4 / 15
久しぶりの日常
しおりを挟む
家に着き男はきたかな、と振り返る。
「はぁ…っ。なんだよ、いきなりついてきて、って」
ついてきてくれていたようで、とりあえず安心(?)した。
「いいから入って!」
「お、おう」
私は半ば無理やり男を家にあげるとリビングのソファに座らせ、私はその向かいのソファに腰かけた。
「知らない男家にあげていいのか?つーか…なんなんだ、いきなり?」
私はとりあえず自分が幽霊で恋がしたくて成仏できないこと、男が不審者にみられそうなので家にあげたことを説明した。
「なるほど…って、俺まさか霊感ある…?」
「いやいや…。あ、名前は?私、早乙女レイ」
「俺は月流トオルだ」
それから私達は少し話をすることになった。
私は一人暮らしだということ、少女漫画が好きなことを話した。トオルはこの近くに住んでいること、同じ歳だということを話してくれた。
「っと、そろそろ帰るわ」
「うん、そっか…」
いつまでも話せるわけじゃないんだよね。誰かと話せただけで、だいぶいい収穫だったかもしれない。
「明日も…話す?」
「いいのっ?」
その提案に驚いて、嬉しくて…思わず声が裏返る。
「うん。じゃあ明日一時にまた来ていい?」
「うんっ!」
トオルは私の内心を察してくれたのだろうが、また話せる。
ただそれだけのことが私は嬉しかった。
やっぱり、誰も話せなくてどこか不安だったのかもしれない。
玄関までトオルを見送り今日はそこで別れた。
まだ六時。とくにすることもないのでテレビをみて、漫画を読む…それを繰り返す。
そうこうしているうちに時刻は十一時。
「そうだ!日記でもつけてみよう!」
突然浮かんだが、結構いいアイデアだと思う。
私は、すぐ自分の部屋の机に向かい、ノートを広げ書き始める。
『今日はトオルと出会った。久しぶりに生きてた頃みたいに誰かと話した。また明日も話せる…すごく心強いなぁ。
成仏するのはたしか四十二日後、くらいかな…?
ちゃんと成仏できるように、頑張らなきゃ!』
文章を書くのは得意ではないがなんとかかけた。でも慣れないことをしたからか眠気が…
ノートを閉じ、冷えたベッドにはいるとすぐ眠りに落ちた。
「はぁ…っ。なんだよ、いきなりついてきて、って」
ついてきてくれていたようで、とりあえず安心(?)した。
「いいから入って!」
「お、おう」
私は半ば無理やり男を家にあげるとリビングのソファに座らせ、私はその向かいのソファに腰かけた。
「知らない男家にあげていいのか?つーか…なんなんだ、いきなり?」
私はとりあえず自分が幽霊で恋がしたくて成仏できないこと、男が不審者にみられそうなので家にあげたことを説明した。
「なるほど…って、俺まさか霊感ある…?」
「いやいや…。あ、名前は?私、早乙女レイ」
「俺は月流トオルだ」
それから私達は少し話をすることになった。
私は一人暮らしだということ、少女漫画が好きなことを話した。トオルはこの近くに住んでいること、同じ歳だということを話してくれた。
「っと、そろそろ帰るわ」
「うん、そっか…」
いつまでも話せるわけじゃないんだよね。誰かと話せただけで、だいぶいい収穫だったかもしれない。
「明日も…話す?」
「いいのっ?」
その提案に驚いて、嬉しくて…思わず声が裏返る。
「うん。じゃあ明日一時にまた来ていい?」
「うんっ!」
トオルは私の内心を察してくれたのだろうが、また話せる。
ただそれだけのことが私は嬉しかった。
やっぱり、誰も話せなくてどこか不安だったのかもしれない。
玄関までトオルを見送り今日はそこで別れた。
まだ六時。とくにすることもないのでテレビをみて、漫画を読む…それを繰り返す。
そうこうしているうちに時刻は十一時。
「そうだ!日記でもつけてみよう!」
突然浮かんだが、結構いいアイデアだと思う。
私は、すぐ自分の部屋の机に向かい、ノートを広げ書き始める。
『今日はトオルと出会った。久しぶりに生きてた頃みたいに誰かと話した。また明日も話せる…すごく心強いなぁ。
成仏するのはたしか四十二日後、くらいかな…?
ちゃんと成仏できるように、頑張らなきゃ!』
文章を書くのは得意ではないがなんとかかけた。でも慣れないことをしたからか眠気が…
ノートを閉じ、冷えたベッドにはいるとすぐ眠りに落ちた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
粗暴で優しい幼馴染彼氏はおっとり系彼女を好きすぎる
春音優月
恋愛
おっとりふわふわ大学生の一色のどかは、中学生の時から付き合っている幼馴染彼氏の黒瀬逸希と同棲中。態度や口は荒っぽい逸希だけど、のどかへの愛は大きすぎるほど。
幸せいっぱいなはずなのに、逸希から一度も「好き」と言われてないことに気がついてしまって……?
幼馴染大学生の糖度高めなショートストーリー。
2024.03.06
イラスト:雪緒さま
果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
【完結】愛を知らない傾国の魔女は、黒銀の騎士から無自覚に愛着されて幸せです
入魚ひえん
恋愛
【一言あらすじ】
不遇でも健気な前向き魔女と、塩対応なのに懐かれてしまい無自覚に絆されていく生真面目騎士の愛着ラブコメ!
【いつものあらすじ】
エレファナは誰もが恐れるほどの魔力を持つ、ドルフ帝国に仕えるためだけに生まれてきた魔女だった。
皇帝の命で皇太子と『婚約の枷』と呼ばれる拘束魔導を結ばされていたが、皇太子から突然の婚約破棄を受けてしまう。
失意の中、命を落としかけていた精霊を守ろうと逃げ込んだ塔に結界を張って立てこもり、長い長い間眠っていたが、その間に身体は痩せ細り衰弱していた。
次に目を覚ますと、そこには黒髪と銀の瞳を持つ美形騎士セルディが剣の柄を握り、こちらを睨んでいる。
そして彼の指には自分と同じ『婚約の枷』があった。
「あの、変なことを聞きますが。あなたの指に施された魔導の枷は私と同じように見えます。私が寝ている間に二百年も経っているそうですが……もしかしてあなたは、私の新たな婚約者なのでしょうか。さすがに違うと思うのですが」
「ああ違う。枷は本物で、形式上は夫となっている」
「夫!?」
皇太子との婚約破棄から、憧れていた『誰かと家族になること』を一度諦めていたエレファナは、夫と名乗るセルディの姿を一目見ただけですぐ懐く。
「君を愛することはない」とまで言ったセルディも、前向き過ぎる好意を向けられて戸惑っていたが、エレファナに接する様子は無自覚ながらも周囲が驚くほどの溺愛ぶりへと変化していく。
「私はセルディさまに言われた通り、よく飲んでたくさん食べて早めに寝ます。困ったことがあったらお話しします!」
(あ。気のせいでしょうか、少し笑ってくれたように見えます)
こうしてエレファナはセルディや周囲の人の愛情あふれるお手伝いをしていきながら、健やかさと美しさ、そして魔力を取り戻しはじめる。
***
閲覧ありがとうございます、完結しました!
コメディとシリアス混在のゆる設定。
相変わらずですが、お気軽にどうぞ。
[完結]本当にバカね
シマ
恋愛
私には幼い頃から婚約者がいる。
この国の子供は貴族、平民問わず試験に合格すれば通えるサラタル学園がある。
貴族は落ちたら恥とまで言われる学園で出会った平民と恋に落ちた婚約者。
入婿の貴方が私を見下すとは良い度胸ね。
私を敵に回したら、どうなるか分からせてあげる。
幽霊じゃありません!足だってありますから‼
かな
恋愛
私はトバルズ国の公爵令嬢アーリス・イソラ。8歳の時に木の根に引っかかって頭をぶつけたことにより、前世に流行った乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったことに気づいた。だが、婚約破棄しても国外追放か修道院行きという緩い断罪だった為、自立する為のスキルを学びつつ、国外追放後のスローライフを夢見ていた。
断罪イベントを終えた数日後、目覚めたら幽霊と騒がれてしまい困惑することに…。えっ?私、生きてますけど
※ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください(*・ω・)*_ _)ペコリ
※遅筆なので、ゆっくり更新になるかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる