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『お前はさ、どのくらい強くなりたいんだ?』
『えーと、ケンカ売られても負けないくらい』
『ずいぶんと大雑把だなあ』
『そうかな』
『とりあえず、その細い身体を何とかしな。あと体力を付ける事』
『どうすればいいんだ?』
『まずはランニングとか、筋力トレーニングだな。頑張れ』
『ありがとう……俺、頑張るよ』
『ああ、たまには俺も一緒に走ってやるよ』
中学の時、そう言って笑っていた斉藤の顔が頭に浮かぶ。高校に入ってからも普通に話していたし、チームで何かあった時は、誰よりも率先して行動していた。
いつから? いつからだ? いつから蒼を、BLUEを憎んでいた?
今までの斉藤は、そんな素振りや行動を一切見せなかった。舞に襲われたメンバーが、溜まり場に助けを求めてきた時も変わりはなかった。一緒に悔しそうな表情を浮かべていた。だから、今でも信じられない。あれが全て嘘だった……?
さっき見た上原の行動もびっくりしたが、それが吹き飛んでしまうほどの衝撃だった。
「蒼ちゃん……」
呆然とするだけになってしまった蒼の肩を阿知波が掴んでいた。その顔は心配そうに歪んでいる。
「だ、大丈夫……ちょっと、びっくりした、だけ……」
「蒼ちゃん……」
「みんなに説明するんだろ? 早くやろうぜ?」
「蒼ちゃん、今日はもういいよ。また後にしよう? 一度気持ちの整理しないと……」
「大丈夫。今日言わないと次はいつになるか分かんねえし……裏切った奴の事も含めてみんなに言う必要がある」
ここには舞の手下という証言者もいる。自分は何も関与していない事、BLUEの人間が関わっていた事も含めて告げる必要がある。斉藤が勝手に舞に協力したとはいえ、二つのチームに混乱を招いた事は総長として謝罪しなければならない。そう思った。
「阿知波、みんなを集めろ」
「……白坂、橘、今日来てる奴全員集めろ」
「分かった……」
「蒼ちゃん無理しないでよ~?」
「……」
白坂と橘がみんなに集合の合図をかけている。それをぼーっと眺めていると、上原と速水が駆け寄ってきた。
「蒼……顔色が悪いですけど大丈夫ですか?」
「具合悪くなったら俺達に任せて下さい!」
二人もショックだろうに、蒼の心配をしてくる。それが申し訳なかった。
「大丈夫……俺が言わねえと意味ねえだろ」
「……無理はしないで下さい」
「ああ」
「それにしても斉藤さんかあ……一番BLUEの事思ってそうなのに……俺、信じられません」
速水がシュン……と泣きそうな顔で呟いた。
「ああ……俺もだ」
「誰が裏切り者でも信じられませんけど……はっきり分かってもスッキリしないものですね。これからの事も考えないと」
上原も困ったように眉を下げていた。これから溜まり場で会うであろう、斉藤への対応に悩んでいるようだ。
「斉藤さんに会っても、知らないふりをした方がいいんですかね」
「まあ、バレたと分かれば向こうも作戦を練るでしょうし、これは後で話し合いましょうか」
「……」
二人がこれからについて色々話し合っているが、蒼はいまだに心の整理ができていなかった。でも、今は自分がやるべき事を片付けなくてはならない。ちゃんと、説明しないと。
「蒼ちゃん、みんな集まったよ」
「ああ……」
阿知波に声を掛けられて目の前を見ると、BLACKのメンバーが大勢集まっていた。皆が何を言われるのか分かっていないらしく、好きなように話していた。
「蒼ちゃんこれに座っていいよ。立ってるのしんどいでしょ?」
阿知波はどこからか持ってきた椅子を蒼の前に置いた。足の怪我を考慮しての事らしい。でも今は皆と同じように立っていたかった。
「大丈夫。みんな立ってるし俺もそれでいい」
「……辛くなったら座ってよ?」
「うん。ありがとう」
「じゃあ始めようか。蒼ちゃんは俺の隣にいてね」
「分かった」
蒼の右隣に阿知波、白坂、橘の順に並び、左隣に上原、速水の順に並んだ。BLACKの他の幹部と雅宗さんはそれを少し離れた所で見ていた。一人は何かの書類を持っている。
BLACKのメンバーも、ずらりと並んだ幹部達にただ事ではないと感じ取ったらしい。皆が途端に緊張した面持ちになり、中には蒼達に見覚えがある奴もいるのか、何かあったのかと心配する声が聞こえ始めていた。
「えー、静かに」
阿知波の一声で皆が一斉に静かになり、次の言葉を待っていた。相当躾けられているらしい。その光景は圧巻だった。
「今日話すのは砂原舞の件だ。昨日のSHINEとの話し合いも含めて、新たに分かった事を伝える」
皆は静かに聞いている。その表情は真剣だ。
「この前俺は、うちとBLUEで協力体制を敷く、だからBLUEとのケンカは禁止と言ったな?けど、それを無視してBLUEの総長と副総長を襲った奴がいる」
『は……? それってヤバイんじゃねえの?』
『バカだろそいつら』
その言葉に皆が声を出し始めた。総長の言葉は絶対で、なのに無視した人間がいるのが信じられないらしい。
「静かに! そいつらは禁止令を出した時にここにいなかった。そして、舞の手下に成り下がっていた」
皆が一斉にどよめき、嘘だろとあちらこちらから聞こえてくる。それを無視して阿知波は話し続ける。
「中には、襲われたのはBLUE側の狂言だと思う奴もいるかもしれない。だがその場に俺と白坂も後から行って、襲った奴らに確認したから間違いない。何人かはそいつらを回収しに行ったから覚えているな?」
阿知波の問いかけに何人かが頷いている。「確かに間違いないです」と漏らしていた。
「まあ、総長と副総長だから当たり前だがそいつらは負けた。けど、BLUEの総長が怪我をした」
「……」
「これから舞達との交戦があるかもしれないって大事な時期に、そいつらはBLUEの総長に怪我を負わせた。それは、協力して舞を潰そうとしてるBLACKと俺への裏切りだ」
「「「「……」」」」
「前にも言ったが、舞は俺とは何の関係もない。向こうは俺を恋人と言ってるらしいが、それはあり得ない。もし、ここに舞に協力している奴がいるなら今すぐやめろ。舞が俺の名前でお前らを従わせてるなら、もう従わなくていい。お前らのしてる事は俺やBLACK、BLUEにとって迷惑でしかない。もしこれからも舞の味方をするなら俺は容赦しねえから」
そこまで聞いたメンバー達は顔を青ざめさせていた。阿知波が本気で怒っていると分かったようだ。それほど彼の声は冷たく、恐ろしさを感じさせる声音だった。
「それから、何度も言うけど俺とBLUEの総長は仲は悪くない。ついでにBLACKとBLUEが犬猿の仲っつーのもちょっと前の話だ。俺ら幹部は別に意識してねえし、向こうも一緒。勝手にケンカ吹っ掛けて騒いでんのは下の奴らだけだ。それも理解するように」
皆が再びざわつき始めた。やはり昔からの関係もあって信じられないのだろう。少し前まではよくぶつかってたから。
「……とまあ、こう言ってもお前らは信じねえだろうから、今日はBLUEの幹部を連れてきた。知ってる奴がほとんどだと思うが、俺の隣にいるのがBLUEの総長の蒼ちゃ……」
「……阿知波君、真面目にやろうか」
「あ、ごめん。えー……、俺の隣が総長の望月、その隣が副総長の上原と幹部の速水。見ての通り、望月は怪我をしてるのにこっちが無理言って来て貰った。感謝するように」
「……望月です。よろしく」
「上原です」
「速水です」
蒼に続き、上原と速水の二人も自己紹介をしたが、この真剣な場面で阿知波は「蒼ちゃん」と紹介しようとした。本気で殴りたくなる。白坂と橘を見ると、また笑いを堪えているのか、皆に気づかれないように下を向いて震えていた。死ねばいいのに。
「蒼ちゃん、何か言う?」
「いいのか?」
「うん。蒼ちゃんも言いたい事言った方がスッキリするでしょ」
「じゃあ、ちょっとだけ……」
今まで誤解されていたなら、自分の口から説明した方が皆納得するだろう。蒼は阿知波の提案を素直に受け入れた。
「……」
皆が自分に注目している。ここに来るはずのない人間なのだから当たり前だ。やはりBLUEとはメンバーの雰囲気からまるで違っていた。
わずかに緊張しながらも、蒼は口を開いた。
「えー……、うちとBLACKについては阿知波の言った通りだ。俺達はもう敵対するつもりはない。昔からの関係でなかなか受け入れられないとは思うが、そこは分かって欲しい」
「「「「……」」」」
「それから舞の件について……舞とその仲間の話では、俺がこいつに迫ったからこいつが迷惑して、恋人である舞に俺を潰せって命令したってなってるらしい。言っとくけど俺は男だし、恋愛対象は女だ。それはあり得ない。何で男が男に迫ったってのを信じたのか不思議でしょうがない」
そこまで言うと、阿知波は悲しそうな顔をしていたが、ここでわざわざ二人の関係を暴露するつもりはない。余計に混乱するし。と思ったら、阿知波が話しかけてきた。
「蒼ちゃん……俺達の関係、言ってもいいよ?」
「言うわけねえだろバカ」
蒼は構わず続けた。
「それに、こいつの性格を考えたら分かるだろ。こいつはそんな馬鹿げた事を命令する前に自分で潰しに来る。もしこいつが本気で俺を潰そうとしたなら、俺は今ここにいない。こいつはそういう男だ」
『確かにそうだよな』
『阿知波さんすげー女好きだし、舞が恋人とかねえよなあ』
『いつも違う女だったもんな』
『巻き込まれただけかBLUEは』
ひそひそと皆が好きなように考察している。阿知波の女好きを今更ながら思い出したらしい。あれで男が恋人はあり得ないと。
「だから改めて誓う。俺自身はこの件に関しては一切関わってない。こいつに迫った覚えはねえし、聞いてもいなかった。舞は仲間にBLUEを潰せば、俺を困らせれば阿知波が喜ぶと言ってうちの傘下から潰して行ってたらしい。俺達は傘下を潰されて、勝手に悪者にされて迷惑してる。理解して欲しい」
「「「「……」」」」
「まあ迷惑してるけど、新たに分かった事実がある。舞の仲間にうちの、BLUEのメンバーがいた」
「「「なっ……!」」」
蒼の言葉を聞いた皆がどよめいた。さすがにこれは予想外だったらしい。
「これは前から話には出てた事だが、さっきそこで捕まえた奴らから詳しい名前も聞き出した。そいつへの対処はこれから考える」
「「「……」」」
「正直、俺達も混乱してるしショックだ。仲間のはずの人間が自分のチームを潰す手助けをしてたんだから」
皆はざわざわと落ち着かない様子だ。中にはやはりBLUEを疑う声も聞こえた。
「自分は関わっていないと言っても、チームの人間が関わり、結果、BLUEだけでなくBLACKの皆まで混乱させた。それはそいつの行動を把握できず防げなかった総長の俺の責任だ。そいつに代わって心から謝罪する。本当に申し訳ない」
蒼はそのまま皆に向かって頭を下げた。
「蒼ちゃん……!」
「蒼……」
阿知波や上原の驚いたような声が聞こえてきたが、チームのメンバーが犯した過ちを防げなかった、知らなかったのは総長として情けないと思った。
蒼はずっと頭を下げ続けた。しばらくそのままの状態が続いたが、横から上原と速水の声が聞こえた。
「……これは総長だけでなく、副総長としての俺の責任でもあります。俺も謝ります。うちのメンバーがご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした」
「俺も、幹部として謝ります! すみませんでした!」
頭を下げたまま横を見ると、上原と速水も頭を下げていた。
ああ、やっぱりこいつらは蒼に甘い。別に一緒に謝らなくてもいいのに。
それでも心の中は嬉しくて、ちょっと感動して泣きそうになってしまった。
「蒼ちゃん、もういいよ。顔あげて」
「……」
阿知波の声に顔を上げると、皆は一斉にこちらを見ていたが特に反応はなかった。上原と速水も顔を上げたが肩をすくめている。やはり、驚くだけで受け入れられなかったか。二つのチームの壁は厚いな。そう思ってため息を吐いたが、聞こえてきたのは予想とは逆の言葉だった。
『総長と幹部が頭を下げんのか……すげえな』
『本当にうちとは違うんだな』
『ってか、さっきから阿知波さんと仲良さそうだよな? 信じていいんじゃね?』
『ああ……しかも阿知波さん、あだ名で呼んでね? 珍しいよな』
皆の話は蒼と阿知波の関係にまで発展していた。阿知波が信頼しているなら大丈夫だろうという事らしい。
「蒼ちゃんありがと。後は任せて?」
「ああ……頼む」
皆の様子を見ていた阿知波は、蒼に声を掛け、突然蒼の肩に手を回してきた。皆も阿知波の行動にざわめいている。
「おい、何すん……」
「いいから、ね?」
「……」
阿知波は何か考えがあるようだ。皆に向かって口を開いた。
「まあ、こんな感じで、こいつと幹部は何も悪くねえ。全ては舞とその仲間がやった事だ。BLACKとBLUEも敵対してねえし、俺達もこの通り仲が良くなった。理解したか?」
「「「「はい!!」」」」
皆ははっきりと「はい」と口にした。どうやら蒼の言葉は伝わっていたらしい。続いて阿知波が言う。
「それから、俺はこいつに怪我をさせた奴をその場で制裁しようとした。だがそれを途中でこいつが止めた。謝ってるんだからもういいと言ってきた。自分がこんなに怪我をしてるのに、だ」
「……」
「俺は甘いと言ったが、こいつは譲らなかった。それほど優しい奴だ。そんな奴を潰そうとしている奴らが憎くて堪らない。分かるな? 今後こいつとBLUEに迷惑を掛けた奴は徹底的に潰す。覚悟しろ」
「……」
「BLUEと協力するのが耐えられないとか、反対の奴は今すぐチームを抜けていい。俺達は引き留めねえから」
「……」
「という訳で、今後はこいつらがここに出入りしても何も文句を言わないように。あと引き続き舞と仲間の情報が入ったらすぐ幹部に知らせろ」
「「「「はい!!」」」」
「よし。じゃあSHINEの話に移る。風間」
「はい」
阿知波が蒼の肩から腕をどかし、離れて見ていた幹部に声を掛けた。その幹部は風間と言うらしい。すぐに阿知波のそばに来て書類を持ってきた。
「蒼ちゃん、こいつは幹部の風間。情報担当ね」
「風間です。よろしくお願いします」
「望月です。よろしく」
風間は蒼に挨拶した後、すぐに下がって行った。
「阿知波、その書類は何だ?」
「ああ……これは舞の情報だよ。忘れちまうからまとめて貰った。蒼ちゃんも後で上原達とゆっくり見てね。はい」
「うん」
阿知波から書類を貰って見てみると、そこには昨日聞いた舞の情報がずらりと並んでいた。さすがは情報担当、読みやすく簡潔にまとめられている。
「えー……昨日俺達がSHINEの溜まり場に行ったのは皆知ってるな?」
「「「「はい」」」」
「あっちの幹部に怪我をさせた奴らにはちゃんと謝罪させた。この件は片付いたからそれで終わりでいい。だが、新しい情報が入った」
阿知波は淡々と昨日の事を報告している。皆も大人しく聞いていた。
「まさかとは思ったが、向こうの総長の口から舞の名前が出た。BLUEの傘下が潰されてる事、俺の名前で舞が行動してる事はSHINEの耳にも入っていた」
『な……』
『そこまで把握してんのか……』
皆が再び話し始め、SHINEの情報収集能力に驚いている。そんなにSHINEは凄いのだろうか。蒼が入った時はほとんど関わりがなくなっていたのでよく分からなかった。
「静かに! 知ったのはつい最近の話らしいが、そこで出たのは舞がSHINEの元メンバーだった事と夕禅学園に在籍しているという事、それに……SHINEの前総長のオンナだった事だ」
「「「「……」」」」
「舞は前総長の時にSHINEを抜けてBLACKに入りたいと抜かした。信じられねえが舞はずいぶんと自信過剰な奴で、目的は俺のオンナになる事だった。俺は忘れてたが、SHINEとの抗争の時に会ってそれを言われてたらしい。もちろん舞をオンナにするのはあり得ねえし、もし迫られたら潰すつもりだ。気持ち悪いだけだからな」
皆の表情が驚きに包まれている。無理もない。目的がまさかの「オンナになりたい」というだけとは信じられないし、それだけでチームを潰すほどの事をするなんて誰も思わないだろう。
「それで、俺と仲の悪いBLUEの総長を潰せば俺が喜ぶ、オンナにしてもらえるっつー変な思い込みで行動したようだ。もちろん俺は舞をBLACKに入れるつもりはねえしオンナにするつもりもねえ。この望月はただ巻き込まれただけで何も悪くない。俺と仲良くしてたから受けたとばっちりだ。俺の責任でもある」
「……」
「それから、舞は今の総長になってSHINEから追い出したらしいが、うちのメンバーを紹介したのはSHINEの幹部だった。よって、責任はSHINEにもある」
「「「「……」」」」
「向こうはそれを認めている。BLUEに謝罪する気持ちはあるようだ。BLUEに舞の情報を教えたいと言ってる。舞の事はSHINEの方がよく知ってるし、不本意だが、この件に関してはSHINEとも協力せざるを得ないかもしれない。そこを理解して欲しい」
阿知波の言葉に皆が頷き、どこからともなく「あり得ねえ」「舞はおかしい」「BLUEも災難だったんだな」などと聞こえてくる。蒼も同じ気持ちだ。思い込みでここまでされたらたまったもんじゃない。
「まあ向こうの総長……神影はクセのある奴だし、平気で相手を罠に嵌める奴だ。表では謝罪すると言っても裏切るかもしれねえし、俺はまだ信用してねえ」
「!」
「BLUEは最近SHINEと関わりがなかったようだし、望月も神影に会った事がない。この話は慎重に進めていくつもりだ」
「……」
今、阿知波は何と言ったんだろう。向こうの、SHINEの総長の名前を「神影」と言わなかったか。神影なんて珍しい名前だし、そう頻繁にある名前とは思えない。
SHINEも神影も夕禅学園。神影は友人にチームに入っている人間がいると言っていた。それに、BLACKに気を付けろとか言ってたし、上原がBLUEだというのも知っていた。全て友人から聞いた話だと思っていたが、まさか、自分の事だった……?
「で、これからの事だけど……」
阿知波はまだ話しているが頭に入ってこない。
あの優しい神影がSHINEの総長かもしれない。
蒼の心の中に、大きな嵐が吹き荒れていた。
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