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第25章 帝国皇后クーデターと落日の堕天戦乙女編

番外編7・作中年表1847.2.4-1847.4.29

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【番外編7・作中年表1847.2.4-1847.4.28】

・1847.2.4
連合王国内にて御前会議。現状の確認などを行う。この会議にて、連合王国の財政状況をもってしても戦争継続可能期間は3年と言及される。

・1847.2.20
トルポッサ前線司令部にて、連合王国軍第1能力者化師団第11連隊のブリーフィング。彼等の配置はトルポッサから東、モルツォイに展開。

・1847.2.26
モルツォイ・トルポッサの戦い。初日で第11連隊や第1能力者化師団は奮戦するも、モルツォイは帝国軍に奪還される。ただし帝国軍はこの日だけでも約3000の死傷者を出した。

・1847.3.2
この日までに人類諸国統合軍はツェツロイ川西岸まで後退。死傷者は約5000。対して帝国軍の死傷者は推定13000。人類諸国統合軍は2週間後にトルポッサから撤退予定の方針は固まっていた。
さらに、この頃にサンクティアペテルブルク強襲上陸作戦が実行されることが正式に決定。これに関し、連邦軍の追加派兵だけでなく共和国軍も派兵を決定。

・1847.3.3-3.13
トルポッサの戦い。(13日以降はトルポッサからさらに西にまで撤退。オチャルフ要塞先鋒軍として機能させることになっていた)

トルポッサの戦いにおいて第1能力者化師団の奮戦も目立っているが、後世に『首狩りの凶弾手』としても有名になるザレッツ中佐の活躍が初めて見られたのはこのトルポッサの戦いである。彼は参謀職としては異例の『狙撃手勲章』『敢闘勲章』を授与され、4月初頭においてはこの活躍により大佐へ昇進していた。

・1847.3.12
この時点で統合軍南部方面軍野戦司令部はモルツォイに移転。第1能力者化師団第11連隊はオチャルフ要塞への後退が決定している。

・1847.3.17
オチャルフ要塞内にて、帝国軍迎撃作戦『鉄壁の盾』作戦の作戦会議が行われる。

・1847.3.19
オチャルフ要塞先鋒軍第21軍がオチャルフ要塞に向かう、予想を上回る帝国軍約900000を発見。この日よりオチャルフ要塞攻防戦が始まる。(1847.3.19-1847.4.16)

・1847.3.22
この日までに帝国軍はオチャルフ要塞外縁部から十数キーラから二十数キーラまで到達。一部はツォルク川東岸まで到達。また、ソズダーニアトリー(ソズダーニア3型)も投入。
しかし、統合軍がオチャルフ要塞に配置した膨大な砲火力及びロケット火力により帝国軍はこの日だけでも死傷者約23500-25000と大戦中屈指の1日あたり死傷者を生じさせていた。(統合軍のこの日の死傷者は約5000-5500)

・1847.3.25
この日までの戦況は下記の通り。
【二十五の日における戦況】
1,帝国軍は現在、中洲地帯の南部へ新たにもう一箇所の橋頭堡を構築し、中央部橋頭堡と合流。北側橋頭堡も制圧地域をやや拡大。中洲地帯のおよそ三〇パルセントから四〇パルセント程度を制圧。

2,これに対し我が軍は当初計画通り遅滞防御を行い戦線を後退させつつ再編成。防衛線内の密度を低下させることなく対処中。

3,中洲地帯における我が軍の火力投射量には減少が見られつつあり、初日比約八五パルセントまで低下。これは弾薬量の減少よりも重火力兵器類の破壊や損害によるものが大きい。

4,ただし後方支援重火力投射量の低下は無し。規定通り出来うる限り前線の要望を受け入れ遂行中。

5,妖魔帝国軍の推定死傷者数は約四〇〇〇〇。対し、我々統合軍の死傷者は約一一〇〇〇。

6,しかし妖魔帝国軍の攻勢能力はほぼ衰えず、引き続き際限なき投入を行っている。黒い津波は健在であり、最も懸念すべき点である。

7,我が軍は頑強に抵抗を続けるものの、数日内(今月下旬)には中洲地帯から撤退。第二防衛線から第三防衛線で継戦へ。その為に第二防衛線から第三防衛線展開の兵力を支援兵力として撤退作戦を遂行予定。

8,なお防衛戦は四の月半ばまでとする。これは、サンクティアペテルブルク強襲上陸作戦が四の月十五の日に決定した為である。

9,北部方面については当初の想定を大きく逸脱することなく、防衛戦を遂行中。反攻作戦への支障無し。

10,引き続きオチャルフ要塞攻防戦は予定通りの作戦を遂行しつつ敵攻撃に対して警戒を厳とし行う。

・1847.3.26
この日の明け方前に帝国軍は戦域北東部に奇襲攻撃。第12軍隷下第1軍団司令部は帝国軍少数精鋭部隊による奇襲で司令部機能を喪失。さらにツォルク川東岸より帝国軍の渡河を確認し戦闘状態へ。(オチャルシュア奇襲攻撃)
最悪の事態は防げたものの、統合軍は作戦の一部変更を強いられることになる。

・1847.4.3
帝国軍はこの日までにオチャルフ要塞第3防衛線まで迫る。しかし、2の日までに帝国軍はオチャルフ要塞攻防戦のみで死傷者約83500と相当な死傷者数を出していた。(統合軍は死傷者約28000。ただし統合軍の予備兵力などを鑑みると決して軽い数字ではない。)

この日の戦闘詳報は以下の通り。

【人類諸国統合軍・4の月3の日戦闘詳報】
・三の日における帝国軍の攻勢及び友軍の対応と結果報告については下記の通り。

1,三の日において、帝国軍は第二から第三防衛線間に展開する友軍に対して大規模攻勢と先の攻勢における陽動としてリャフク川渡河攻勢を敢行。

2,これに対し我が軍は従来の計画通り重砲火力及びロケット砲の徹底した後方支援火力を受けて防衛線部隊で迎撃。第二から第三防衛線のうち東方の一部地域、約二平方キーラを失うものの帝国軍に対して推定約四〇〇〇の死傷者を生じさせることに成功する。なお、本状況において一時孤立する部隊もあったが、これに対しては塹壕間移動を活用して大体の救出に成功する。

3,陽動となる渡河作戦は配置転換直後の第一能力者化師団の他にリャフク川西岸展開部隊で対処。第一能力者化師団の激励と現地視察に赴いていたアカツキ・ノースロード中将、リイナ・ノースロード准将、エイジス特務官のほか、アカツキ中将直轄大隊の内約二五〇名も参加。帝国軍渡河攻勢部隊約一五〇〇〇を迎撃。これを撃破し、渡河後橋頭堡構築を阻止。帝国軍死傷者の推定は約二〇〇〇。約三時間の戦闘後、帝国軍は撤退。

4,北東部戦域は、戦域内北部の約三平方キーラが帝国軍勢力下になるも善戦。前線からの要請により、オディッサから新たに到着した連合王国軍一個旅団と休息し後方配置になっていた協商連合軍一個旅団を新たに投入。再び拮抗状態へ。

5,本日までの統合軍死傷者数は約三一五〇〇。帝国軍の推定死傷者数は約九〇〇〇〇前後と思われる。

・1847.4.15
サンクティアペテルブルク強襲上陸作戦。帝国軍はサンクティアペテルブルクに上陸されるとは予想しておらず、この日の夕方にはサンクティアペテルブルクは無血開城となる。

・1847.4.17
統合軍『天の杖』作戦発動。同時に統合軍南北方面軍による大反転攻勢が始まる。先頭を能力者化師団やゴーレム搭乗能力者兵部隊に加え戦闘機部隊も含めた諸兵科による快速攻撃。地球世界における電撃戦に類似する進撃を行った。
帝国軍南北軍集団司令部は『天の杖』作戦の『L3ロケット』大量投射により機能を完全喪失。この日より帝国軍前線は崩壊し各師団が潰走し始める。リシュカの敗走もこの頃で、この時にリシュカは負傷している。

・同日
『L4ロケット』が帝国帝都レオニブルク中心街に着弾爆発。帝都は大混乱に陥る。
この時、かねてより戦争継続による帝国滅亡を憂慮していた皇后ルシュカ・ヨマニエフがクーデターを起こした。同日中に帝都を掌握。

・1847.4.18
ルシュカ・ヨマニエフによるクーデターが完全成功。皇帝レオニード・ヨマニエフが持っていた主権はルシュカ・ヨマニエフへと移行された。

・1847.4.19
皇后ルシュカの勅令をリシュカは無視。この日より、帝国・人類諸国はリシュカ率いる勢力を『反乱軍』と認定。

・1847.4.23
サンクティアペテルブルク方面軍と人類諸国統合軍北部方面軍連絡線が連結。また、この頃統合軍は大幅に占領域を拡大していた。

・1847.4.27
『コルロフカ一時停戦協定』が結ばれる。

・1847.4.29
人類諸国統合軍、『正義の鉄槌』作戦を発動。

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