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第8話
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「ふぅ――」
俺は息を吐き出す。あいや、別に何かしてた訳じゃないよ?
目の前にはボコボコのグチャグチャにされた無残な大盾君とマチルダが居る。
「マチルダ、とりあえずそいつは後で使うからあそこに入れて置いてくれ。あ、死なない程度に回復させてね」
流石にここで死なれても困るしな。
「了解」
マチルダは再び転移で大盾君を連れて行った。
『リルリー、残りは魔法使いだけだな。頼んだぞ』
『分かってるわ、任せてちょうだい』
そんなやり取りをして、
「さてっと……」
再び【モニター】へと意識を向ける。
☆☆☆☆☆
先程の半透明の壁は既に解除され、姿を消している。
それでも勇者君と魔法使いちゃんは、壁に寄り掛かり動こうとはしなかった。
「ねぇ、ショウ……どうする?」
魔法使いちゃんとしては、ここまで戦力が低下してしまったのだから、一旦引いて、仲間を補充してから再度来た方が良い。という考えらしい。
うん、普通なら俺もそれが良いと思うよ?まぁ、帰れればだけど。
「いや、二人を見殺しには出来ない。それに、さおりは……」
「分かってる。ショウの大事な人だって事。でも……もう無理だよ!ショウだって見たでしょ!?あんなのに勝てっこないんだよ!」
「そうかも知れないね……だけど……それでも……」
魔法使いちゃんが勇者君に近寄り――、
「じゃあ……私のお願い聞いてくれたら……一緒に行ってあげる」
勇者君の横に寄り添う様に座った。
「メグ……有難う。僕に出来る事なら、何でもするよ」
勇者君は、魔法使いちゃんの方を向き、嬉しそうに微笑んだ。
その言葉を聞いた魔法使いちゃんは、勇者君の足の上の跨り、勇者君の頬を両手で包む様に触れ……、
「じゃあさ……私の事……抱いて」
そう言って勇者君の唇に自分の唇を重ねた。
俺は息を吐き出す。あいや、別に何かしてた訳じゃないよ?
目の前にはボコボコのグチャグチャにされた無残な大盾君とマチルダが居る。
「マチルダ、とりあえずそいつは後で使うからあそこに入れて置いてくれ。あ、死なない程度に回復させてね」
流石にここで死なれても困るしな。
「了解」
マチルダは再び転移で大盾君を連れて行った。
『リルリー、残りは魔法使いだけだな。頼んだぞ』
『分かってるわ、任せてちょうだい』
そんなやり取りをして、
「さてっと……」
再び【モニター】へと意識を向ける。
☆☆☆☆☆
先程の半透明の壁は既に解除され、姿を消している。
それでも勇者君と魔法使いちゃんは、壁に寄り掛かり動こうとはしなかった。
「ねぇ、ショウ……どうする?」
魔法使いちゃんとしては、ここまで戦力が低下してしまったのだから、一旦引いて、仲間を補充してから再度来た方が良い。という考えらしい。
うん、普通なら俺もそれが良いと思うよ?まぁ、帰れればだけど。
「いや、二人を見殺しには出来ない。それに、さおりは……」
「分かってる。ショウの大事な人だって事。でも……もう無理だよ!ショウだって見たでしょ!?あんなのに勝てっこないんだよ!」
「そうかも知れないね……だけど……それでも……」
魔法使いちゃんが勇者君に近寄り――、
「じゃあ……私のお願い聞いてくれたら……一緒に行ってあげる」
勇者君の横に寄り添う様に座った。
「メグ……有難う。僕に出来る事なら、何でもするよ」
勇者君は、魔法使いちゃんの方を向き、嬉しそうに微笑んだ。
その言葉を聞いた魔法使いちゃんは、勇者君の足の上の跨り、勇者君の頬を両手で包む様に触れ……、
「じゃあさ……私の事……抱いて」
そう言って勇者君の唇に自分の唇を重ねた。
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