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番外編16 甘やかされ放題デー
五 鏡(※)
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「和臣さん、重いですって」
「軽いよ。ほら」
「や、ゆさゆさ、しないでぇ」
寝室に行くのかなと思っていたのは間違いで、洗面所。お風呂でするのかと思ったけど、和臣さんは俺を抱えたまま洗面鏡に背を向けた。
抱かれている俺は、和臣さんの肩越しに鏡に映る。
「鏡見ててね」
「やっ、やだ」
「ほら、今日甘やかされ放題デーだからさ。俺の言う通り見るの。俺の言うこと全部きいて。命令。命令は絶対だよ。なんてね。半分本気」
「う……」
抱え直されて、和臣さんの首に両腕で縋りついて、肩に顎を乗せる。両足を抱えられ、鏡には揺れる両足と和臣さんの広くてきれいな背中と臀部と、俺の真っ赤な顔。
なんてだらしない顔してるんだろ。こんなの見せてるの。
和臣さんは鼻先で俺の横髪を嗅ぎながら、俺のこめかみに唇を寄せ、音を立てて口づけている。横顔も汗を流している首筋もきれい。
なんだか、客観視してしまう。広い背中。和臣さんは着痩せする。でも普段、背中は意識しない。だけど、これから先、意識することになる。そんな気がする。
こんな広くて筋肉質な背中にかなうはずない。腕も太くて、抱え上げられた俺の足は突かれるのにあわせてなすすべもなく揺れるだけ。
「あっあひっ、あ、うあ……!」
「多紀くん、エロい。声が甘いよ。ほら、ほら」
「見ないで、揺らしたら、あっあっ」
こんないやらしいの、見られたくない。
和臣さんは俺の耳に息を吹きかけたりしながら、ずるりと抜けていった。
「あ……?」
「多紀くん、洗面台に手をついて。バック」
「も、鏡、やです」
「ちゃんと見るんだよ? あは。今日意地悪デーになっちゃうのかも」
和臣さんに誘導されて、俺は洗面台に手をついて、お尻を突き出して、前かがみになって待ってる。和臣さんは先っぽを当てながら言った。
「多紀くん。鏡」
「う……許して」
「だめ。顔上げて? んで、入れられてるときの顔、自覚して。ほら」
和臣さんは俺の髪を掴んでやんわりと顔をあげさせる。鏡に映っているのは全裸のふたり。あられもない表情の俺。顎を掴んで、真っすぐ向かされて、唇を指でこじ開けられた。
和臣さんの力強い指は容赦ない。
「あう」
「愛してる。どんな表情も、全部好きだよ。恥ずかしがってるところも可愛い」
切っ先が入ってきた瞬間、衝撃と期待で目を大きく開けて、中に進んでくる間は、味わうみたいに細めて……鏡の和臣さんと目が合った。
「わかった?」
「あ、んぅ」
開けっ放しの口の端からよだれが垂れて、屈んできた和臣さんが舌で舐め取ってくる。
いつもより感じてるの知られてる。
「多紀くん、自分で思ってるより、セックス好きだと思うよ」
「……和臣さんの、だけ」
「あ、トコロテンしてる。可愛い多紀くん」
和臣さんは右手の指先で、精液まみれの俺の亀頭をにゅるにゅる扱いてくる。
「ひ、あ、触っちゃだめ、だめ、や、らめ」
「鏡見て」
「やぁ……」
「なんでそんな可愛いの」
なんかもう、自分じゃないみたい。甘い言葉を囁き続ける和臣さんの腕の中で、俺はとろとろにさせられて、ぼーっとしてる。
リズミカルに扱かれて、切なくなってくる。
「ひン、や、出ちゃ、出ちゃう出ちゃう……!」
膝が震えて、足もがくがくしてる。つま先で耐えようとするものの、和臣さんに抱え込まれて、体が浮いた。足先すらつかずに空を掻く。
「あっ、あ……?」
挿入されたまま、下半身を抱え上げられた。
「ほら多紀くん、しっかり見てる? 俺の可愛い多紀くん」
「見てる、見てるからぁ」
「またちんぽびんびんになってる」
和臣さんが扱くせい。いいところに当ててくるせい。強烈な快感を叩き込んだせい。抗えない。抗う気もない。だって気持ちいいんだもん。
「全部俺のものだよ。何もかも」
その後も、鏡の前でさんざんやられた。
廊下でもやられて、寝室でまた溶けそうなほどやられた。
「軽いよ。ほら」
「や、ゆさゆさ、しないでぇ」
寝室に行くのかなと思っていたのは間違いで、洗面所。お風呂でするのかと思ったけど、和臣さんは俺を抱えたまま洗面鏡に背を向けた。
抱かれている俺は、和臣さんの肩越しに鏡に映る。
「鏡見ててね」
「やっ、やだ」
「ほら、今日甘やかされ放題デーだからさ。俺の言う通り見るの。俺の言うこと全部きいて。命令。命令は絶対だよ。なんてね。半分本気」
「う……」
抱え直されて、和臣さんの首に両腕で縋りついて、肩に顎を乗せる。両足を抱えられ、鏡には揺れる両足と和臣さんの広くてきれいな背中と臀部と、俺の真っ赤な顔。
なんてだらしない顔してるんだろ。こんなの見せてるの。
和臣さんは鼻先で俺の横髪を嗅ぎながら、俺のこめかみに唇を寄せ、音を立てて口づけている。横顔も汗を流している首筋もきれい。
なんだか、客観視してしまう。広い背中。和臣さんは着痩せする。でも普段、背中は意識しない。だけど、これから先、意識することになる。そんな気がする。
こんな広くて筋肉質な背中にかなうはずない。腕も太くて、抱え上げられた俺の足は突かれるのにあわせてなすすべもなく揺れるだけ。
「あっあひっ、あ、うあ……!」
「多紀くん、エロい。声が甘いよ。ほら、ほら」
「見ないで、揺らしたら、あっあっ」
こんないやらしいの、見られたくない。
和臣さんは俺の耳に息を吹きかけたりしながら、ずるりと抜けていった。
「あ……?」
「多紀くん、洗面台に手をついて。バック」
「も、鏡、やです」
「ちゃんと見るんだよ? あは。今日意地悪デーになっちゃうのかも」
和臣さんに誘導されて、俺は洗面台に手をついて、お尻を突き出して、前かがみになって待ってる。和臣さんは先っぽを当てながら言った。
「多紀くん。鏡」
「う……許して」
「だめ。顔上げて? んで、入れられてるときの顔、自覚して。ほら」
和臣さんは俺の髪を掴んでやんわりと顔をあげさせる。鏡に映っているのは全裸のふたり。あられもない表情の俺。顎を掴んで、真っすぐ向かされて、唇を指でこじ開けられた。
和臣さんの力強い指は容赦ない。
「あう」
「愛してる。どんな表情も、全部好きだよ。恥ずかしがってるところも可愛い」
切っ先が入ってきた瞬間、衝撃と期待で目を大きく開けて、中に進んでくる間は、味わうみたいに細めて……鏡の和臣さんと目が合った。
「わかった?」
「あ、んぅ」
開けっ放しの口の端からよだれが垂れて、屈んできた和臣さんが舌で舐め取ってくる。
いつもより感じてるの知られてる。
「多紀くん、自分で思ってるより、セックス好きだと思うよ」
「……和臣さんの、だけ」
「あ、トコロテンしてる。可愛い多紀くん」
和臣さんは右手の指先で、精液まみれの俺の亀頭をにゅるにゅる扱いてくる。
「ひ、あ、触っちゃだめ、だめ、や、らめ」
「鏡見て」
「やぁ……」
「なんでそんな可愛いの」
なんかもう、自分じゃないみたい。甘い言葉を囁き続ける和臣さんの腕の中で、俺はとろとろにさせられて、ぼーっとしてる。
リズミカルに扱かれて、切なくなってくる。
「ひン、や、出ちゃ、出ちゃう出ちゃう……!」
膝が震えて、足もがくがくしてる。つま先で耐えようとするものの、和臣さんに抱え込まれて、体が浮いた。足先すらつかずに空を掻く。
「あっ、あ……?」
挿入されたまま、下半身を抱え上げられた。
「ほら多紀くん、しっかり見てる? 俺の可愛い多紀くん」
「見てる、見てるからぁ」
「またちんぽびんびんになってる」
和臣さんが扱くせい。いいところに当ててくるせい。強烈な快感を叩き込んだせい。抗えない。抗う気もない。だって気持ちいいんだもん。
「全部俺のものだよ。何もかも」
その後も、鏡の前でさんざんやられた。
廊下でもやられて、寝室でまた溶けそうなほどやられた。
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