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魔王が生まれました
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俺はあくびをしながら学校に向かっていた。いつもと変わらない、登下校の道だ。今から登下校を始めたようなもんだ。まだまだ学校まで距離はある。
寝坊したこともあり、あまり時間に余裕がないのは分かっているが、この時間はある意味俺にとってチャンスなのだ。それは……
「一限目の講義面倒くさいんだけど」
「あのセンセ話が長すぎるんだよねー、単位楽に取れるから人気だけど」
「そうそう、それしか取り柄ないよねー」
アパートの近くにある女子大学のお姉さん達!
ミニマム、スレンダー、貧乳に巨乳!しかも高確率で顔ヨシ!
第一志望の高校に落ちて、最悪だったけど、これはこれであり!
親からは見放されて、独り立ちの準備だって言われてアパート暮らしさせられてるけど、実家はかなり近いし目の保養に困らないし最高!バカな俺ありがとう!俺の両親ありがとう!
大学前を通り過ぎる。美女だらけだ。顔がにやけそうになるのを隠しながら、少し歩みを早くしていく。
今日もいい眺めでしたありがとう!
美女があまりいなくなった瞬間から、俺は全力疾走を始める。
なぜ?遅刻しそうだから!まあ、期間限定でラッキーイベントもあるんだけどね!
学校の敷地内に入って、チャイムが鳴る。少し早足気味に廊下を歩いていく。教室から姿が見えたのだろうか、俺の教室から俺の担任と女性が出てきた。
「八代君、また遅刻!夜更かししてゲームしてたんでしょ?」
俺は教室から出てきたストレートロングの女性に声をかけられる。
ツヤツヤの黒髪ストレートロング。大人のお姉さんフェイス。モデル並みのスタイル。スーツもきちんと着こなしてて最高です!
「いやぁ、勉強してたっすよ?」
嘘ですゲームしました。勉強少しもしてません。
「社会人になったら困るんだからね?」
「すいませーん」
やっぱり声かけてもらえた。これが最近の俺の日課。
通学路で見かける大学生のお姉さん達と、この教育実習の先生、川澄先生のおかげで俺今日も頑張れるわ。
「八代ぉ、お前いい加減にしろよー」
川澄先生が教室の後ろに向かうのと同時に、ハゲの担任がメタボ腹を揺らしながら俺に近づく。
「すんませーん、気を付けます」
近づくなハゲ、男に興味はない。失せろ消えろあっち行け。
「早く自分の席につけ」
「うす」
担任の顔なんて全く見ずに着席した。ハゲ面の担任に何言われても気にならねぇ。
咳払いして、ハゲが話を始める。
「さて、今なんの話をしていたか忘れてしまったな」
首を傾げながら黒板の前をウロウロする。
興味がないので登校中に会ったお姉さん達を思い出す。
「ああ、そうだそうだ。今日ニュースにもなっている魔王の件だ」
魔王?
突然のファンタジーワードに、俺の脳内からお姉さん達は退却し、ハゲを見る羽目になる。
「おい八代。勉強熱心な八代ならなんの事か説明できるよな?」
このハゲ、意地悪な顔してやがる。
「いやぁそれはちょっと」
「勉強してるんだろ? ほら、説明してみなさい」
面倒くさいことを押し付けるなハゲ。
「仕方ない、川澄先生、教えてやってください」
「はい」
教室の後ろに立っていた川澄先生が席の間を通り過ぎながら、前に立つ。
寝坊したこともあり、あまり時間に余裕がないのは分かっているが、この時間はある意味俺にとってチャンスなのだ。それは……
「一限目の講義面倒くさいんだけど」
「あのセンセ話が長すぎるんだよねー、単位楽に取れるから人気だけど」
「そうそう、それしか取り柄ないよねー」
アパートの近くにある女子大学のお姉さん達!
ミニマム、スレンダー、貧乳に巨乳!しかも高確率で顔ヨシ!
第一志望の高校に落ちて、最悪だったけど、これはこれであり!
親からは見放されて、独り立ちの準備だって言われてアパート暮らしさせられてるけど、実家はかなり近いし目の保養に困らないし最高!バカな俺ありがとう!俺の両親ありがとう!
大学前を通り過ぎる。美女だらけだ。顔がにやけそうになるのを隠しながら、少し歩みを早くしていく。
今日もいい眺めでしたありがとう!
美女があまりいなくなった瞬間から、俺は全力疾走を始める。
なぜ?遅刻しそうだから!まあ、期間限定でラッキーイベントもあるんだけどね!
学校の敷地内に入って、チャイムが鳴る。少し早足気味に廊下を歩いていく。教室から姿が見えたのだろうか、俺の教室から俺の担任と女性が出てきた。
「八代君、また遅刻!夜更かししてゲームしてたんでしょ?」
俺は教室から出てきたストレートロングの女性に声をかけられる。
ツヤツヤの黒髪ストレートロング。大人のお姉さんフェイス。モデル並みのスタイル。スーツもきちんと着こなしてて最高です!
「いやぁ、勉強してたっすよ?」
嘘ですゲームしました。勉強少しもしてません。
「社会人になったら困るんだからね?」
「すいませーん」
やっぱり声かけてもらえた。これが最近の俺の日課。
通学路で見かける大学生のお姉さん達と、この教育実習の先生、川澄先生のおかげで俺今日も頑張れるわ。
「八代ぉ、お前いい加減にしろよー」
川澄先生が教室の後ろに向かうのと同時に、ハゲの担任がメタボ腹を揺らしながら俺に近づく。
「すんませーん、気を付けます」
近づくなハゲ、男に興味はない。失せろ消えろあっち行け。
「早く自分の席につけ」
「うす」
担任の顔なんて全く見ずに着席した。ハゲ面の担任に何言われても気にならねぇ。
咳払いして、ハゲが話を始める。
「さて、今なんの話をしていたか忘れてしまったな」
首を傾げながら黒板の前をウロウロする。
興味がないので登校中に会ったお姉さん達を思い出す。
「ああ、そうだそうだ。今日ニュースにもなっている魔王の件だ」
魔王?
突然のファンタジーワードに、俺の脳内からお姉さん達は退却し、ハゲを見る羽目になる。
「おい八代。勉強熱心な八代ならなんの事か説明できるよな?」
このハゲ、意地悪な顔してやがる。
「いやぁそれはちょっと」
「勉強してるんだろ? ほら、説明してみなさい」
面倒くさいことを押し付けるなハゲ。
「仕方ない、川澄先生、教えてやってください」
「はい」
教室の後ろに立っていた川澄先生が席の間を通り過ぎながら、前に立つ。
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