31 / 66
31話 嫉妬(1)
しおりを挟む
男二人の死体は、レンがウマで森の奥にまで運んで遺棄してきた。数日で森の魔獣たちに食われてなくなるだろう、とのこと。
とりあえず一つの危機を乗り越えた。
夕ご飯とお風呂の後、僕がウキウキな気持ちでフェンリルをわしゃわしゃ撫でている間、レンは奥から引っ張り出してきた分厚い書物に目を通していた。
「あった、フェンリルについて。なになに『転生者液の麻薬効果は人間以外にも作用することがあり、その代表格がフェンリルである。フェンリルは転生者液を好んでなめ、自身が好むために転生者の匂いを嗅ぎわけ追跡することが可能。
しかしごく稀に、転生者液をなめるとフェンリルが転生者に服従してしまうことがある。滅多にないことだが、転生者の能力値が高い場合に起きる。フェンリルを転生者狩りに使う時は、絶対にフェンリルに転生者液をなめさせないよう細心の注意を払うこと』」
読み終わって、はあとため息をつくレン。
「そういうことかよ……。ああ俺、苦手なのに動物」
僕はフェンリルの耳の後ろを撫でながら、
「へえ~。そっかお前、僕たちのえっちな液が好きなのかあ」
僕は試しにシャツをめくってみた。
フェンリルは嬉しそうに僕の乳首をベロベロなめた。
あ、気持ちいかも。分泌してきちゃう。
乳首からこぼれてきた白いネバネバを、フェンリルは尻尾を振ってなめまくる。
僕は押し倒されてしまう。
「わーやめろって、くすぐったいよ、ワン太ー!」
レンがドン引きした感じで、じゃれ合う僕とフェンリルを見た。
「もうワン太なのかよそいつ……。ヨウお前、家の犬にもちんことかなめさせてたんじゃないだろうな……。バター犬とかいう……」
「そ、そんなわけないじゃないかっ!それ女の人のあれだろっ」
僕は赤くなって否定する。もしかして僕、結構な変態だと思われちゃってる?
全然そんなことないのに、全ては異世界のせいだ!
まあ確かにこの世界に来てからはちょっと……変態かもしれないけど……。と、ハンターを誘惑してしまった自分を思い出した。
レンは僕を押し倒してなめまくっているワン太……じゃなかったフェンリル……ああもう、いいややっぱワン太で!
えっと、僕の上のワン太の首根っこをむんずと掴んだ。
「どけよ、犬。てめえはそのままヨウを獣姦しそうでハラハラすんだよ。犬は犬らしく、外行って見張りでもしてろ」
主人に命令されたワン太は、すごすごと僕の上からどいた。レンがドアを開けると、素直に外に出て行く。
ばたん、と乱暴にドアを閉めるレン。
ああ、ちょっと寂しそうワン太。
レンは不満そうな僕をじっと見て、
「あーあ、せっかく風呂入ったのに犬臭くなっちまって。……まあ、いいか」
ん?いいって、何が?
キョトンとする僕の体を、レンは押し倒した。
えっ。
えっ、何っ!?
「さっきのこと、本当だからな」
「な、何が?」
「妬けた、ってやつ」
ゆ、誘惑の話か!
「あんなお前見せられたら、俺もう我慢できねえわ」
とりあえず一つの危機を乗り越えた。
夕ご飯とお風呂の後、僕がウキウキな気持ちでフェンリルをわしゃわしゃ撫でている間、レンは奥から引っ張り出してきた分厚い書物に目を通していた。
「あった、フェンリルについて。なになに『転生者液の麻薬効果は人間以外にも作用することがあり、その代表格がフェンリルである。フェンリルは転生者液を好んでなめ、自身が好むために転生者の匂いを嗅ぎわけ追跡することが可能。
しかしごく稀に、転生者液をなめるとフェンリルが転生者に服従してしまうことがある。滅多にないことだが、転生者の能力値が高い場合に起きる。フェンリルを転生者狩りに使う時は、絶対にフェンリルに転生者液をなめさせないよう細心の注意を払うこと』」
読み終わって、はあとため息をつくレン。
「そういうことかよ……。ああ俺、苦手なのに動物」
僕はフェンリルの耳の後ろを撫でながら、
「へえ~。そっかお前、僕たちのえっちな液が好きなのかあ」
僕は試しにシャツをめくってみた。
フェンリルは嬉しそうに僕の乳首をベロベロなめた。
あ、気持ちいかも。分泌してきちゃう。
乳首からこぼれてきた白いネバネバを、フェンリルは尻尾を振ってなめまくる。
僕は押し倒されてしまう。
「わーやめろって、くすぐったいよ、ワン太ー!」
レンがドン引きした感じで、じゃれ合う僕とフェンリルを見た。
「もうワン太なのかよそいつ……。ヨウお前、家の犬にもちんことかなめさせてたんじゃないだろうな……。バター犬とかいう……」
「そ、そんなわけないじゃないかっ!それ女の人のあれだろっ」
僕は赤くなって否定する。もしかして僕、結構な変態だと思われちゃってる?
全然そんなことないのに、全ては異世界のせいだ!
まあ確かにこの世界に来てからはちょっと……変態かもしれないけど……。と、ハンターを誘惑してしまった自分を思い出した。
レンは僕を押し倒してなめまくっているワン太……じゃなかったフェンリル……ああもう、いいややっぱワン太で!
えっと、僕の上のワン太の首根っこをむんずと掴んだ。
「どけよ、犬。てめえはそのままヨウを獣姦しそうでハラハラすんだよ。犬は犬らしく、外行って見張りでもしてろ」
主人に命令されたワン太は、すごすごと僕の上からどいた。レンがドアを開けると、素直に外に出て行く。
ばたん、と乱暴にドアを閉めるレン。
ああ、ちょっと寂しそうワン太。
レンは不満そうな僕をじっと見て、
「あーあ、せっかく風呂入ったのに犬臭くなっちまって。……まあ、いいか」
ん?いいって、何が?
キョトンとする僕の体を、レンは押し倒した。
えっ。
えっ、何っ!?
「さっきのこと、本当だからな」
「な、何が?」
「妬けた、ってやつ」
ゆ、誘惑の話か!
「あんなお前見せられたら、俺もう我慢できねえわ」
7
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
そこにワナがあればハマるのが礼儀でしょ!~ビッチ勇者とガチムチ戦士のエロ冒険譚~
天岸 あおい
BL
ビッチ勇者がワザと魔物に捕まってエッチされたがるので、頑張って戦士が庇って大変な目にあうエロコメディ。
※ビッチ勇者×ガチムチ戦士。同じ村に住んでいた幼馴染コンビ。
※魔物×戦士の描写も多め。戦士がエロい災難に遭いまくるお話。
※エッチな描写ありの話は話タイトルの前に印が入ります。勇者×戦士『○』。魔物×戦士『▼』。また勇者視点の時は『※』が入ります。
隷属神官の快楽記録
彩月野生
BL
魔族の集団に捕まり性奴隷にされた神官。
神に仕える者を憎悪する魔族クロヴィスに捕まった神官リアムは、陵辱され快楽漬けの日々を余儀なくされてしまうが、やがてクロヴィスを愛してしまう。敬愛する神官リュカまでも毒牙にかかり、リアムは身も心も蹂躙された。
※流血、残酷描写、男性妊娠、出産描写含まれますので注意。
後味の良いラストを心がけて書いていますので、安心してお読みください。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました
ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載
生贄として捧げられたら人外にぐちゃぐちゃにされた
キルキ
BL
生贄になった主人公が、正体不明の何かにめちゃくちゃにされ挙げ句、いっぱい愛してもらう話。こんなタイトルですがハピエンです。
人外✕人間
♡喘ぎな分、いつもより過激です。
以下注意
♡喘ぎ/淫語/直腸責め/快楽墜ち/輪姦/異種姦/複数プレイ/フェラ/二輪挿し/無理矢理要素あり
2024/01/31追記
本作品はキルキのオリジナル小説です。
親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。
くんか、くんか Sweet ~甘くて堪らない、君のフェロモン~
天埜鳩愛
BL
爽やかスポーツマンα × 妄想巣作りのキュートΩ☆ お互いのフェロモンをくんかくんかして「甘い❤」ってとろんっとする、可愛い二人のもだきゅんラブコメ王道オメガバースです。
オメガ性を持つ大学生の青葉はアルバイト先のアイスクリームショップの向かいにあるコーヒーショップの店員、小野寺のことが気になっていた。
彼に週末のデートを誘われ浮かれていたが、発情期の予兆で休憩室で眠ってしまう。
目を覚ますと自分にかけられていた小野寺のパーカーから香る彼のフェロモンに我慢できなくなり、発情を促進させてしまった!
他の男に捕まりそうになった時小野寺が駆けつけ、彼の家の保護される。青葉はランドリーバスケットから誘われるように彼の衣服を拾い集めるが……。
ハッピーな気持ちになれる短編Ωバースです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる