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ようこそ偉人世界篇
第1話・臆病少年と大男
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特別な能力通称”異能力”を持つ者達がいた。その者達は敬意を持って偉大なる人間通称”偉人”と呼ばれていた。そんな ”偉人”は”一つの時代”に生きていた。
灰色の空が広がっている。今にも雨が降りそうな感じがしている。頭にヘッドホンそして右側だけ帽子をかぶった一人の少年は歩いていた。
「面白いなこれ。」 そう言ったのはこの分厚い本にある。様々な人の写真や風景、建物の写真に加え、説明文が書き記していた。
そんな少年が歩いていた時、高台のビルの一部分が少年の目の前に落ちてきた。
「ふへぇい!」 少年は実に臆病だった。体の震えが止まらない。涙もオマケに止まらない。逃げようとするが、コケた。
「うぎゃあう!!」 そして涙が滝のように出た。
「坊主。大丈夫か。どうせ男だからいいか。」
少年の目の前にはツルピカ頭の大男が立っていた。
「男でも怖いでしょ!これが落ちてきたら!」
「年上には敬語使わんと。」「ひぃー!!」
「変な声出すんじゃない!奴が来る!」
そう言うと一部分無くなったビルに片足を乗せた男がいた。不気味な笑顔でこっちを見下ろしていた。鼻に絆創膏、首元に卍の字が記されていた。
「で、でた~!?」少年はそう叫ぶと
「何がだよ!」
そう大男が少年にツッコミを入れた。
「そろそろ遊び止めないか。今日はとっておきのものを準備してきた。」
そういうと男はライフルを取り出した。
「何あれ?銃さん?」
「どこに敬語使ってるんだよ。まぁここはアレを……」
しかしどこかツルピカ頭の大男には余裕を持っている様子だ。
風が強くなってきた。その瞬間ライフルから無数の銃弾が少年たちに向かって放たれた。
「死ぬの?今日?たらふくご飯食べれば良かったなぁ。あとやりたかった事は…そうですね、生まれ変われるなら……」
少年はみるみる顔色が悪くなっていった。
「顔色悪いぞ。俺がいるから大丈夫ぶい!!」
お茶目な口調の後、ツルピカ頭の大男の手先から緑色のバリアのようなものが少年の目の前に現れた。
「ほらな。大丈夫だろ。」
ライフルから放たれた銃弾はバリアのようなものに当たると、消えていった。少年は固まったままだ。
「ほほい。もっと遊ぼうやい。と言いたいところだが…」
不気味な笑顔の男はケータイが鳴ると画面を開くことなく
「遊ぶのは今度ね。」
「友達か!お前と!」
すると男はその場を立ち去った。
「おい、坊主。なにボケ~っとしてるんだ!?」
展開が早すぎて少年はそのような顔になってたことを今知った。「俺は弁慶。ツルピカ頭がチャームポイントさ。」
「はぁ。弁慶……弁慶?……弁慶!?」「なに?俺のこと知ってるのか?いや……ファンか?!」
「違います。」
「否定早いな。」
すると少年は分厚い本を取り出し、開いた。
「色んな人の写真があるなぁ。ということはファンブック……」
「歴史辞書です。」
「ですよね笑。てか、感情無くなるな否定の時。」
少年は一つのページを開いた。「”武蔵坊弁慶”ありましたよ。まさか、同じ下の名前の人がこの世にいるとかねぇ。」
「苗字も一緒だよ。」
すると少しの間が空いた。
「冗談やめてください。」
「いや、冗談じゃない。」
「本当の苗字は?」
「武蔵坊。」
また少しの間が空いた。
「えっ……そういうキャラか……」「キャラってなんだよ。いい加減信じろよ!」
「ウソです。ウソです。」
「二回言うな!!」
弁慶はイラダチを覚えた。
「俺の話はもういい!おい、てか、あの、そうだ!坊主の名前はなんて言うんだ!」
「僕の名前ですか?名前……名前?……僕の……僕の名前なんですか?」
さっきより長い間が空いた。飲み込めない状況に弁慶は声のトーンを下げた。
「坊主。少し話をしよう。」
「はい。……」
どこまでも曇り空が広がっていた。
~おまけギャラリー~
表紙画像の拡大版です!登場人物紹介にいないやつもいますが、今後出てきます。(当たり前やろ)
灰色の空が広がっている。今にも雨が降りそうな感じがしている。頭にヘッドホンそして右側だけ帽子をかぶった一人の少年は歩いていた。
「面白いなこれ。」 そう言ったのはこの分厚い本にある。様々な人の写真や風景、建物の写真に加え、説明文が書き記していた。
そんな少年が歩いていた時、高台のビルの一部分が少年の目の前に落ちてきた。
「ふへぇい!」 少年は実に臆病だった。体の震えが止まらない。涙もオマケに止まらない。逃げようとするが、コケた。
「うぎゃあう!!」 そして涙が滝のように出た。
「坊主。大丈夫か。どうせ男だからいいか。」
少年の目の前にはツルピカ頭の大男が立っていた。
「男でも怖いでしょ!これが落ちてきたら!」
「年上には敬語使わんと。」「ひぃー!!」
「変な声出すんじゃない!奴が来る!」
そう言うと一部分無くなったビルに片足を乗せた男がいた。不気味な笑顔でこっちを見下ろしていた。鼻に絆創膏、首元に卍の字が記されていた。
「で、でた~!?」少年はそう叫ぶと
「何がだよ!」
そう大男が少年にツッコミを入れた。
「そろそろ遊び止めないか。今日はとっておきのものを準備してきた。」
そういうと男はライフルを取り出した。
「何あれ?銃さん?」
「どこに敬語使ってるんだよ。まぁここはアレを……」
しかしどこかツルピカ頭の大男には余裕を持っている様子だ。
風が強くなってきた。その瞬間ライフルから無数の銃弾が少年たちに向かって放たれた。
「死ぬの?今日?たらふくご飯食べれば良かったなぁ。あとやりたかった事は…そうですね、生まれ変われるなら……」
少年はみるみる顔色が悪くなっていった。
「顔色悪いぞ。俺がいるから大丈夫ぶい!!」
お茶目な口調の後、ツルピカ頭の大男の手先から緑色のバリアのようなものが少年の目の前に現れた。
「ほらな。大丈夫だろ。」
ライフルから放たれた銃弾はバリアのようなものに当たると、消えていった。少年は固まったままだ。
「ほほい。もっと遊ぼうやい。と言いたいところだが…」
不気味な笑顔の男はケータイが鳴ると画面を開くことなく
「遊ぶのは今度ね。」
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すると男はその場を立ち去った。
「おい、坊主。なにボケ~っとしてるんだ!?」
展開が早すぎて少年はそのような顔になってたことを今知った。「俺は弁慶。ツルピカ頭がチャームポイントさ。」
「はぁ。弁慶……弁慶?……弁慶!?」「なに?俺のこと知ってるのか?いや……ファンか?!」
「違います。」
「否定早いな。」
すると少年は分厚い本を取り出し、開いた。
「色んな人の写真があるなぁ。ということはファンブック……」
「歴史辞書です。」
「ですよね笑。てか、感情無くなるな否定の時。」
少年は一つのページを開いた。「”武蔵坊弁慶”ありましたよ。まさか、同じ下の名前の人がこの世にいるとかねぇ。」
「苗字も一緒だよ。」
すると少しの間が空いた。
「冗談やめてください。」
「いや、冗談じゃない。」
「本当の苗字は?」
「武蔵坊。」
また少しの間が空いた。
「えっ……そういうキャラか……」「キャラってなんだよ。いい加減信じろよ!」
「ウソです。ウソです。」
「二回言うな!!」
弁慶はイラダチを覚えた。
「俺の話はもういい!おい、てか、あの、そうだ!坊主の名前はなんて言うんだ!」
「僕の名前ですか?名前……名前?……僕の……僕の名前なんですか?」
さっきより長い間が空いた。飲み込めない状況に弁慶は声のトーンを下げた。
「坊主。少し話をしよう。」
「はい。……」
どこまでも曇り空が広がっていた。
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