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三日目

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「っやぁん……ひどい、よぉっ……」

 男が与える甘く蕩けるような刺激は、けして女を絶頂までには至らせず、女の体内でもどかしさがみるみる膨れ上がってゆく。

「もうやだ……、おねがいっ……」

 女が涙を流しながらふるふると首を振っても、男はその冷酷非道な亀のような動きをけして止めようとしない。

「やぁああぁぁ……っ」

 果てしない快感を与えられながらも、ギリギリイけそうでイけない、という堪えがたい苦しみの中で、女の理性がボロボロと崩れてゆく。

(どうして、こんなに感じちゃうの……?)
(もうやだぁ……。こんなの無理ぃ、がまんできないぃ……)

 その時、弱りきった女の精神の中で、おそろしい悪魔がそっとささやく。

『ここで妊娠してしまえば、もう高宮リクは確実にお前のモノだ……』
『子を産むか産まないかは、またあとで考えればいい……』

 女は、恐怖にふるえながらも、こくん、とうなずいた。

(そうだよ……ここで赤ちゃんができちゃえば、高宮クンはもううちから離れられない――)

 この女もやはり、自身がとっくに冷静さを失っていることにも気づかず、危険な決断を下してしまった。

「ねえ……」

 女は微笑んで、男の厚い胸板にそっと手を這わせた。

「もう意地悪しないで……。はやく、うちのナカに高宮クンのをちょうだい」
「いいのか?」
「うん……」

 男はうなずき――、直後、これまでとは打って変わり、暴力的なほど激しく腰を振り始める。

「んあぁぁぁんっ! すごぉい! あんっ、だめっ! いく、イッちゃうぅぅっ!!」

 ついに待ちに待った刺激をえて、女の淫らな肉は男のそれをぎっちり咥え込んだまま、これまでの数倍大きな絶頂に達しる。

「あぁぁあぁぁぁああああああっっっ!!!」
「桜井の、締まるっ……。俺も、イクッ!!」
「うんっ、来てぇっ!! 高宮クンの、ぜんぶ、出してぇっ!!」

 女の声を合図に、男は熱く怒張したそれを女のカラダの一番奥まで突き入れ、ドグンッ! と、大きく震えた後、凄まじい量の白濁液を吐き出した。

「あぁああんっ! 来てるぅっ! すごくアツいの、来てるよぉぉっ!」

 終わらない絶頂の中で、女はさらにもう一段上の、極大絶頂ともいうべきものに達し、ビグググン、ビググググンッ、と狂ったように全身を痙攣させる。

 その瞬間、男の肉棒が吐き出した、精液ではない「何か」が女の膣から体内へとじゅるじゅる侵入してくる感覚があったが、女の真白にぼやけた思考は、もはやそれを恐怖と認識することすらできなかった。

(あぁん、きもちイイ……)
(これでたかみやクンは、うちのモノ……うちは、たかみやクンのモノ……)
(ふたりは、えいえんに、ひとつになったんだよ……)

 快感が許容量をはるかに超え、ついに精神が限界を迎えた女は、呆けたように緩みきった笑みを浮かべたまま、気を失った。

「……ようこそ、俺たちの世界へ」

 男が満足げに呟きつつ、みずからの肉棒を引き抜くと、女の割れ目からは膣内に収まりきらなかった精液が、ごぽごぽと溢れ出し、愛液でびしょびしょに濡れたシーツに新たに白い染みをつくった。
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