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29話 転生者狩り(2)※

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「うっ……」

 坊主男がうろたえる。

 僕の傍にしゃがんでいる長髪のつの男が顔をしかめて叫んだ。

「おい誘惑にのるな!」

 レンは手をズボンの中に突っ込み、自分の尻をまさぐった。

「胸だけじゃないぜ?ほらケツもトロトロ」

 言いながら、ズボンから抜いた手を坊主男の前に掲げる。その指にドロドロの粘液が絡み、糸を引いた。
 坊主男は目を泳がせながら、

「ろ、牢屋で抜いてやるから大人しくついてこい」

「待てないよつらいよお願い。俺の転生者液、全部舐めて。上の口でも下の口でも、おじさんのちんぽいっぱい気持ちよくしてあげるから」

 レンはズボンをずり下げ、屹立したペニスを晒した。坊主男の喉仏が蠢く。その手からナイフがぽとりと落ちた。

 長髪つの男が目を見開いた。

「おい何をしてる、危ない!」

 だがレンはナイフを拾って反撃するでもなく、坊主男に抱きついた。
 坊主男はヘラヘラと笑った。長髪に向かって、

「だ、大丈夫だってほら、こいつ飢餓状態なんだよ、ちょっと抜いてやらねえと」

 レンは屹立したものをハンターの股間に擦り付け、腰を振り始めた。

「はあっ、気持ちい、おじさんの素股気持ちい。俺おじさんのこと犯しちゃいそう」

 ズボンを落として半ケツ状態のレンの腰が、艶めかしく揺れ動く。
 坊主男はもう完全に顔が緩みきり、レンの半ケツを両手で鷲掴みにして揉みしだき始めた。

「ああ、しょうがねえやつだ、これだから転生者ってのは淫乱でいけねえ」

 つの男もその光景にぐっと生唾を飲み込んだ。雑念を振り払うように頭を振るい、舌打ちをすると、腰のナイフを抜いた。
 立ち上がりレンに近く。

 止めなきゃ!僕は焦った。

「ま、待って!」

 つの男は、なんだという顔で僕に振り向いた。
 僕は勇気を出して言う。

「ぼ、僕も、して、欲しいです」

 つの男はぐっと言葉に詰まりながら、

「お、お前もつらいのか?」

「う、うん、つらいの。お、おちんちんも、おっぱいも、お尻も、全部つらいです。全部おじさんに舐めて欲しい、じゃないとお漏らししちゃう」

 自分で自分が信じられなかった。
 なんでこんな恥ずかしいセリフが、スラスラ出てくるんだろう?
 そうか体だけじゃない、頭の中ももう僕は「転生者」なんだ、と思った。みんなの性玩具、みんなの性的嗜好品。

 「性」で人を誘惑することくらい、僕は簡単に出来る。

 本当に体が火照ってきて、シャツに二つのシミができた。
 僕は顔を赤らめ、後ろ手のまま見せつけるように胸をそらした。

「ごっ、ごめんなさい、僕お漏らし」

「だ、大丈夫だそれくらい」

「このままじゃシャツがぐしょぐしょになっちゃう!早くおじさん全部吸って、おっぱいだけでいいからお願い!」

 僕は目を潤ませて訴える。
 つの男は余裕をなくした目で僕を見下ろした。はあはあと呼吸を荒くしている。明らかに葛藤している。

 僕は股間もぐっと反らせて見せつけた。すでに勃ち上がり、ズボンにシミを作っている。

「ど、どうしよう、おちんちんもお漏らししちゃった。お尻もぐしょぐしょなの、おじさん助けて、気持ちよくして……」

 つの男は決心したように僕のそばにしゃがむ。

「し、仕方ないな、ちょっとだけ吸い取ってやる」

 男は僕に落ちた。

 男は僕のシャツをたくし上げ、濡れそぼる乳首を見下ろした。その鼻息が荒くなる。
 獣のようにしゃぶりついて来た。
 吸い付いてベロを必死に動かす。

「んっ、ぁ、はぁ、あっ……!気持ちい、すごいよおじさん、おじさんのべろ気持ちいぃぃっ。僕のことめちゃくちゃにしてえっ……!」

 痴態を晒す僕の目に、レンの姿がうつった。
 あっ、と思った時。

 つの男は目をカッと見開き固まり、がくりと倒れた。
 その背中に、ナイフが突き立てられていた。

 僕は男の体の下から這い出した。
 見れば坊主男も、扉のそばで首から血を流して倒れている。

「あ、ありがとうレン!」
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