216 / 390
第13章 休戦会談と蠢く策謀編
第22話 休戦条約締結と英雄の決意
しおりを挟む
・・22・・
アカツキはフィリーネもとい前世の上官である如月中佐からの、怨みに満ちた手紙を読んだからであろう。結局エリアス国防大臣との私的対談を臨める精神的状況ではなく、予定を変更して翌日にはロンドリウムの地から離れ祖国に戻る事となった。
あんな書き連ね方をされては、彼女にとって最期の地である岬はおろかかつて住まっていた屋敷にも訪れるはずが無かったのである。
対談をキャンセルし、予定より早い帰国の行動をエリアス国防大臣を始め側近達は、人類諸国の英雄たるアカツキから見限られたと感じたかもしれない。
だが、アカツキ達が帰国の船便に乗る際に彼が残した言葉を必ず守ろうと思った。
『貴方達から故フィリーネ氏へのせめてもの罪滅ぼしとして、墓を建ててあげてください。彼女は少なくとも、協商連合の為に尽力した人物です。ここで墓さえ建てなければ呪われますよ』
覇気の無い声でエリアス国防大臣へ向けての発言。それは彼にとっても贖罪の行為でもあったかもしれない。また、エリアス国防大臣達もそうでもしなければ本当に呪われるかもしれないと感じていた。最早今更でしかないが、彼等が出来ることと言えばその程度しかない。
アカツキは帰国してから、自らが暮らす連合王国に到着した事でようやく心の安寧を取り戻した。だが、常に中佐の面影がアカツキから離れることは無かった。
常勝の英雄である彼にとって初めての敗北の衝撃は余りにも大きかったのである。自殺した人物がかつて自分を守ってくれていた上官なのだから尚更であるだろう。
故に、アカツキの日常生活に一つ変化が生じた。
前世でこそよくしていたが、この世界に転生してからはきっぱり行ってなかった喫煙という行動である。
彼がどうして喫煙に至ったか。それは二度の死を遂げた上官を忘れない為であり、現実逃避であり、毎日何度か捧げる贖罪の煙を上官へ送る為でもあった。
アカツキの喫煙という行為。この世界の男性軍人において多数派である喫煙を彼が始めた事にリイナを含め最初こそ驚きこそしたが、二週間も経てば日常の風景と化した。
リイナはそれを否定しなかったし、あえてそっとしておいた。愛する人だからこそ突然の変化も受け入れ、何か隠しているのかもしれないと推察に至ったが話すことを待つことにしたのである。いっそ、墓場まで持っていかれても構わないと思うくらいのつもりで。
とはいえ、アカツキもこの世界で生きるようになってから長い人間である。自身の立場を自覚して気丈に振る舞うようにしていた。
このようにアカツキにとって心境の変化が起きた中でも国際情勢は動いていっていた。
それも、好転する形として。
1841年5の月1の日
ブカレシタ休戦条約締結会議
ついに開かれた人類諸国と妖魔帝国の会議は、戦争中は血を血で洗う戦争であったにも関わらず、だからこそだったのか非常に理性的に進んでいった。
人類諸国の提示した案と、妖魔帝国のそれに対する返答。何回か繰り返された後、締結は半月近くかかったものの順調に事は運び目出度く休戦条約は締結される事になった。
以下に、休戦条約の記録を記そう。
1841年5の月17の日
『第二次妖魔大戦人妖ブカレシタ休戦条約』
1,妖魔帝国は人類諸国に対して旧東方領(妖魔帝国側名称:西方辺境領)の領土を含む全権益を譲る事とする。
2,妖魔帝国は人類諸国と相互不可侵を結ぶ。期間は五年間。延長は一回のみ。期間は二年間とする。
3,人類諸国と妖魔帝国は新たに設定された国境線――ブカレシタから東一五○キーラ起点に南北に貫く部分――の東西二○キーラを非軍事境界線として設定し、この地における軍事行動を禁止とする。
4,3に関し妖魔帝国は本大戦を起こした事を理由とし国境線から七○キーラに一切の軍を置くことを禁止とする。
5,3に関し妖魔帝国は人類諸国が非軍事境界線外での休戦監視である召喚士飛行隊の空中偵察を認めること。ただし、人類諸国は妖魔帝国が国境線七○キーラ外における軍事行動監視の為の召喚士飛行隊の空中偵察を認めること。
6,妖魔帝国は人類諸国が得た妖魔帝国軍捕虜の返還に際し、将官・佐官・尉官・下士官・兵の階級に応じて設定された返還金を支払うこと。返還金はアルネシア連合王国通貨換算で総額三○億ネシア。割合はアルネシア連合王国三○パルセント。イリス法国二五パルセント。ロンドリウム協商連合三○パルセント。スカンディア連邦一五パルセント。
7,6に関し、ただし妖魔帝国軍人の亡命希望者の人類諸国への亡命を認めること。亡命希望者の対象は妖魔帝国内における被粛清人物含めた九五二六名とする。
8,妖魔帝国は賠償金を支払うこと。ロンドリウム協商連合とスカンディア連邦は返還金を賠償金とする為、辞退。支払い先国家は、イリス法国へ海軍艦隊に対する賠償金と陸軍被害に対する賠償金として一五億イリシィ。アルネシア連合王国へ陸軍被害に対する賠償金として八億ネシア。
9,8に関し、支払い期間は三年半。計七回。方法は同額の貴金属か魔石または資源とする。
他に詳細の項目が八項、計一七項目に及ぶ『第二次妖魔大戦人妖ブカレシタ休戦条約』は発効されたのである。
国境線及び非軍事境界線に関しては即日、捕虜返還に関しては順次行われていき、この年の秋までには完了していった。
賠償金に関しては、アカツキの前世で起きた第一次世界大戦の事を思えば随分と人類諸国が妥協した金額だった。そもそも第一次世界大戦と第二次妖魔大戦では終わり方が大いに違う点と、死者と戦費の違い、捕虜返還金が賠償金も兼ねている点がある。また、イリス法国が連合王国や協商連合と事前協議し破格の利率で借款を得られていた事もあった。
なお、アカツキが最も懸念していたダロノワ大佐含む亡命希望者に関してはほぼ完全な形で認められたのは彼にとって大きな安堵を生むものであった。
こうして人類諸国は五年間、最長七年間とはいえ平和を取り戻した。一時は総力戦へ突入するのではないかという危機的状況にあったが、妖魔帝国が本休戦を持ちかけたことにより狂気の絶滅戦争ではなく理知的なテーブルを挟んで話し合う外交手段を選び回避されたのである。
しかし、あくまでも休戦である。終戦の形となりもう二度と戦争はしたくないと決意した地球における歴史ですら、第二次世界大戦は起きてしまったのだ。皇帝レオニードが健在である以上、人類諸国に向けた矛先が東や南に逸れたとしても片が付けば再び向かうかもしれない。
アカツキはそれを危惧していた。
だが、休戦は休戦である。人類諸国の国民は泡沫かもしれないが平和を得たのである。
とはいえ、アカツキは既に次の一手を自身の執務室で考えていた。
敬愛していた上官の面影をなぞるように、煙草に火をつけて紫煙をくゆらして。
「もう二度と間違えない。僕は隣にいるかけがえのない大切な人を守る為に、国を守る為に、五年後を見据えて動いていく。より国を富ませ、より軍を強くして」
だがしかし、人類諸国の英雄と称される彼ですらも一つ見誤っていた事があった。
彼が死んだと思っているフィリーネ・リヴェット。
彼女は六の月中旬、陸路と航路を経てゾリャーギ達とついに妖魔帝国の地を踏んだのである。
アカツキはフィリーネもとい前世の上官である如月中佐からの、怨みに満ちた手紙を読んだからであろう。結局エリアス国防大臣との私的対談を臨める精神的状況ではなく、予定を変更して翌日にはロンドリウムの地から離れ祖国に戻る事となった。
あんな書き連ね方をされては、彼女にとって最期の地である岬はおろかかつて住まっていた屋敷にも訪れるはずが無かったのである。
対談をキャンセルし、予定より早い帰国の行動をエリアス国防大臣を始め側近達は、人類諸国の英雄たるアカツキから見限られたと感じたかもしれない。
だが、アカツキ達が帰国の船便に乗る際に彼が残した言葉を必ず守ろうと思った。
『貴方達から故フィリーネ氏へのせめてもの罪滅ぼしとして、墓を建ててあげてください。彼女は少なくとも、協商連合の為に尽力した人物です。ここで墓さえ建てなければ呪われますよ』
覇気の無い声でエリアス国防大臣へ向けての発言。それは彼にとっても贖罪の行為でもあったかもしれない。また、エリアス国防大臣達もそうでもしなければ本当に呪われるかもしれないと感じていた。最早今更でしかないが、彼等が出来ることと言えばその程度しかない。
アカツキは帰国してから、自らが暮らす連合王国に到着した事でようやく心の安寧を取り戻した。だが、常に中佐の面影がアカツキから離れることは無かった。
常勝の英雄である彼にとって初めての敗北の衝撃は余りにも大きかったのである。自殺した人物がかつて自分を守ってくれていた上官なのだから尚更であるだろう。
故に、アカツキの日常生活に一つ変化が生じた。
前世でこそよくしていたが、この世界に転生してからはきっぱり行ってなかった喫煙という行動である。
彼がどうして喫煙に至ったか。それは二度の死を遂げた上官を忘れない為であり、現実逃避であり、毎日何度か捧げる贖罪の煙を上官へ送る為でもあった。
アカツキの喫煙という行為。この世界の男性軍人において多数派である喫煙を彼が始めた事にリイナを含め最初こそ驚きこそしたが、二週間も経てば日常の風景と化した。
リイナはそれを否定しなかったし、あえてそっとしておいた。愛する人だからこそ突然の変化も受け入れ、何か隠しているのかもしれないと推察に至ったが話すことを待つことにしたのである。いっそ、墓場まで持っていかれても構わないと思うくらいのつもりで。
とはいえ、アカツキもこの世界で生きるようになってから長い人間である。自身の立場を自覚して気丈に振る舞うようにしていた。
このようにアカツキにとって心境の変化が起きた中でも国際情勢は動いていっていた。
それも、好転する形として。
1841年5の月1の日
ブカレシタ休戦条約締結会議
ついに開かれた人類諸国と妖魔帝国の会議は、戦争中は血を血で洗う戦争であったにも関わらず、だからこそだったのか非常に理性的に進んでいった。
人類諸国の提示した案と、妖魔帝国のそれに対する返答。何回か繰り返された後、締結は半月近くかかったものの順調に事は運び目出度く休戦条約は締結される事になった。
以下に、休戦条約の記録を記そう。
1841年5の月17の日
『第二次妖魔大戦人妖ブカレシタ休戦条約』
1,妖魔帝国は人類諸国に対して旧東方領(妖魔帝国側名称:西方辺境領)の領土を含む全権益を譲る事とする。
2,妖魔帝国は人類諸国と相互不可侵を結ぶ。期間は五年間。延長は一回のみ。期間は二年間とする。
3,人類諸国と妖魔帝国は新たに設定された国境線――ブカレシタから東一五○キーラ起点に南北に貫く部分――の東西二○キーラを非軍事境界線として設定し、この地における軍事行動を禁止とする。
4,3に関し妖魔帝国は本大戦を起こした事を理由とし国境線から七○キーラに一切の軍を置くことを禁止とする。
5,3に関し妖魔帝国は人類諸国が非軍事境界線外での休戦監視である召喚士飛行隊の空中偵察を認めること。ただし、人類諸国は妖魔帝国が国境線七○キーラ外における軍事行動監視の為の召喚士飛行隊の空中偵察を認めること。
6,妖魔帝国は人類諸国が得た妖魔帝国軍捕虜の返還に際し、将官・佐官・尉官・下士官・兵の階級に応じて設定された返還金を支払うこと。返還金はアルネシア連合王国通貨換算で総額三○億ネシア。割合はアルネシア連合王国三○パルセント。イリス法国二五パルセント。ロンドリウム協商連合三○パルセント。スカンディア連邦一五パルセント。
7,6に関し、ただし妖魔帝国軍人の亡命希望者の人類諸国への亡命を認めること。亡命希望者の対象は妖魔帝国内における被粛清人物含めた九五二六名とする。
8,妖魔帝国は賠償金を支払うこと。ロンドリウム協商連合とスカンディア連邦は返還金を賠償金とする為、辞退。支払い先国家は、イリス法国へ海軍艦隊に対する賠償金と陸軍被害に対する賠償金として一五億イリシィ。アルネシア連合王国へ陸軍被害に対する賠償金として八億ネシア。
9,8に関し、支払い期間は三年半。計七回。方法は同額の貴金属か魔石または資源とする。
他に詳細の項目が八項、計一七項目に及ぶ『第二次妖魔大戦人妖ブカレシタ休戦条約』は発効されたのである。
国境線及び非軍事境界線に関しては即日、捕虜返還に関しては順次行われていき、この年の秋までには完了していった。
賠償金に関しては、アカツキの前世で起きた第一次世界大戦の事を思えば随分と人類諸国が妥協した金額だった。そもそも第一次世界大戦と第二次妖魔大戦では終わり方が大いに違う点と、死者と戦費の違い、捕虜返還金が賠償金も兼ねている点がある。また、イリス法国が連合王国や協商連合と事前協議し破格の利率で借款を得られていた事もあった。
なお、アカツキが最も懸念していたダロノワ大佐含む亡命希望者に関してはほぼ完全な形で認められたのは彼にとって大きな安堵を生むものであった。
こうして人類諸国は五年間、最長七年間とはいえ平和を取り戻した。一時は総力戦へ突入するのではないかという危機的状況にあったが、妖魔帝国が本休戦を持ちかけたことにより狂気の絶滅戦争ではなく理知的なテーブルを挟んで話し合う外交手段を選び回避されたのである。
しかし、あくまでも休戦である。終戦の形となりもう二度と戦争はしたくないと決意した地球における歴史ですら、第二次世界大戦は起きてしまったのだ。皇帝レオニードが健在である以上、人類諸国に向けた矛先が東や南に逸れたとしても片が付けば再び向かうかもしれない。
アカツキはそれを危惧していた。
だが、休戦は休戦である。人類諸国の国民は泡沫かもしれないが平和を得たのである。
とはいえ、アカツキは既に次の一手を自身の執務室で考えていた。
敬愛していた上官の面影をなぞるように、煙草に火をつけて紫煙をくゆらして。
「もう二度と間違えない。僕は隣にいるかけがえのない大切な人を守る為に、国を守る為に、五年後を見据えて動いていく。より国を富ませ、より軍を強くして」
だがしかし、人類諸国の英雄と称される彼ですらも一つ見誤っていた事があった。
彼が死んだと思っているフィリーネ・リヴェット。
彼女は六の月中旬、陸路と航路を経てゾリャーギ達とついに妖魔帝国の地を踏んだのである。
0
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います
八神 凪
ファンタジー
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる