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第20章 絶望の帝国冬季大攻勢編

第2話 二人の妖魔帝国軍大将と協商連合陸軍ローガン中将の悲壮な決意

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 ・・2・・
 12の月2の日
 午後6時半過ぎ
 南方大陸沖東約一五〇キーラ地点
 妖魔帝国海軍ヴォルティック艦隊・旗艦『空母(別名:龍母)セヴァストゥーポラ』甲板


 妖魔帝国本土で戦うアカツキ達が王都アルネセイラでの惨劇を耳にした上に帝国軍の大増援が出現した事で絶望に包まれていた頃、もう一つの絶望も始まっていた。
 ここは遠く遠く南方の地。エジピトリアなどがある南方大陸から東に約一五〇キーラ地点。そこには妖魔帝国軍が誇る海軍一大艦隊、ヴォルティック艦隊が意気揚々と西進していた。
 旗艦はこの世界で最新鋭の艦種、空母(またの名を龍母)『セヴァストゥーポラ』。洗脳化光龍飛行隊を搭載した大型艦である。周りを囲むは戦艦十、装甲巡洋艦十五、巡洋艦二十五、駆逐艦五十。そして輸送艦隊。まさに威風堂々の大艦隊である。
 そのセヴァストゥーポラの甲板には、リシュカがリシュカになる前に相対した事のある人物達がいた。
 一人は陸軍大将、モイスキン。もう一人は海軍大将クドロフ。帝国ではリチリア組と呼ばれる二人が悠々と進むセヴァストゥーポラで語り合っていた。

「南方大陸が近付いて改めて思うが、貴様と組むことになるのは久方ぶりだな」

「ええ、まったく。もうあれから約六年ですからねえ」

「光龍皇国では随分と苛烈にやっておったらしいな。反乱勢力の殲滅だったか?」

「ええ、そうですよお。面倒な作戦でしたが、反乱勢力を本島から駆逐する最低限の目標は達しましたからねえ。アレらを完全に滅するのは勘定が合わないので、呼び戻されたわけですよぉ。いやぁ、楽しかったですねぇ」

「貴様は相変わらずだな。腕が確かなのも変わらん」

「クドロフ大将に褒められるのは嬉しいものですねぇ。――さて、久しぶりに陸海で手を組んで行う今回の作戦ですが、いかがです? 昨日の作戦は大成功だったみたいで」

「ああ。増強されていたとはいえ、所詮植民地に派遣された艦隊など空母がある今は恐るるに足らん。壊走しておったわ」

 ふん、と鼻を鳴らしながらクドロフは言う。
 アルネセイラに『煉獄の太陽』が起爆した一の日。南方大陸東沖では海戦が発生していた。だが、この海戦は歴史を塗り替える戦いだった。
 何故ならば、歴史上初めて航空戦力による艦隊撃滅作戦だったからである。
 ロンドリウム協商連合海軍の艦隊は、南方大陸方面に帝国軍が襲来するのを想定して植民地には十分すぎるほどの戦力を送り込んでいた。
 だが、それでも本国艦隊から比べれば見劣りするし旗艦は装甲巡洋艦程度。つまり戦艦はいなかったのである。
 帝国軍航空偵察部隊は索敵も兼ねて早々に協商連合軍艦隊を捕捉した。その後に現れたのがセヴァストゥーポラより発艦した洗脳化光龍飛行隊約三〇。補助戦力に召喚士攻撃飛行隊約四〇。
 この時、互いの距離は約八〇キーラあった。これまでならばまだ交戦距離ではない。
 しかし、妖魔帝国軍は三次元空間で戦う術を持ってしまっていた。それが協商連合海軍の運の尽きだった。
 戦艦ならば装甲によってある程度は空襲に耐えられたかもしれないが、装甲巡洋艦では限界があった。さらには連合王国海軍に比べて対空武装が乏しかったのが追い討ちをかける。
 結果は帝国海軍の圧勝だった。光龍が四騎撃墜されたものの、協商連合海軍は戦力の半数を喪失。壊滅だった。

「さすがですねえ。皆が口を揃えて過大戦力ではと言っていたこの大艦隊ならば、さぞ余裕だったでしょう」

「リシュカ特別相談役が言っておったな。連合王国ならともかく協商連合は海ではまだ二次元の概念しか持っていない。三次元で戦う方法を身につけた帝国海軍なら、結果は戦う前から明らかだとな」

「へぇ、クドロフ大将は随分とリシュカ特別相談役をご信頼なのですねえ」

「優れた戦略と戦術眼、先進的な思考、このセヴァストゥーポラの建造にも深く関わっているからな。当然だ」

「そうですかぁ」

「なんだ貴様、リシュカ特別相談役に何か不満でもあったか? 確かに彼女は急激な出世をしたとは思うが、よもや無能達と同じ嫉妬ややっかみではないだろうな?」

「まさかまさかぁ。あんなクズ共と一緒にしないで頂きたいですよぉ、クドロフ大将」

「じゃあ何故だ?」

 眉間に皺を寄せるクドロフに、どこかリシュカをうがった見方をする言いぶりのモイスキンはこう返した。

「彼女、ですねぇ。なんというか、不気味なんですよぉ」

「不気味、だと?」

「ええ、不気味です。クドロフ大将はリシュカ特別相談役と会ったことあるのでしょう?」

「一度、いや二度だな。別に不気味に思えるような節は無かったが。強いて言うならば、人類諸国共に並々ならぬ敵意があるくらいだろう」

「うーん、伝えるのに難しいんですよねぇ。なんて言えばいいんでしょう……」

(あのリシュカ特別相談役が、一度相見えたフィリーネ、狂気の女と被る点があるなんて口が割けても言えないでしょうよ。まあ、私の気の所為でしょうけどねぇ……)

 どう伝えればいいのか口ごもるモイスキンは心中で考える。彼の予想は的中しているのだが、無論彼もリシュカの真相を知らない。

「…………はぁ。モイスキン、くだらんことを気にするな。今は目の前の事に集中しろ。貴様は皇帝陛下より本作戦で陸と海兵隊、一個軍八〇〇〇〇を預かる陸軍総司令官だぞ」

「そう、ですね。人類諸国本土の橋頭堡を築く為の戦いはとてもとても重要ですし。まぁでも、簡単に勝てるでしょう。あ、これは慢心じゃないですよお?」

「こればかりかは貴様に同意だな。あの女、フィリーネか上に今の体たらくの協商連合軍など怖くもない。故に、少し寂しい気もするが」

「歯応えのない敵ですものねえ」

 この時ばかりは二人の意見は一致した。
 休戦前の、特にモイスキンが散々煮え湯をのまされてきた協商連合軍の姿はもうない。協商連合本土から増援が配備されているとはいえ、政争に明け暮れ弱体化している敵など有能の部類に入る彼等にとって容易く崩せる相手だと考えていた。
 ただ、彼等も軍人である。作戦が簡単に進むには越したことはないとも考えていた。
 妖魔帝国海軍は、陸軍と海兵隊を満載した輸送艦隊は南方大陸へ向けて着々と軍を進めていた。


 ・・Φ・・
 12の月3の日
 午前11時15分
 南方大陸エジピトリア東部・フリューガラル
 協商連合軍南方大陸東部司令部


 所変わってここは南方大陸エジピトリア東部の街、フリューガラル。
 妖魔帝国軍が余裕綽々の様子で進軍する中、自国の海軍艦隊が壊滅したとの報告を受けた協商連合軍南方大陸東部司令部の面々は大混乱に陥っていた。
 フリューラガルに駐留している協商連合陸軍は約三〇〇〇〇。フリューラガルから一番近いトラートを含めれば約三五〇〇〇もの数がおり、平時であれば多すぎるくらいだが彼等は恐怖していた。

『妖魔帝国海軍の大艦隊は西進せり。上陸部隊を輸送しているであろう輸送艦隊の数からして約五〇〇〇〇以上は確実。推定は六〇〇〇〇から七〇〇〇〇はいるだろう。未確認の艦種も存在』

 自国海軍艦隊の壊滅後、偵察飛行隊を送り出したらこのような報告が入ったのである。
 自軍を凌駕する敵軍に大艦隊。どう足掻いても勝てる見込みのない戦いを今からしなければならないのだから当然だろう。しかも本国は未だに騒乱が収拾せずマトモにやり取りが出来ないとなればなおさらだった。
 そのような窮地の中で、勝利は万に一つもない戦いを任されたのがローガン中将である。彼は結局本国に戻ることは出来ず、今日までエジピトリアにいた。

「待てども待てどもロンドリウムに戻れず、末がこれとはなぁ……。なぁ、クリル准将?」

「我がロンドリウムが誇る海軍は壊滅。帝国海軍は一大艦隊。さらには我らより多くの陸戦兵力を向けて上陸確実とは世の中は世知辛いものです。いっそ神を呪いたくもなりますよ」

「まったくだ。エジピトリア東部がもう少し狭ければ戦力集中も選んだが、北の都市など逃走路になるのだから捨てられるわけもない。その結果が、約三五〇〇〇で約六〇〇〇〇から七〇〇〇〇を相手にしなければならないとはね。しかも植民地軍と本国軍の混合編成でだ」

 ローガンは冷えた紅茶を飲みながら、盛大なため息をつく。
 北の逃走路とは、フリューガラルより離れて北に位置しているポートカールとタルラカル。ここには一個師団ずつ配備されている。いずれも現場の裁量でローガンが命じた配置だ。
 ポートカールとタルラカルはフリューガラルを捨てた際には退却経路、つまりは協商連合におけるエジピトリアの本拠地、ライロウへ向かうには必須の拠点。ライロウまで約九五〇キーラと遠すぎる道のりとはいえ、最後の希望まで捨てる訳にはいかないからだ。

「なあ、クリル准将」

「なんでしょうか」

「今ならフリューラガルは捨てられるぞ。何せ我々は本国民だ。自身の命だけを考えるなら、ライロウへ向かえるが」

「ローガン中将閣下。閣下はそのおつもりで?」

 クリルは微笑んでそう返す。
 するとローガンは肩を竦めてどこか諦観じみた笑いを見せながら、

「まさか。たぶんだが、もう遅い。そもそもずっとこの地にいる時点で遅いだろうさ。第一だ、クリル准将。長年ここに居すぎて愛着が湧いていないか?」

「奇遇でありますね、ローガン中将閣下。自分も同じでありますよ」

「だよなあ……。はぁ……、どうしてこうなったんだか」

 ローガンは椅子に座りながら、窓の外の光景を黄昏れた様子で眺める。
 フリューガラルにせよ、エジピトリア東部全般を任されているローガンは着の身着のまま逃げるという選択を取らなかった。
 もしこれが本国にいる金と権力にしか興味のない者達であればとっくに尻尾を巻いて逃げていただろう。
 だが、ローガンは軍人である。協商連合陸軍の将官である。例え本国が政争と内紛にまみれた糞に成り下がっても、同類になるつもりは無かった。
 だからといって、状況が改善される訳でもないのだが。

「さて、クリル准将。戦うとして貴官はどうする? このフリューラガルにいるのは約三五〇〇〇。帝国軍は上陸戦力が約六〇〇〇〇から七〇〇〇〇として、そこへさらに海軍戦力もあるわけだが」

「そうですね……。フリューガラル港は放棄すべきでしょう。我らが劣勢である以上、水際での防御は愚策かと」

 クリルはテーブルに広げられた地図のうち、フリューガラル港周辺にバツを書く。

「となると、フリューガラルの街中が戦場か?」

「いえ、フリューガラルは途中で放棄します。当然抵抗はしますが、ダメだと分かればすぐひたすらに北へ逃げ続けますよ。ただし遅滞防御で、ですが」

「なるほどな。リチリアのようにはやれんものな」

「はっ。はい。リチリアとは何もかも条件が違います。ここは島ではなく大陸。あの時は救援が来る前提で進めていきましたが、今回それは絶望的でしょう。本国だけではなく、アルネセイラの件もあります。統合軍自体が今頃どうなっていることやら」

 クリルは表情を曇らせる。
 ロンドリウムからの通信が機能不全に陥っているが、二日を経て断片的――何が起きたかだけだが――ながらアルネセイラでの悲劇はここエジピトリアにも伝わっていた。
 もし連合王国が無事ならばリチリア駐留の戦力を法国軍も含めて融通してもらえただろうが、アルネセイラの件を踏まえれば連合王国軍は一時的に中央指揮系統を喪失して混乱しているはず。いくら現場指揮官への自由裁量性の高い連合王国軍でも、首都がとなればどんな風になるかなど想像に難くない。
 となると、援軍は絶望的だ。自分達でやるしかない。
 それだけではない。エジピトリアにはもう一つの爆弾を抱えていた。

「本国大陸以外にも懸念事項はあります。最近よく聞く、あの『亡国救済党』です。奴隷の多い鉱山地区などで活動を確認しており、活動が活発化しておりますから……」

「背後から刺される可能性もあるな。ううむ……、状況は最悪だな」

「ええ。最悪です。敵だけでなく、背中も気にせねばなりませんから」

「現地民や居住している本国人など民間人はどうする? ここは植民地だ。仕事で来ている者も多い。この局面では避難は難しいぞ?」

「どうにもなりませんね。共に戦ってもらいますか?」

「無理だなあ。…………となると、仕方あるまい。民間人にはとっとと逃げろ。と、追い出せ。奴隷も含めていい」

「奴隷もですか」

「奴らの生存まで責任が取れん。戦時混乱に伴って勝手に逃げた事にすればいいだろ」

「強制徴兵すれば戦力にはなりますよ」

「『亡国救済党』の思う壷だ。植民地故に人数などたかがしれてるが、扇動されればお終いだ」

「もうされてそうですけどね」

「言うな。今更だ。よし決めた。俺は決めたぞ。どうせ本国と連絡が取れないんだ。奴隷には、『解放してやるから逃げろ。食糧と水もタルラカルかポートカールくらいまでは持つ分を渡すから失せろ』とな」

「食糧と水までですか。……いや、鉱山にある分であれば、ポートカールまでなら確保は可能ですね」

「なら決定だ。早速通知しろ。ああでも、軍隊は別だぞ。だいたい、俺を含めてここにいる植民地軍にしても本国軍にしても前の派閥の奴らばかりだ。どうせ帰ってもロクなことにならん。ある程度の成果が無ければな」

「…………了解しました。すぐに各鉱山へ通知します」

「頼んだ」

「はっ」

 クリルは敬礼すると、部屋を後にしようとする。
 が、ローガンが声を掛けた。

「クリル准将」

「なんでしょう」

「…………すまんな」

「何を今更。こうなったら最後まで付き合いますよ。何年一緒だとお思いですか?」

「そう、だな。じゃあこうしよう。生きて帰れたら、あの国防大臣のクソ野郎をぶん殴ってやろうではないか」

「いいですね、それ。生きて帰らなきゃいけません」

「そうだろう。…………では、よろしく頼んだ」

「はっ」

 クリル准将は今度は部屋を後にしてドアを閉めた。
 ローガン中将は今日何度目なのかもう分からないため息をついた。

「本当に、どうしてこうなったんだろうなぁ……。不本意に左遷させられたのだから、全部捨てて逃げることだって出来たろうに」

 まだ冷たさを保っている紅茶に口をつけて、窓際まで歩いたローガンの視点からは、あちらこちらへ移動する兵士達が目に入る。
 もうまもなくここも戦禍に包まれるだろうに、混乱は続くものの忠実に任務を果たす兵士達の姿だ。
 民間人の姿もある。どうやら兵士と話しているようで、持てるだけの荷物を持った親子連れは兵士に頭を下げてどこかへ行った。あの様子だと早くここから北へ向かえとでも言われたのだろう。

「でも、捨てられるわけが無いか。俺は、指揮官だからな」

 戦いの行く末など決まっている。勝てる見込みなど欠けらも無い。
 だがそれでも、ローガンはここに残ることを決めた。
 三日後の十二の月六の日。
 南方大陸エジピトリア東部フリューガラルから南東地点に、妖魔帝国陸軍及び海兵隊は上陸した。
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