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第一話
涙の同窓会
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今のんびりと実家でくつろいだ時間を過ごしています。
普段読めない本も読破しています。
先日も地元作家の岡田悦夫さんの短編小説を紹介しましたが、もう一編「播淡船」という小説があります。
中身は高校生の将棋愛好家同士のラブロマンスです。
播淡船は明石海峡を挟んで、兵庫県の明石と淡路島の岩屋を結ぶ定期船です。
高校時代の何人かのクラスメートは岩屋から播淡船を利用して通学していました。
そのなかに頭の良い1人の女学生も通っていました。
物静かで、口数が少なく、近寄りがたい女性でした。
なぜか大学も同じで、時々キャンパスで顔を合わせましたが意識をしているせか、挨拶言葉で終わってしまいました。
卒業後は出会う機会もなく彼女は脳裏から消え去っていました。
数十年後、徳島から帰る途中に岩屋で偶然に彼女を見つけたのです。
確か実家が船着場でお土産屋さんをやってると言う事は聞いていたのですが、
まさかこんなところで会うとは夢にも思っていませんでした。
その後の彼女の私生活には興味があったのですが、口に出しては言えませんでした。
それから数年のちに、高校の同窓会がありました。
彼女も来ているのだろうかと期待しましたが出席していなかったのです。
それよりももっと悲しい知らせが幹事から伝えられました。
彼女は余命数日のがんを患っていたのです。
同窓会の前の日に、仲が良かった同じクラスメイトに、彼女から吐息の連絡があったそうです。
「皆によろしく」という別れの言葉を伝えたかったらしい。
もっと悲しい事は、彼女のお母さんも同じがんで同じ病院に入院しているということだった。
一瞬私も息がつまりそうになりました。出席した女性の多くは涙を浮かべていました。
そのうちの1人が、明日早朝に行き、彼女を見届けたいといことなのでクラスメートの寄せ書を集め出しました。
聞くところによると終生独身だったということで、寄せ書きに、私は「結婚したかった」と書きました・・・・。
アップする一枚は悲しい思いでの彼女の最後の終息地、淡路島の「岩屋」に結ぶ明石海峡大橋です。
普段読めない本も読破しています。
先日も地元作家の岡田悦夫さんの短編小説を紹介しましたが、もう一編「播淡船」という小説があります。
中身は高校生の将棋愛好家同士のラブロマンスです。
播淡船は明石海峡を挟んで、兵庫県の明石と淡路島の岩屋を結ぶ定期船です。
高校時代の何人かのクラスメートは岩屋から播淡船を利用して通学していました。
そのなかに頭の良い1人の女学生も通っていました。
物静かで、口数が少なく、近寄りがたい女性でした。
なぜか大学も同じで、時々キャンパスで顔を合わせましたが意識をしているせか、挨拶言葉で終わってしまいました。
卒業後は出会う機会もなく彼女は脳裏から消え去っていました。
数十年後、徳島から帰る途中に岩屋で偶然に彼女を見つけたのです。
確か実家が船着場でお土産屋さんをやってると言う事は聞いていたのですが、
まさかこんなところで会うとは夢にも思っていませんでした。
その後の彼女の私生活には興味があったのですが、口に出しては言えませんでした。
それから数年のちに、高校の同窓会がありました。
彼女も来ているのだろうかと期待しましたが出席していなかったのです。
それよりももっと悲しい知らせが幹事から伝えられました。
彼女は余命数日のがんを患っていたのです。
同窓会の前の日に、仲が良かった同じクラスメイトに、彼女から吐息の連絡があったそうです。
「皆によろしく」という別れの言葉を伝えたかったらしい。
もっと悲しい事は、彼女のお母さんも同じがんで同じ病院に入院しているということだった。
一瞬私も息がつまりそうになりました。出席した女性の多くは涙を浮かべていました。
そのうちの1人が、明日早朝に行き、彼女を見届けたいといことなのでクラスメートの寄せ書を集め出しました。
聞くところによると終生独身だったということで、寄せ書きに、私は「結婚したかった」と書きました・・・・。
アップする一枚は悲しい思いでの彼女の最後の終息地、淡路島の「岩屋」に結ぶ明石海峡大橋です。
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