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第3章 建国祭と殺し屋
20話
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数年前 クレア視点
「クレア……頼む……早くよくなってくれ」
マルクスはベットで眠る私の手を繋いで祈るように呟く。ここ最近どうも体が重くて調子が悪い。それが悪化してしまい、今は寝たきりの生活をしている。
「ゴホッ、ゴホッ、ごめんなさい……もう少し休めばこれくらい……」
昔から病気や体調不良とは無縁でこれからも大丈夫だと思っていた。でも、それは私の勘違いだったみたいね……
「何か欲しいものはないかい?」
「………そうね……あのワインが欲しいわ」
「ワインか……お医者様からは控えるようにと言われていたし……」
「じゃあ少しだけ頂戴」
「分かった、少しだけだよ」
マルクスは私の懇願に負けると、ワインを持って来てくれた。ラベルには小鳥がブドウを咥えている可愛らしいイラストが書いてある。
このワインは隣国のウェルタニア王国から取り寄せたもの。以前パーティーの時に頂いたのが美味しくて、今も定期的に買っている。
「ありがとう……マルクス」
私は香りを楽しむと、口の中で転がすように含んで味を堪能した。別にアルコール依存ではないけど、このワインだけはどうしてもやめられない。
「うん……美味しい……香りもいいし体も温まるし……」
なんだか少し頭がボーっとして体が暑い。それが次第に耐えられない暑さに変わり、脳みそが締め付けられているような痛みが訪れた。
「………っ! 何これ? 頭が……痛い……」
「どうしたのクレア? しっかりして!」
「痛い、痛い! 痛い!! 助けて!」
全身に汗が吹き出して、あまりの痛みに涙も溢れてくる。何これ? 私の体の中で何が起きているの?
「っあああああ!!!!」
痛みの限界はピークに達して、私は悲鳴を上げた。お願い……誰か助けて……
* * *
現在 パトレシア視点
「っああああああ!!!」
自分の悲鳴に起こされて目を覚ますと、そこは王宮の寝室だった。さっきのは……夢?
「パトレシア! どうしたの?」
マルクスは心配そうに私の顔を覗き込むと、そっと背中を撫でてくれた。
「うん……大丈夫、ちょっと怖い夢を見ていたみたい……」
背中は汗で濡れて、心臓が飛び出そうなくらい激しく体を打ち付ける。よかった……夢だったのね……
「そうか……ここにはパトレシアを脅かす様な物はないよ。だから安心して」
「うん……ありがとう……」
マルクスは私の腰に腕を回すと、しばらく落ち着くまで抱きしめてくれた。
「ねぇ、何か飲み物をもらってもいいかしら?」
「もちろん。そういえばグレイオス陛下からもらった差し入れのワインがあるんだ。せっかくだから飲んでみようか」
マルクスはグラスを二つ用意すると、ワインをテーブルの上においた。ラベルには小鳥がブドウを咥えている可愛らしいイラストが書いてある
あれ? なんだかこのラベルのワイン……どこかで見たような……
「実はこのワインはね……元妻のクレアも好きだったんだよ」
そうだった思い出した……前世の自分がよく飲んでいたわ……独特な味で美味しいのよね。
「きっと君も気に入ると思うよ」
マルクスは私のグラスにワインを注いでくれた。
「じゃあ、いただきます……」
私は軽くグラスをゆすって香りを楽しむと、一口いただいた。ブドウの芳醇な香りがとてもよく、濃厚で深い味わいが広がる。それになんだか喉の奥がヒリヒリする……
「っ⁉︎ ゴホッ、ゴホッ!」
私は激しく咳き込むとワインを吐き出してしまった。まだ喉の奥に魚の小骨が詰まったような違和感を感じる。
「パトレシア、どうしたの⁉︎」
「ごめんなさい、お水をもらってもいいかしら?」
私は水で喉を潤すと、自分の胸に手を当てた。今私が飲んだワインはグレイオス陛下が差し入れたもの。そしてクレア妃の頃もよく飲んでいたわね……
「なるほど……そういうことね」
私は顎に手を添えるとボソボソと独り言を呟いた。一見、関係ないと思っていた情報のかけらが、綺麗にハマって1つの真実が浮かび上がる。
「パトレシア、詳しく話を聞かせてくれないか?」
私は頭の中で話すべき事をまとめると、慎重に口を開いた。
「このワインには微かに毒が入っているの。よほど薬について詳しい人じゃないと分からないくらいの微量だけどね」
「なっ、なんだって⁉︎」
マルクスは目を見開くとワインを凝視した。私は村の人から薬草について教わったから見抜けたけど、普通は気づかないわ……
「しかも中毒性のある麻薬も少量だけど入っているわね」
頭が燃えるような感覚はアルコールによるものだと思ったけど、違うみたいね。
「安心して、微量だからすぐに効果は現れないわ。でも習慣的に飲んでいたらいずれ衰弱して死んでしまうでしょうね」
私は一度言葉を区切ると、真実を言うべきか迷った。きっとマルクスは深く傷つく……
「習慣的に飲んでいたら死ぬ……待てよ、病死したクレアはこのワインが好きでよく飲んでいたから……」
私は小さく頷いて覚悟を決めると、はっきりとした口調で答えた。
「クレア妃の死因は毒殺よ。そして次は私が狙われているわ!」
一瞬、沈黙があたりを包みこみ、マルクスの表情が硬くなる。
「じゃあ……グレイオス陛下が僕の元妻とパトレシアを殺したのか?」
マルクスは拳を握りしめてテーブルを叩きつけると、血走った目を爛々と輝かせて部屋を飛び出して行った。
「許せない! 絶対に許さない! 僕からクレアを奪い、パトレシアにまで手を出すなんて!」」
「待って、陛下はこの国にはいないわ。わざわざ自分が来るような危険な真似をするはずないじゃない!」
すぐに止めようとしたけどマルクスの耳には届かなかった。どうしよう……追いかけなきゃ! 急いでベッドから起き上がって部屋から出ようとすると……
「やれやれ、騒がしい男だな……」
ベランダの方から男の声が聞こえた。えっ、まさか?
「ようやくお目覚めか? お姫様」
乱暴に窓が蹴飛ばされて、ベランダから殺し屋のアモンが部屋に入って来た。えっ、嘘でしょ? どうやってここまで登ってきたの?
「あの毒入りのワインは貴方の仕業ですね!」
「あぁ、そうさ。よく分かったな。気に入ってくれたか?」
アモンは子供みたいなイタズラっぽい笑みを浮かべる。こいつの態度に流されたらダメね……
私は気持ちを落ち着かせると、軽口を叩いた。
「そうね……後味がいまいちだったかしら」
「それは残念だな……クレア妃は気に入って飲んでいたぜ」
「そのせいで彼女は亡くなったんでしょ? もうその手は通用しません!」
私はキッパリとした口調で告げると、アモンを睨みつけた。
「面白い女だな……剣も扱えるし薬の知恵もあるのか……おまけに王妃ときた。一体何者なんだ?」
「さぁ、誰でしょうね? もしかしたら貴方に殺されたクレア妃の生まれ変わりかもしれませんよ?」
「はっ、はっ、はっ! それは面白い冗談だな。次に会う時も俺を楽しませてくれよな」
アモンは来た時と同じように窓を乱暴に蹴飛ばすと、何もしないでベランダから飛び降りた。一体何をしに来たの? どうして私を狙っているの?
* * *
アモン視点
「悪いなララ、薬が切れちまったようだ……」
ベランダから飛び降りた俺は、弟子のララに肩を貸してもらいながらウェルタニア王国に帰還していた。
生まれた時から病弱で薬がないとまともに動く事すら出来ない。でも自分の体のことを呪った事はない。
何かを得るには何かを失う。それが世界の常。圧倒的な殺しのスキルを手に入れた代償と思えばこれくらい安いものだ。
「アモン様、この後、どうしますか? 目的を果たせなかったままでは、あの陛下が黙っていませんよ」
「そうだな……次はお前がやれ、俺は少し休む」
「よろしいのですか? 代わりに私が殺してしまっても?」
「ああ、構わないさ」
「クレア……頼む……早くよくなってくれ」
マルクスはベットで眠る私の手を繋いで祈るように呟く。ここ最近どうも体が重くて調子が悪い。それが悪化してしまい、今は寝たきりの生活をしている。
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昔から病気や体調不良とは無縁でこれからも大丈夫だと思っていた。でも、それは私の勘違いだったみたいね……
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このワインは隣国のウェルタニア王国から取り寄せたもの。以前パーティーの時に頂いたのが美味しくて、今も定期的に買っている。
「ありがとう……マルクス」
私は香りを楽しむと、口の中で転がすように含んで味を堪能した。別にアルコール依存ではないけど、このワインだけはどうしてもやめられない。
「うん……美味しい……香りもいいし体も温まるし……」
なんだか少し頭がボーっとして体が暑い。それが次第に耐えられない暑さに変わり、脳みそが締め付けられているような痛みが訪れた。
「………っ! 何これ? 頭が……痛い……」
「どうしたのクレア? しっかりして!」
「痛い、痛い! 痛い!! 助けて!」
全身に汗が吹き出して、あまりの痛みに涙も溢れてくる。何これ? 私の体の中で何が起きているの?
「っあああああ!!!!」
痛みの限界はピークに達して、私は悲鳴を上げた。お願い……誰か助けて……
* * *
現在 パトレシア視点
「っああああああ!!!」
自分の悲鳴に起こされて目を覚ますと、そこは王宮の寝室だった。さっきのは……夢?
「パトレシア! どうしたの?」
マルクスは心配そうに私の顔を覗き込むと、そっと背中を撫でてくれた。
「うん……大丈夫、ちょっと怖い夢を見ていたみたい……」
背中は汗で濡れて、心臓が飛び出そうなくらい激しく体を打ち付ける。よかった……夢だったのね……
「そうか……ここにはパトレシアを脅かす様な物はないよ。だから安心して」
「うん……ありがとう……」
マルクスは私の腰に腕を回すと、しばらく落ち着くまで抱きしめてくれた。
「ねぇ、何か飲み物をもらってもいいかしら?」
「もちろん。そういえばグレイオス陛下からもらった差し入れのワインがあるんだ。せっかくだから飲んでみようか」
マルクスはグラスを二つ用意すると、ワインをテーブルの上においた。ラベルには小鳥がブドウを咥えている可愛らしいイラストが書いてある
あれ? なんだかこのラベルのワイン……どこかで見たような……
「実はこのワインはね……元妻のクレアも好きだったんだよ」
そうだった思い出した……前世の自分がよく飲んでいたわ……独特な味で美味しいのよね。
「きっと君も気に入ると思うよ」
マルクスは私のグラスにワインを注いでくれた。
「じゃあ、いただきます……」
私は軽くグラスをゆすって香りを楽しむと、一口いただいた。ブドウの芳醇な香りがとてもよく、濃厚で深い味わいが広がる。それになんだか喉の奥がヒリヒリする……
「っ⁉︎ ゴホッ、ゴホッ!」
私は激しく咳き込むとワインを吐き出してしまった。まだ喉の奥に魚の小骨が詰まったような違和感を感じる。
「パトレシア、どうしたの⁉︎」
「ごめんなさい、お水をもらってもいいかしら?」
私は水で喉を潤すと、自分の胸に手を当てた。今私が飲んだワインはグレイオス陛下が差し入れたもの。そしてクレア妃の頃もよく飲んでいたわね……
「なるほど……そういうことね」
私は顎に手を添えるとボソボソと独り言を呟いた。一見、関係ないと思っていた情報のかけらが、綺麗にハマって1つの真実が浮かび上がる。
「パトレシア、詳しく話を聞かせてくれないか?」
私は頭の中で話すべき事をまとめると、慎重に口を開いた。
「このワインには微かに毒が入っているの。よほど薬について詳しい人じゃないと分からないくらいの微量だけどね」
「なっ、なんだって⁉︎」
マルクスは目を見開くとワインを凝視した。私は村の人から薬草について教わったから見抜けたけど、普通は気づかないわ……
「しかも中毒性のある麻薬も少量だけど入っているわね」
頭が燃えるような感覚はアルコールによるものだと思ったけど、違うみたいね。
「安心して、微量だからすぐに効果は現れないわ。でも習慣的に飲んでいたらいずれ衰弱して死んでしまうでしょうね」
私は一度言葉を区切ると、真実を言うべきか迷った。きっとマルクスは深く傷つく……
「習慣的に飲んでいたら死ぬ……待てよ、病死したクレアはこのワインが好きでよく飲んでいたから……」
私は小さく頷いて覚悟を決めると、はっきりとした口調で答えた。
「クレア妃の死因は毒殺よ。そして次は私が狙われているわ!」
一瞬、沈黙があたりを包みこみ、マルクスの表情が硬くなる。
「じゃあ……グレイオス陛下が僕の元妻とパトレシアを殺したのか?」
マルクスは拳を握りしめてテーブルを叩きつけると、血走った目を爛々と輝かせて部屋を飛び出して行った。
「許せない! 絶対に許さない! 僕からクレアを奪い、パトレシアにまで手を出すなんて!」」
「待って、陛下はこの国にはいないわ。わざわざ自分が来るような危険な真似をするはずないじゃない!」
すぐに止めようとしたけどマルクスの耳には届かなかった。どうしよう……追いかけなきゃ! 急いでベッドから起き上がって部屋から出ようとすると……
「やれやれ、騒がしい男だな……」
ベランダの方から男の声が聞こえた。えっ、まさか?
「ようやくお目覚めか? お姫様」
乱暴に窓が蹴飛ばされて、ベランダから殺し屋のアモンが部屋に入って来た。えっ、嘘でしょ? どうやってここまで登ってきたの?
「あの毒入りのワインは貴方の仕業ですね!」
「あぁ、そうさ。よく分かったな。気に入ってくれたか?」
アモンは子供みたいなイタズラっぽい笑みを浮かべる。こいつの態度に流されたらダメね……
私は気持ちを落ち着かせると、軽口を叩いた。
「そうね……後味がいまいちだったかしら」
「それは残念だな……クレア妃は気に入って飲んでいたぜ」
「そのせいで彼女は亡くなったんでしょ? もうその手は通用しません!」
私はキッパリとした口調で告げると、アモンを睨みつけた。
「面白い女だな……剣も扱えるし薬の知恵もあるのか……おまけに王妃ときた。一体何者なんだ?」
「さぁ、誰でしょうね? もしかしたら貴方に殺されたクレア妃の生まれ変わりかもしれませんよ?」
「はっ、はっ、はっ! それは面白い冗談だな。次に会う時も俺を楽しませてくれよな」
アモンは来た時と同じように窓を乱暴に蹴飛ばすと、何もしないでベランダから飛び降りた。一体何をしに来たの? どうして私を狙っているの?
* * *
アモン視点
「悪いなララ、薬が切れちまったようだ……」
ベランダから飛び降りた俺は、弟子のララに肩を貸してもらいながらウェルタニア王国に帰還していた。
生まれた時から病弱で薬がないとまともに動く事すら出来ない。でも自分の体のことを呪った事はない。
何かを得るには何かを失う。それが世界の常。圧倒的な殺しのスキルを手に入れた代償と思えばこれくらい安いものだ。
「アモン様、この後、どうしますか? 目的を果たせなかったままでは、あの陛下が黙っていませんよ」
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