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第四十六話 国王様と面会
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翌朝、ローズとンデラさんと三人で、全員の朝食の用意をしている。
ローズの魔法のおかげで、準備はサクサク進みます。
なんせ、黒猫一匹と、お姫様、S級冒険者二名、エルフ獣人含む二十人、ユーリさん、アクエラさん、デルイドさんと僕たち三人分の食事だから、すごく多い。
「デルイド、言っていることと、やっていることが全然違うでありんす」
「なんのことかわかりませんわ」
ドアの向こうで言い争う声がします。
「ノコ様には関心が無いといったでありんす」
「違いますわ。冥府王には関心が無いといったのですわ」
「同じでありんす」
どうやら言い争っているのはアクエラさんとデルイドさんのようですね。
「違います。ノコ様はとてつもなく可愛いですわ。私は可愛い物には目が無いのですわ。絶対私の物に致しますわ」
「そ、そっそんなことはさせないでありんす。ぬし様はわちきのものでありんすーー!」
「あのー、大きな声で喧嘩をしないでください」
「うわ、ぬし様!」
「ノコ様!」
「もうじき朝ご飯の準備が終ります。中に入って下さい」
二人が僕を見つめて赤くなっています。
この二人魔王なんですよねー。
「僕は二人の物になる気はありませんから」
小さくつぶやいた。
二人の魔王はそれを聞くと、恐ろしい笑顔を浮かべた。
僕は二人の変なスイッチを入れてしまったのかもしれない。
その後、全員で朝食を済ますと、全員でカドモス領に捕らわれていた女性の帰宅作業を進めた。
あっという間に、三日が過ぎ王様に面会する日が来た。
何があるか分からないので、ローズとユーリさんに同行してもらう。
残りはカドモス領でお仕事を続行してもらっています。
捕らわれていた人や獣人は、元々魔王の国の住人なのでアクエラさんとデルイドさんには、引き続きカドモス領で働いてもらうようにしました。
城の門に着くとヒュアちゃんのお出迎えで城内を案内してもらいました。
僕たちは玉座の間では無く、食事の間に案内された。
王族がずらりと並び、すごく緊張している。
なんか、僕のことをすごく恐れているようにみえる。
警備の為かゼルバン大将軍とホベルトさんの姿もあった。
ヒュアちゃんが僕にびったりくっついて、美しく柔らかい笑顔をしている。
「こちらがノコ様です」
ヒュアちゃんが笑いながら紹介すると、王族の緊張が少し解けた。
ゼルバン大将軍が、国王に何か耳打ちをすると、笑顔になり家族を紹介してくれた。
驚いたことに八人も奥さんがいた。
ヒュアちゃんのお母さんは正妻でとても美しかった。
八人の奥さんから、生まれた子供の数は多くて、とても憶えきれない。
取りあえず、貫禄のある髭面の王様の顔と、ヒュアちゃんのお母さんの顔だけは覚えた。
「わざわざ来ていただき感謝します」
王様が深々と頭を下げた。
僕が下げないわけにもいかないので、深々と頭を下げた。
そしてローズもユーリさんも僕に習った。
すると王族の皆さんまで深々と、頭を下げた。
「ノコ様には、何度もこの国を救ってもらって、感謝をしても仕切れない。ノコ様は何か望まれるものはありませんか」
突然の申し出に、僕は困惑した。
これは、恐らく褒美は思うままということなのだろう。
そう思って、硬直していると脇腹にコツコツ当たる物がある。
見ると、ヒュアちゃんが肘で僕を突っついている。
そして、ゴミでも入ったのか、目をパチパチ閉じたり開いたりしている。
「ヒュアちゃん、目が痛いの?」
僕が小声でヒュアちゃんに話しかけると、顔が一瞬で鬼の様に変わった。
あーこれは見たことがある。
ローズが激怒したときの顔だ。
えーー僕、なにかしたーー?
ローズの魔法のおかげで、準備はサクサク進みます。
なんせ、黒猫一匹と、お姫様、S級冒険者二名、エルフ獣人含む二十人、ユーリさん、アクエラさん、デルイドさんと僕たち三人分の食事だから、すごく多い。
「デルイド、言っていることと、やっていることが全然違うでありんす」
「なんのことかわかりませんわ」
ドアの向こうで言い争う声がします。
「ノコ様には関心が無いといったでありんす」
「違いますわ。冥府王には関心が無いといったのですわ」
「同じでありんす」
どうやら言い争っているのはアクエラさんとデルイドさんのようですね。
「違います。ノコ様はとてつもなく可愛いですわ。私は可愛い物には目が無いのですわ。絶対私の物に致しますわ」
「そ、そっそんなことはさせないでありんす。ぬし様はわちきのものでありんすーー!」
「あのー、大きな声で喧嘩をしないでください」
「うわ、ぬし様!」
「ノコ様!」
「もうじき朝ご飯の準備が終ります。中に入って下さい」
二人が僕を見つめて赤くなっています。
この二人魔王なんですよねー。
「僕は二人の物になる気はありませんから」
小さくつぶやいた。
二人の魔王はそれを聞くと、恐ろしい笑顔を浮かべた。
僕は二人の変なスイッチを入れてしまったのかもしれない。
その後、全員で朝食を済ますと、全員でカドモス領に捕らわれていた女性の帰宅作業を進めた。
あっという間に、三日が過ぎ王様に面会する日が来た。
何があるか分からないので、ローズとユーリさんに同行してもらう。
残りはカドモス領でお仕事を続行してもらっています。
捕らわれていた人や獣人は、元々魔王の国の住人なのでアクエラさんとデルイドさんには、引き続きカドモス領で働いてもらうようにしました。
城の門に着くとヒュアちゃんのお出迎えで城内を案内してもらいました。
僕たちは玉座の間では無く、食事の間に案内された。
王族がずらりと並び、すごく緊張している。
なんか、僕のことをすごく恐れているようにみえる。
警備の為かゼルバン大将軍とホベルトさんの姿もあった。
ヒュアちゃんが僕にびったりくっついて、美しく柔らかい笑顔をしている。
「こちらがノコ様です」
ヒュアちゃんが笑いながら紹介すると、王族の緊張が少し解けた。
ゼルバン大将軍が、国王に何か耳打ちをすると、笑顔になり家族を紹介してくれた。
驚いたことに八人も奥さんがいた。
ヒュアちゃんのお母さんは正妻でとても美しかった。
八人の奥さんから、生まれた子供の数は多くて、とても憶えきれない。
取りあえず、貫禄のある髭面の王様の顔と、ヒュアちゃんのお母さんの顔だけは覚えた。
「わざわざ来ていただき感謝します」
王様が深々と頭を下げた。
僕が下げないわけにもいかないので、深々と頭を下げた。
そしてローズもユーリさんも僕に習った。
すると王族の皆さんまで深々と、頭を下げた。
「ノコ様には、何度もこの国を救ってもらって、感謝をしても仕切れない。ノコ様は何か望まれるものはありませんか」
突然の申し出に、僕は困惑した。
これは、恐らく褒美は思うままということなのだろう。
そう思って、硬直していると脇腹にコツコツ当たる物がある。
見ると、ヒュアちゃんが肘で僕を突っついている。
そして、ゴミでも入ったのか、目をパチパチ閉じたり開いたりしている。
「ヒュアちゃん、目が痛いの?」
僕が小声でヒュアちゃんに話しかけると、顔が一瞬で鬼の様に変わった。
あーこれは見たことがある。
ローズが激怒したときの顔だ。
えーー僕、なにかしたーー?
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