28 / 110
初恋は香りとともに
心と身体
しおりを挟む
冴木課長視点
「課長!私は課長の外見も中身も好きですよ!」
彼女は前かがみになりながらこちらに訴えかけるよう迫って言った。
もう、ガブっと彼女を食べていいよね?
彼女は言い切った後、はっと自分の言葉の意味を自覚して、じわじわと顔を赤くしキリッとした目元を困ったようにしならせ、あたふたと何か言っている。
きっと俺の顔もじわじわとつられるように赤いだろう。そんな事はどうだっていい。
彼女が俺を好きだと言った。俺も彼女が好き。しかもかなり重めに。
こんなカフェのカウンターで襲いかかったら、君の痴態を多くの人に見せてしまう。俺は、宝物は独り占めしたいタイプだからそんな事はしない。こっそり一人でじっくりと愛でるんだ。あ、この場合は君と二人か?
腹は空いているが、このまま今すぐ彼女を抱えて店を出て、会議室に飛び込み鍵をかけ、まずは君のかわいいつるりとした膝小僧を思いっきり舐め回す。そして両手を彼女の太ももに滑らせ、スカートの中に差し入れる。そして、、、、、、、
以下自主規制
昼だからね。分かってるよ。午後は会議があるし。
「分かってる。大丈夫だ。」
彼女にも優しく笑顔で答える。間違っても、本心は言わない。
俺の今の頭の中身は君に好いてはもらえないだろう。残念だが。
君の言う『好き』はどうせ俺のとは違う。
分かってる。
すごく分かってる。
本当によく分かってるんだけど、にやけた顔を戻せないぐらい嬉しい。
彼女が俺の為に、また言い返そうとしてくれたから、嬉しくて、うっかり、膝小僧の感触を堪能してしまったが、俺の頑張りを彼女にもっと知って欲しくなった。できれば、その俺を認めてくれる気持ちが男として意識してくれる様にと願いつつ。
俺の言ってもしょうがない苦労を彼女に話す。見目の良さは若い頃はまだ良かった。
女の子はほっといても次から次に来るし、勉強だって、あいつ顔だけだって言われるのが嫌で必死にやったら、有名大学に受かり、就活だって楽勝だった。
でも、就職してからは見目は煩わしいものになった。同期の女やキラキラ女子が騒ぐから、先輩にいじめられるし、上司にチャラチャラすんなと叱られる。努力して必死に契約をとっても、見目のおかげと言われる。そして、極めつきは重役の親族の女に言い寄られ、手厳しく断ったら、ストーカー化され、2課に左遷された。
もう、女はこりごりだった。
彼女に会うまでは。
「俺も加藤が好きだよ。外見も中身も。」
伝わらない思いを込めて、爽やかな笑顔で言う。
俺の『好き』は、君を熱くドロドロにして、二人で溶け合ってしまいたいんだ。
君の『好き』とは種類もレベルも違う。
でも、今日一つ分かったこと。
俺は身体だけじゃなくて、彼女の心も欲しい。彼女の心と身体、全部。
「っ!あ、ありがとうございます。。。」
真っ赤な顔で彼女は言う。
その赤く染まった美味しそうな頰もいつかは舐め回したい。。。
だめだな。健全な理性よ、戻ってこい。お前の出番は今だろう。
ほかほかと美味しそうな彼女のパスタと、俺の玉子が二つ乗せられたロコモコがやってきた。違和感を感じてカウンターで作業する店員を見ると、
「サービスです。カウンターにお座りいただいたので。」
にっこりと言われ、彼女には生クリームの乗ったプリンが出された。
。。。これは、カウンターに座っただけじゃないんだろうな。カウンターだから会話が聞こえたんだろう。
「ありがとう。」
気恥ずかしさを感じつつ好意に礼を述べる。
彼女も礼を言うが、きっと気づいてない。そんなところも可愛く思えるのだから、俺は彼女に溺れてるんだろう。
半熟玉子がとろりとかかった肉汁の滴るハンバーグをガツガツと口の中に放り込みながら、横目に彼女を見つめる。彼女が、行儀よくスプーンとフォークでトマトパスタを口に入れる。くるくると器用にフォークを使うが、唇についたトマトソースをペロリと赤い舌で時折舐める。
彼女の心が欲しいと言いつつ、その可愛らしい舌に性懲りも無く色々と妄想する俺。
いろいろと無自覚な彼女が悪いのか、それとも俺の頭がおかしいのか。
川上部長の言った言葉を思い出す。
「せいぜい振り回されろ」
めちゃくちゃ振り回されてますよ、部長。
でも、振り回されるのに幸せを感じてます。
「課長!私は課長の外見も中身も好きですよ!」
彼女は前かがみになりながらこちらに訴えかけるよう迫って言った。
もう、ガブっと彼女を食べていいよね?
彼女は言い切った後、はっと自分の言葉の意味を自覚して、じわじわと顔を赤くしキリッとした目元を困ったようにしならせ、あたふたと何か言っている。
きっと俺の顔もじわじわとつられるように赤いだろう。そんな事はどうだっていい。
彼女が俺を好きだと言った。俺も彼女が好き。しかもかなり重めに。
こんなカフェのカウンターで襲いかかったら、君の痴態を多くの人に見せてしまう。俺は、宝物は独り占めしたいタイプだからそんな事はしない。こっそり一人でじっくりと愛でるんだ。あ、この場合は君と二人か?
腹は空いているが、このまま今すぐ彼女を抱えて店を出て、会議室に飛び込み鍵をかけ、まずは君のかわいいつるりとした膝小僧を思いっきり舐め回す。そして両手を彼女の太ももに滑らせ、スカートの中に差し入れる。そして、、、、、、、
以下自主規制
昼だからね。分かってるよ。午後は会議があるし。
「分かってる。大丈夫だ。」
彼女にも優しく笑顔で答える。間違っても、本心は言わない。
俺の今の頭の中身は君に好いてはもらえないだろう。残念だが。
君の言う『好き』はどうせ俺のとは違う。
分かってる。
すごく分かってる。
本当によく分かってるんだけど、にやけた顔を戻せないぐらい嬉しい。
彼女が俺の為に、また言い返そうとしてくれたから、嬉しくて、うっかり、膝小僧の感触を堪能してしまったが、俺の頑張りを彼女にもっと知って欲しくなった。できれば、その俺を認めてくれる気持ちが男として意識してくれる様にと願いつつ。
俺の言ってもしょうがない苦労を彼女に話す。見目の良さは若い頃はまだ良かった。
女の子はほっといても次から次に来るし、勉強だって、あいつ顔だけだって言われるのが嫌で必死にやったら、有名大学に受かり、就活だって楽勝だった。
でも、就職してからは見目は煩わしいものになった。同期の女やキラキラ女子が騒ぐから、先輩にいじめられるし、上司にチャラチャラすんなと叱られる。努力して必死に契約をとっても、見目のおかげと言われる。そして、極めつきは重役の親族の女に言い寄られ、手厳しく断ったら、ストーカー化され、2課に左遷された。
もう、女はこりごりだった。
彼女に会うまでは。
「俺も加藤が好きだよ。外見も中身も。」
伝わらない思いを込めて、爽やかな笑顔で言う。
俺の『好き』は、君を熱くドロドロにして、二人で溶け合ってしまいたいんだ。
君の『好き』とは種類もレベルも違う。
でも、今日一つ分かったこと。
俺は身体だけじゃなくて、彼女の心も欲しい。彼女の心と身体、全部。
「っ!あ、ありがとうございます。。。」
真っ赤な顔で彼女は言う。
その赤く染まった美味しそうな頰もいつかは舐め回したい。。。
だめだな。健全な理性よ、戻ってこい。お前の出番は今だろう。
ほかほかと美味しそうな彼女のパスタと、俺の玉子が二つ乗せられたロコモコがやってきた。違和感を感じてカウンターで作業する店員を見ると、
「サービスです。カウンターにお座りいただいたので。」
にっこりと言われ、彼女には生クリームの乗ったプリンが出された。
。。。これは、カウンターに座っただけじゃないんだろうな。カウンターだから会話が聞こえたんだろう。
「ありがとう。」
気恥ずかしさを感じつつ好意に礼を述べる。
彼女も礼を言うが、きっと気づいてない。そんなところも可愛く思えるのだから、俺は彼女に溺れてるんだろう。
半熟玉子がとろりとかかった肉汁の滴るハンバーグをガツガツと口の中に放り込みながら、横目に彼女を見つめる。彼女が、行儀よくスプーンとフォークでトマトパスタを口に入れる。くるくると器用にフォークを使うが、唇についたトマトソースをペロリと赤い舌で時折舐める。
彼女の心が欲しいと言いつつ、その可愛らしい舌に性懲りも無く色々と妄想する俺。
いろいろと無自覚な彼女が悪いのか、それとも俺の頭がおかしいのか。
川上部長の言った言葉を思い出す。
「せいぜい振り回されろ」
めちゃくちゃ振り回されてますよ、部長。
でも、振り回されるのに幸せを感じてます。
2
お気に入りに追加
2,272
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
社長はお隣の幼馴染を溺愛している
椿蛍
恋愛
【改稿】2023.5.13
【初出】2020.9.17
倉地志茉(くらちしま)は両親を交通事故で亡くし、天涯孤独の身の上だった。
そのせいか、厭世的で静かな田舎暮らしに憧れている。
大企業沖重グループの経理課に務め、平和な日々を送っていたのだが、4月から新しい社長が来ると言う。
その社長というのはお隣のお屋敷に住む仁礼木要人(にれきかなめ)だった。
要人の家は大病院を経営しており、要人の両親は貧乏で身寄りのない志茉のことをよく思っていない。
志茉も気づいており、距離を置かなくてはならないと考え、何度か要人の申し出を断っている。
けれど、要人はそう思っておらず、志茉に冷たくされても離れる気はない。
社長となった要人は親会社の宮ノ入グループ会長から、婚約者の女性、扇田愛弓(おおぎだあゆみ)を紹介され―――
★宮ノ入シリーズ第4弾
助けてください!エリート年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません
和泉杏咲
恋愛
両片思いの2人。「年下上司なんてありえない!」 「できない年上部下なんてまっぴらだ」そんな2人は、どうやって結ばれる?
「年下上司なんてありえない!」
「こっちこそ、できない年上の部下なんてまっぴらだ」
思えば、私とあいつは初対面から相性最悪だった!
人材業界へと転職した高井綾香。
そこで彼女を待ち受けていたのは、エリート街道まっしぐらの上司、加藤涼介からの厳しい言葉の数々。
綾香は年下の涼介に対し、常に反発を繰り返していた。
ところが、ある時自分のミスを助けてくれた涼介が気になるように……?
「あの……私なんで、壁ドンされてるんですか?」
「ほら、やってみなよ、体で俺を誘惑するんだよね?」
「はあ!?誘惑!?」
「取引先を陥落させた技、僕にやってみなよ」
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる