6 / 428
第六話 怒声
しおりを挟む
こんな高級な店でのマナーが分からない。
と、思ったら、ゲンが大皿を一つ自分の前に置くと、そのまま食べ始めた。
何だか焼きそばのような食べ物だ。
直箸で、なれない左手だからか、はじめて箸を使う外人の様に、あたり一面につゆを飛ばしながら食っている。
昔見た映画の、ギャングがスパゲッティーを食っている時のようだ。
「少し聞いて良いか」
俺は一つの疑問が起きた。
それを解決する為、恐いがゲンに話しかけた。
ゲンは俺の方を、頬を大きく膨らまし、じろりと見た。
「木田さん、何ですか」
ダーが代わりに答えてくれるらしい。
「この店とゲンの関係を……」
「あー、ここはゲンさんの店です」
はい、いただきました。ゲンの店。少しそんな気がしていました。
まあ、その言葉とゲンの食い方見れば、どんな食べ方をしても文句は言われない事が分かりました。
安心してマナー無視の食べ方が出来ます。
「そうですか。じゃあ俺も料理をいただきます」
一応ことわりを入れた。
そして、大皿の料理を、少しずつ取って、表情の無い少女あずさちゃんの前に置く。
あずさちゃんは料理も見ないで、俺の顔を見た。
料理より大人の顔色の方が気になるようだ。
――俺はもう涙が出そうだよ。
「食べてみてご覧。気にいった料理があれば教えてね」
俺は不細工な豚の様な顔で、目一杯やさしい笑顔を作った。
表情の無い少女は、少し顔を後ろに動かした。
表情が無くても分かります。
あなた、いま、ドン引きしましたね。
――違う意味で涙が出そうです。
少女は本当にちょっぴりずつ、料理を恐る恐る口に運んだ。
一通り食べ終った。
でも、表情が変わらないので、どれが気にいったのか全く分からない。
「あずさちゃん、どれが美味しかった?」
確認の為聞いて見た。
ゆっくり、指をさした。
指をさしたのは、3つの皿だった。
ニラ玉のような食べ物と、回鍋肉の様な食べ物、そして唐揚げだった。
俺は一つだけ自分の小皿に唐揚げを取り、少女の前に大皿のまま料理を三皿置いた。
「ゲンを見てご覧、ほら、あのおじさん。あんな風に食べて良いからね」
俺はもう一度懲りもせず、一番の笑顔を作った。
少女は慣れたのか、そのまま俺をじっと見つめてうなずいた。
よかった。ドン引きされなかった。
少女は、大皿の料理を、最初は少しずつ恥ずかしそうに口に運んだ。
時々つゆをこぼすと、体をビクンと動かし俺の顔を見る。
俺は、ドン引きされた笑顔を、その都度返した。
少女は少し動けなかったが、俺が何もしないと分かると、ふたたび料理を食べ始めた。
何度かその繰り返しを続けると、少女は少し位こぼしてもいい事を学んで、こぼしても気にしなくなった。
しかもここで一番えらいゲンの、汚い食べ方が役に立ってくれている。
あれでもいいのかと思ったのか、どんどん食べ進めている。
どの位うまいのかと思って、さっき取った唐揚げを食べてみた。
――うめーーー!!!
材料が一級品なんだろう、今まで食べた唐揚げの三倍はうまい。
まあでも、料金は十倍でしょう。
それなら、近所の唐揚げ屋の唐揚げでいいや。俺は低所得者ですからね。
少女は必死にむさぼる様に食べている。
まるで蝶の幼虫が葉っぱを食べている様だ。
そういえば昔、学校の校庭で見つけて、飽きずにずっと見ていた事があったなー。そんな事を思い出していた。
着ている服が薄いので、お腹の膨らんでいく様子がよく分かる。
「けほっ」
少女は少しむせた。
それが引き金になったのか次の瞬間とんでも無い事が起った。
少女の口から、鉄砲水の様に、胃の中の物が飛び出した。
ビューーッと吹き出したのだ。
少女のおなかが、一気に何も食べてない状態まで戻ってしまった。全部出てしまった様だ。
こんな時、ゲンは無表情だからありがたい。
でも、ダーとポンの表情が見る見る怒りの表情になっていく。
少女は大きな声でヒーーッと声を出し、パニックになっている。
光の無い瞳が、凄い勢いで、上下左右に動いている。
悪いのはあずさちゃんじゃないのに、可哀想な事をした。
そうだよね。あずさちゃんの胃袋は、こんな脂っこい食べ物を食べたらビックリしますよね。
俺はガタンと大きな音を出して、席を立ってしまった。決して音を出そうと思ったわけでは無い。
あずさちゃんはひっくり返るぐらい、体をビクンと動かし驚いた。
「ごめんなざーーーいい!! ひぎぃーーーー!!!」
あずさちゃんは謝ると、両手で口を押さえ泣き声を出さない様にしている。
それでも抑えきれない泣き声が出てしまっている。
こんな時、あずさちゃんの両親が、幼いあずさちゃんに何をしていたのか想像が出来る。泣く事も許されなかった様だ。
「ごめんよ、脅かしてしまったね。あせって椅子をならしてしまっただけなんだ。俺は決して怒ってないからね」
俺は、あずさちゃんに触るか触らないかに近づいて左手を背中に回しそっと少しだけふれた。
右手は、俺の中にいる蜂蜜さんにお願いしてお掃除をしてもらった。
机も床も俺の右手が触れると汚れは綺麗に無くなった。
もちろん目にも止らぬ速さでやっている。
最後にあずさちゃんの服を綺麗にする。汚れの付いていた所が真っ白に変わった。
「ほら、あずさちゃん見てご覧、綺麗になったから、何も気にしなくても良いからね」
あずさちゃんは、すごい勢いで俺に抱きついて来た。
椅子がガタンと鳴った事で、吊り橋効果まで出てしまった様だ。
あずさちゃんは俺と同じで可愛い顔をしていない。
俺は豚で、あずさちゃんはガイコツだ。
でも、俺はこの瞬間、あずさちゃんを最高に可愛いと思ってしまった。
この子のこれまでの短い人生は、どれだけつらくて苦しい物だったのだろうか。これからは俺があずさちゃんを、最強に甘やかしてやろうと思った。
そうだ、今日から俺は、あずさちゃんをあめ玉のように甘やかすアメダマンになってやろうと心に誓った。
「ゲン、脂の入っていない胃に優しい、お粥を頼むよ」
このままでは、あずさちゃんは、おなかが空いたままになると思ってゲンに頼んだ。
「おい!!」
ゲンはポンの椅子を蹴って、あごをクイクイ動かした。
ゲンはすぐに怒る奴だと思っていたが、この事には腹を立てていない様だ。
ポンはあわてて部屋を出て、注文に走ってくれた様だ。
お粥が来ると、まだ俺の胸で泣きじゃくっているあずさちゃんをひざに乗せ椅子に座った。
「今度は、胃に優しいお粥だよ。少しずつ食べよう」
お粥は、ポンが特別に頼んでくれたのか、お米だけでお湯が多めのやさしいお粥だった。
あずさちゃんは、コクンとうなずいた。
さっき戻したばかりだから、食べるのもつらいだろうに、俺が進めたからか素直に食べてくれるようだ。
慌てない様にゆっくり、食べさせた。
それをゲンは黙って見ている。
ゲンの顔からは何を考えているのかは分からないが、ゲンはゲンで、あずさちゃんに思う事があるのだろう。
ゆっくり、ゆっくり、休み休みお粥を食べさせていたから、食べ終わるまでに随分時間がかかった。
「どけーーーっ!!! じゃまだーーー!!!」
部屋の外に怒鳴り声が聞こえたのは、あずさちゃんが、デザートの杏仁豆腐を一口くちに入れた時だった。
と、思ったら、ゲンが大皿を一つ自分の前に置くと、そのまま食べ始めた。
何だか焼きそばのような食べ物だ。
直箸で、なれない左手だからか、はじめて箸を使う外人の様に、あたり一面につゆを飛ばしながら食っている。
昔見た映画の、ギャングがスパゲッティーを食っている時のようだ。
「少し聞いて良いか」
俺は一つの疑問が起きた。
それを解決する為、恐いがゲンに話しかけた。
ゲンは俺の方を、頬を大きく膨らまし、じろりと見た。
「木田さん、何ですか」
ダーが代わりに答えてくれるらしい。
「この店とゲンの関係を……」
「あー、ここはゲンさんの店です」
はい、いただきました。ゲンの店。少しそんな気がしていました。
まあ、その言葉とゲンの食い方見れば、どんな食べ方をしても文句は言われない事が分かりました。
安心してマナー無視の食べ方が出来ます。
「そうですか。じゃあ俺も料理をいただきます」
一応ことわりを入れた。
そして、大皿の料理を、少しずつ取って、表情の無い少女あずさちゃんの前に置く。
あずさちゃんは料理も見ないで、俺の顔を見た。
料理より大人の顔色の方が気になるようだ。
――俺はもう涙が出そうだよ。
「食べてみてご覧。気にいった料理があれば教えてね」
俺は不細工な豚の様な顔で、目一杯やさしい笑顔を作った。
表情の無い少女は、少し顔を後ろに動かした。
表情が無くても分かります。
あなた、いま、ドン引きしましたね。
――違う意味で涙が出そうです。
少女は本当にちょっぴりずつ、料理を恐る恐る口に運んだ。
一通り食べ終った。
でも、表情が変わらないので、どれが気にいったのか全く分からない。
「あずさちゃん、どれが美味しかった?」
確認の為聞いて見た。
ゆっくり、指をさした。
指をさしたのは、3つの皿だった。
ニラ玉のような食べ物と、回鍋肉の様な食べ物、そして唐揚げだった。
俺は一つだけ自分の小皿に唐揚げを取り、少女の前に大皿のまま料理を三皿置いた。
「ゲンを見てご覧、ほら、あのおじさん。あんな風に食べて良いからね」
俺はもう一度懲りもせず、一番の笑顔を作った。
少女は慣れたのか、そのまま俺をじっと見つめてうなずいた。
よかった。ドン引きされなかった。
少女は、大皿の料理を、最初は少しずつ恥ずかしそうに口に運んだ。
時々つゆをこぼすと、体をビクンと動かし俺の顔を見る。
俺は、ドン引きされた笑顔を、その都度返した。
少女は少し動けなかったが、俺が何もしないと分かると、ふたたび料理を食べ始めた。
何度かその繰り返しを続けると、少女は少し位こぼしてもいい事を学んで、こぼしても気にしなくなった。
しかもここで一番えらいゲンの、汚い食べ方が役に立ってくれている。
あれでもいいのかと思ったのか、どんどん食べ進めている。
どの位うまいのかと思って、さっき取った唐揚げを食べてみた。
――うめーーー!!!
材料が一級品なんだろう、今まで食べた唐揚げの三倍はうまい。
まあでも、料金は十倍でしょう。
それなら、近所の唐揚げ屋の唐揚げでいいや。俺は低所得者ですからね。
少女は必死にむさぼる様に食べている。
まるで蝶の幼虫が葉っぱを食べている様だ。
そういえば昔、学校の校庭で見つけて、飽きずにずっと見ていた事があったなー。そんな事を思い出していた。
着ている服が薄いので、お腹の膨らんでいく様子がよく分かる。
「けほっ」
少女は少しむせた。
それが引き金になったのか次の瞬間とんでも無い事が起った。
少女の口から、鉄砲水の様に、胃の中の物が飛び出した。
ビューーッと吹き出したのだ。
少女のおなかが、一気に何も食べてない状態まで戻ってしまった。全部出てしまった様だ。
こんな時、ゲンは無表情だからありがたい。
でも、ダーとポンの表情が見る見る怒りの表情になっていく。
少女は大きな声でヒーーッと声を出し、パニックになっている。
光の無い瞳が、凄い勢いで、上下左右に動いている。
悪いのはあずさちゃんじゃないのに、可哀想な事をした。
そうだよね。あずさちゃんの胃袋は、こんな脂っこい食べ物を食べたらビックリしますよね。
俺はガタンと大きな音を出して、席を立ってしまった。決して音を出そうと思ったわけでは無い。
あずさちゃんはひっくり返るぐらい、体をビクンと動かし驚いた。
「ごめんなざーーーいい!! ひぎぃーーーー!!!」
あずさちゃんは謝ると、両手で口を押さえ泣き声を出さない様にしている。
それでも抑えきれない泣き声が出てしまっている。
こんな時、あずさちゃんの両親が、幼いあずさちゃんに何をしていたのか想像が出来る。泣く事も許されなかった様だ。
「ごめんよ、脅かしてしまったね。あせって椅子をならしてしまっただけなんだ。俺は決して怒ってないからね」
俺は、あずさちゃんに触るか触らないかに近づいて左手を背中に回しそっと少しだけふれた。
右手は、俺の中にいる蜂蜜さんにお願いしてお掃除をしてもらった。
机も床も俺の右手が触れると汚れは綺麗に無くなった。
もちろん目にも止らぬ速さでやっている。
最後にあずさちゃんの服を綺麗にする。汚れの付いていた所が真っ白に変わった。
「ほら、あずさちゃん見てご覧、綺麗になったから、何も気にしなくても良いからね」
あずさちゃんは、すごい勢いで俺に抱きついて来た。
椅子がガタンと鳴った事で、吊り橋効果まで出てしまった様だ。
あずさちゃんは俺と同じで可愛い顔をしていない。
俺は豚で、あずさちゃんはガイコツだ。
でも、俺はこの瞬間、あずさちゃんを最高に可愛いと思ってしまった。
この子のこれまでの短い人生は、どれだけつらくて苦しい物だったのだろうか。これからは俺があずさちゃんを、最強に甘やかしてやろうと思った。
そうだ、今日から俺は、あずさちゃんをあめ玉のように甘やかすアメダマンになってやろうと心に誓った。
「ゲン、脂の入っていない胃に優しい、お粥を頼むよ」
このままでは、あずさちゃんは、おなかが空いたままになると思ってゲンに頼んだ。
「おい!!」
ゲンはポンの椅子を蹴って、あごをクイクイ動かした。
ゲンはすぐに怒る奴だと思っていたが、この事には腹を立てていない様だ。
ポンはあわてて部屋を出て、注文に走ってくれた様だ。
お粥が来ると、まだ俺の胸で泣きじゃくっているあずさちゃんをひざに乗せ椅子に座った。
「今度は、胃に優しいお粥だよ。少しずつ食べよう」
お粥は、ポンが特別に頼んでくれたのか、お米だけでお湯が多めのやさしいお粥だった。
あずさちゃんは、コクンとうなずいた。
さっき戻したばかりだから、食べるのもつらいだろうに、俺が進めたからか素直に食べてくれるようだ。
慌てない様にゆっくり、食べさせた。
それをゲンは黙って見ている。
ゲンの顔からは何を考えているのかは分からないが、ゲンはゲンで、あずさちゃんに思う事があるのだろう。
ゆっくり、ゆっくり、休み休みお粥を食べさせていたから、食べ終わるまでに随分時間がかかった。
「どけーーーっ!!! じゃまだーーー!!!」
部屋の外に怒鳴り声が聞こえたのは、あずさちゃんが、デザートの杏仁豆腐を一口くちに入れた時だった。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
勇者から逃亡した魔王は、北海道の片田舎から人生をやり直す
栗金団(くりきんとん)
ファンタジー
「ふははは!さぁ勇者よ、開戦だ!」
魔族と人間が対立して1000年。
災厄と呼ばれる魔王がいる魔王城に、世界平和を取り戻すため、勇者一向が訪れる。
城に攻め入り四大幹部を打ち倒した勇者は、ついに魔族の頂点に君臨する「転移の魔王」とあいまみえる。
魔族を倒すことに特化した聖魔法の奥義魔法を使い、勇者は魔王を追い詰める。
千年間生きていて最大の危機に、魔王は前代未聞の「逃走」を選択する。
そして、異世界で最強種族の頂点にいた魔王は現代日本に転移する。
命からがら転移するも大気圏から落下して重症の魔王は、怪我をした動物と間違われて少年に拾われる。
この物語は、魔族としては初めて勇者から逃亡した魔王のその後の物語。
そして、新しい世界で初めて魔族と出会ったとある少年の話だ。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~
尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。
だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。
全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。
勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。
そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。
エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。
これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。
…その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。
妹とは血の繋がりであろうか?
妹とは魂の繋がりである。
兄とは何か?
妹を護る存在である。
かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】魔導騎士から始まる、現代のゴーレムマスター
呑兵衛和尚
ファンタジー
異世界での二十五年間の生活を終えて、無事に生まれ故郷の地球に帰ってきた|十六夜悠《いざよい・ゆう》
帰還時の運試しで、三つのスキル・加護を持ち帰ることができることになったので、『|空間収納《チェスト》』と『ゴーレムマスター』という加護を持ち帰ることにした。
その加護を選んだ理由は一つで、地球でゴーレム魔法を使って『|魔導騎士《マーギア・ギア》』という、身長30cmほどのゴーレムを作り出し、誰でも手軽に『ゴーレムバトル』を楽しんでもらおうと考えたのである。
最初に自分をサポートさせるために作り出した、汎用ゴーレムの『綾姫』と、隣に住む幼馴染の【秋田小町』との三人で、ゴーレムを世界に普及させる‼︎
この物語は、魔法の存在しない地球で、ゴーレムマスターの主人公【十六夜悠】が、のんびりといろんなゴーレムやマジックアイテムを製作し、とんでも事件に巻き込まれるという面白おかしい人生の物語である。
・第一部
十六夜悠による魔導騎士(マーギア・ギア)の開発史がメインストーリーです。
・第二部
十六夜悠の息子の『十六夜銀河』が主人公の、高校生・魔導騎士(マーギア・ギア)バトルがメインストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる