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二日目

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「あっあああああぁぁああんっっっ!!!」

 待ちに待ったモノを体内に迎え入れた瞬間、想像をはるかに超えた快感が全身を打ち、一瞬のうちに女を絶頂させる。

(なにこれっ! すごいっ……こんなの、しらないっ……!)

 男が一切の手加減なく、激しく腰を打ちつける度に、女は悲鳴と愛液を撒き散らしながら、狂ったように身をよじる。

「さあ、僕をもっと、もっと感じて……」
「んあぁんっ! だめっ、アタシ……ああああぁぁっ!!」

 女は、みずからの脚を男の腰に巻きつけて、相手のそれをさらに穴の奥深くまで引き入れる。

「あぁあっ! すごいっ、すごいっ!! うそっ、すごいっっ!!」

 女の中で、興奮した男のそれがさらに硬く、大きくなっていき、はやくも限界が近いことを伝える。

「あぁあんっ、すごっ……おっきいっ……! あぁん、もう、だめっ、すごすぎっ……!」
「真壁さんのなか、すごく、気持ちいい……。僕も、もうイッちゃいそうだ……」

 快感の嵐にもみくちゃにされ、次第に麻痺していく意識の中で、女は、ふと、恐怖を覚える。

(だめ……)

 その恐怖は、理屈では説明できない、女の生存本能が発する警告だった。

(いま、コイツに中に出されたら……アタシ、きっと、おかしくなっちゃう……)
(心も体もバラバラに壊されちゃって……二度と元に戻れなくなるような気がする……) 
(こわい……すごく、こわい……でも――)

 あたりに漂う刺激的な匂いは、恐怖とともに興奮も高め、女は、快感に抗いきれずに獣のように絶叫する。

「中に出していい?」
「……っ」

(だめっ……中に出されたら、アタシ、きっと死んじゃう……)

 女はぶんぶんと首を振りながら、その涙で潤んだ瞳で、男の顔を見上げた。
 その時。
 穏やかな笑みを浮かべる男の、その真っ黒な瞳には、恐ろしく冷たい、狂気の光が宿っていた。

(え……?)
(コイツ……倉橋じゃない……)
(こんなヤツ……アタシ、知らない……)
(やだ……怖い、怖いよ……。おねがい、もうゆるして……)
(アタシ、イキたくない……そっちには、イキたくないよ……)

 ここにきて、女は、ようやく正気を取り戻したが、もう後の祭り。
 数え切れぬほどの絶頂を無理やり与えられ、消耗し尽くした彼女の身体に、抵抗する力はもう残されてはいなかった。

 男が激しく腰を打ちつける度、女は、恐怖と快楽の渦の中で、我を忘れて泣き叫ぶ。

「やだっ……ああぁあんっ! おね、がいっ! んあぁあっっ!! ゆるしてぇっ!!」
「だめ。もう出すよ」
「やだぁっ、だめ、んああああああぁぁっっっ!!」

 男が容赦なく、その熱く膨らんだ肉棒をふたたび女のカラダの一番奥まで突き入れた時、「何か」が男の体内でぶくぶくと沸き立ち、それが、一気に女の体内へと吐き出された。

 その瞬間――、女は、また絶頂させられる。

「あああぁあああぁあぁあああっ!!」

(「何か」が、アタシのなかに、入ってきてる……やだ……こわいっ!)
(でも、だめっ! すごい気持ちいいっっ!! こんなの、だめっ! たえられるわけないっ!!)

 男の体内からとめどなく流れ込む「何か」を、膣全体で吸収しながら、女は狂喜の涙を流す。

(すごいっ、サイコー! キモチよすぎ! こんなの……ガマンできるわけないっ!)
(もう、なんにも、かんがえられない……)

 よだれを垂らし、全身をガクガクと震わせ続ける女は、真白なって溶けてゆく意識の中で、最後に、

(ごめんなさい……、ママ……)

 ひと言呟いて、ポロリと涙をこぼしたあと、気を失った。

「ふう……」

 すっかり満足した男は、女の体内からじゅぽん、とそれを引き抜いた後、女の唇に優しい口づけをする。

「ようこそ、僕らの世界へ……」

 そして、悠々と服装を整えると、失神したままの女の身体を抱えて、その廃墟を後にした。
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