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二日目
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暗闇の中にぼんやり浮かびあがる女の白い裸体を見つめて、リクはごくり、と生唾を呑む。
「ほら……わたしも、もうこんなになっちゃった……」
女は言って、男の手を取ると、自分の股を触らせた。
「……っ」
リクは、冷静そうにみえた女が、みずからの秘所から大量の愛液を溢れさせていることを知って、驚いた。
女の愛液は、ヒトミのと同じ、濃厚に甘くて、苦い、独特の刺激臭を放っていて、それを吸い込んだ瞬間、リクの股間で熱くいきり立ったそれが、ビグンッと跳ねた。
女は微笑みながら手を伸ばし、素早く男のズボンを下着ごと脱がせると、熱く怒張したそれを愛おしそうに撫でながら、言う。
「ね……いいでしょう? わたしと、ひとつになりましょう?」
「……」
リクは、激しく怒って女を突き飛ばし、「断るッ!」と大声で叫びたかった。
だが――、女の魔性の指先に責め尽くされた肉棒は、今も大量の我慢汁をだらだら流し続けていて、ここで「おあずけ」を食らうのは、それこそ拷問に等しかった。
「すごく苦しいんでしょう? リクくんのここ、こんなに泣いちゃってるもの……」
女が、今度は親指と人差し指の二本で男の亀頭をつまみ、ぐりぐりと手加減なく責め始めると、
「ぐぁっ、あぁあっ……ぅああぁっ」
脳が灼けつくような強烈な刺激に、リクは悶え、また何度も叫び声をあげた。
「ほら、いい子だねえ……もうすぐ、わたしのここで、ぎゅう、ぎゅうっていっぱい抱き締めてあげるからねえ……」
女は、ひたすらに亀頭だけを責め続けて、竿には一切触れようとしないので、どれほど恐ろしい快感に襲われても、男はけして絶頂には達しない。
「やめっ、ぐ、あぁっ、あぁああっ!」
「ほら、ちゃんと言って。わたしと、ひとつになりたいって。ね?」
「あぁああっ! ぐあぁあああっ!」
地獄のような快感に全身を蝕まれ、次第にぼやけてゆく思考の中で、やがてリクは、ひとつの「答え」にたどり着く。
(そうだ……べつに、このまま八神とセックスしたって構わないじゃないか)
(俺は、倉橋とはちがうんだ。こいつとセックスしたくらいで、俺が「洗脳」されるなんて、あり得ない)
(俺ならきっと、いや絶対に、大丈夫だ)
(俺はこれまで、どんな勝負でも正々堂々戦い、そして、勝ってきた)
(今回も、俺は、勝つ)
(逆に、こいつを思いきりイかせてやって、正気に戻してやればいい――)
自身がとっくに冷静さを失っていることにも気づかず、リクは恐ろしい結論を導きだすと、内心でほくそ笑んだ。
そして――、
「やめろ」
ふいに、女の手をぐっと掴んで自分の股間から離すと、そのまま相手の体を抱き、地面に押し倒した。
「ほら……わたしも、もうこんなになっちゃった……」
女は言って、男の手を取ると、自分の股を触らせた。
「……っ」
リクは、冷静そうにみえた女が、みずからの秘所から大量の愛液を溢れさせていることを知って、驚いた。
女の愛液は、ヒトミのと同じ、濃厚に甘くて、苦い、独特の刺激臭を放っていて、それを吸い込んだ瞬間、リクの股間で熱くいきり立ったそれが、ビグンッと跳ねた。
女は微笑みながら手を伸ばし、素早く男のズボンを下着ごと脱がせると、熱く怒張したそれを愛おしそうに撫でながら、言う。
「ね……いいでしょう? わたしと、ひとつになりましょう?」
「……」
リクは、激しく怒って女を突き飛ばし、「断るッ!」と大声で叫びたかった。
だが――、女の魔性の指先に責め尽くされた肉棒は、今も大量の我慢汁をだらだら流し続けていて、ここで「おあずけ」を食らうのは、それこそ拷問に等しかった。
「すごく苦しいんでしょう? リクくんのここ、こんなに泣いちゃってるもの……」
女が、今度は親指と人差し指の二本で男の亀頭をつまみ、ぐりぐりと手加減なく責め始めると、
「ぐぁっ、あぁあっ……ぅああぁっ」
脳が灼けつくような強烈な刺激に、リクは悶え、また何度も叫び声をあげた。
「ほら、いい子だねえ……もうすぐ、わたしのここで、ぎゅう、ぎゅうっていっぱい抱き締めてあげるからねえ……」
女は、ひたすらに亀頭だけを責め続けて、竿には一切触れようとしないので、どれほど恐ろしい快感に襲われても、男はけして絶頂には達しない。
「やめっ、ぐ、あぁっ、あぁああっ!」
「ほら、ちゃんと言って。わたしと、ひとつになりたいって。ね?」
「あぁああっ! ぐあぁあああっ!」
地獄のような快感に全身を蝕まれ、次第にぼやけてゆく思考の中で、やがてリクは、ひとつの「答え」にたどり着く。
(そうだ……べつに、このまま八神とセックスしたって構わないじゃないか)
(俺は、倉橋とはちがうんだ。こいつとセックスしたくらいで、俺が「洗脳」されるなんて、あり得ない)
(俺ならきっと、いや絶対に、大丈夫だ)
(俺はこれまで、どんな勝負でも正々堂々戦い、そして、勝ってきた)
(今回も、俺は、勝つ)
(逆に、こいつを思いきりイかせてやって、正気に戻してやればいい――)
自身がとっくに冷静さを失っていることにも気づかず、リクは恐ろしい結論を導きだすと、内心でほくそ笑んだ。
そして――、
「やめろ」
ふいに、女の手をぐっと掴んで自分の股間から離すと、そのまま相手の体を抱き、地面に押し倒した。
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