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第Ⅳ章 天国へ至る迷宮
白昼夢Ⅰ
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山を下りる。
無心で。
それはまるで闇を恐れる幼子のような足取りだった。
(怖い……)
導く灯火の合成獣という頭部がライオン、尾が毒蛇、そして胴体に山羊の頭部が生えているキメラが襲いかかってきた。
ライオンが俺の頭に齧り付こうとし、毒蛇の尾が俺の喉に迫る。
だが、恐怖していても俺の手足は無意識のうちに動く。
ゴキッコキンッ、と。
ライオンの首が折れる硬そうな音と、毒蛇の首が折れる軽い音が連続した。
山羊の頭は目を見開いたが、そんなものを無視して俺は走る。ひた走る。
どれほど走っても、頭上にも、前方にも、ただ闇が広がる。
(怖い)
この闇は、まるでスクリーンのように様々な過去の出来事を映し出した。
アイリーン……。
アレクサンダー……。
フェルノ……。
エリーゼ……。
必死に誰にも悟られないようにしていたが、大混乱とそれに続く一連の事件の頃よりも、その後の方が酷かった。
それとなく癒しにも優れた手腕を発揮する青魔道士のセーレアに尋ねたら、
「ぴーてぃーえすでぃー……ってやつじゃない?」
と意味不明なことを言われた。
どうやら彼女の母が、心的外傷後ストレス障害というものについて語っていたそうだ。セーレアの母自身、親から聞いた話だったそうだが。
それは戦争や事件などに巻き込まれた者が陥る心の病だということだった。
「――いいか、テメエがクソなのは、本気が感じられないところだ」
いきなりアレクサンダーの言葉が、まるで現実の彼が目の前にいるかのようにリアルに響いてきた。
俺が残像を残すような速度で移動しているのに、腕を組んで仁王立ちして見つめてくるアレクサンダーの幻を振り切ることができない。
「アレクサンダー…………なんで?」
と幻の中にいる俺が呆然とつぶやいている。
いつのまにか風景もアレクサンダーのポーズも変わっていた。
「殺すべきだと、この俺様が判断したからだ? 文句あるか」
アレクサンダーの右手には、血塗れの剣がぶら下がっている。
王家から貸し出された伝説の英雄の剣だ。
赤茶けた大地には、野盗たちの亡骸がいくつも転がっている。
野盗たちだって武装くらいしている。革の鎧だけでなく、中には金属製の鎧を身に着けている者だっていた。
だが真っ二つだ。
伝説の英雄の剣は、大型のモンスターでさえ真っ二つにできるほどの切れ味を誇る。
その上、アレクサンダーは勇者としての能力補正により、速度や腕力なども通常の戦士を軽く上回っているのだ。
「なんで捕縛しなかったんだ? これだけの実力差があれば、襲ってきた野盗たちを捕らえることだってできたはずだ……」
「だって面倒だろ? どうせ再犯する」
アレクサンダーの言っていることはある意味正しい。
襲われた際に、馬車の御者と馬は射殺されているし、俺たち四人で十人以上の野盗を捕縛して歩くというのは、現実的じゃない。
もし野盗の逃亡を許せば、王都から宗教都市ロウに帰る時にも狙われるかもしれない。仲間をさらに引き連れた上で……。
再犯するという意見だって正しい。
この赤茶けた大地は見るからに、農作物を作るのに適していない。
宗教都市ロウと王都を繋ぐ近道があり、そこを通る者を襲うのが最も効率の良い収入源なのは間違いなかった。
正しさについて俺が考えている間に、アレクサンダーは死んだ野盗の上着で剣についた血を拭っていた。
「……でも……アイリーンが悪人であっても悔い改める機会を与えるべきだって……」
呆然とした俺の口は、そんなアレクサンダーを見つめながら、勝手に動いていた。
「俺はアイリーンなんて知らん」
アレクサンダーは近づいてきて耳元で囁いた。
「いいか? 一度しか言わねえぞ。……他人に判断を預けちまえば、そいつは脳味噌空っぽの骸骨以下だ」
びくん、と俺の全身が震えた。
なぜかはわからない。
だが、アレクサンダーの真剣な目と、バカにしたような表情を見つめて、俺は鳥肌が立った。
勇者パーティーに参加して日も浅い。
村を出てすぐに冒険者ギルドに行き、勇者パーティー加入依頼を受けた。
俺は外の世界で、予想したよりも大きな心理的な衝撃を受けていた。
「アレクー! こっち終わったよー!」
フェルノが長い杖を振っている。無邪気に。
その足元にはいくつもの焼死体。焼け爛れて死んだ野盗たちだ。
アレクサンダーとフェルノの様子を見て、俺は自分が間違っているのかと思った。
俺の瞳が戦闘能力を持たない癒し手のエリーゼを探してさまよう。
「ホントか? ……ホントに命だけは助けてくれるんだよな?」
「ええ、もちろんです」
聖女のような笑みを浮かべたエリーゼと、野盗団を指揮している男が少し遠くに見えた。
野盗団のボスと思しき男は、全身に火傷を負って仰向けに倒れている。
それでも生きているのは、エリーゼが癒しの奇跡を使って癒やしたためだろう。
エリーゼは男の顔の横にしゃがみ込んでいた。
「それで、アジトの場所はどちらですか? 溜め込んだ財宝や警備、罠などの状況もお願いしますね。皆さん、しゃべる前に亡くなられてしまったので困っていたんです」
微笑むエリーゼに野盗団のボスは早口でしゃべった。
おそらくさっさとしゃべって治癒してもらおうと思ったんだろう。
「なるほど。天然の岩場の陰に狭い入り口が……定番ですけど効果的ですよね。情報提供感謝いたします」
「お、おう……。それで約束の癒しの奇跡を……」
エリーゼは、野盗団のボスの腰から予備の短刀を抜き出すと、あっさりと男の首に突き立てた。
驚愕に目を見開いた野盗団のボスは、断末魔のか細い声を上げたが、エリーゼは気にした様子もなく立ち上がった。
俺とアレクサンダーのいる方に歩いてくる。
「約束……したのに……」
アレクサンダーとエリーゼがアジト襲撃について話し合っている中、俺はエリーゼに向かって呟いた。
エリーゼは何も答えず、肩をすくめてアレクサンダーを見た。
アレクサンダーもやれやれというように肩をすくめ首を振る。
近づいてきたフェルノが、4つの焼け焦げた財布をお手玉しながら言った。
「バッカじゃないの? さっさと行こう、アレク、エリー」
野盗団のアジトには、野盗団のボスが言っていた通り、罠はなく、ただ警備の人間が入り口の死角に4人隠れていただけだった。
入り口に向けて、〈炸裂小火弾〉をフェルノを叩き込んだので、四散した魔法の炎によって、野盗4人は死んでいた。
「楽勝楽勝ー!」
「だな」
「えぇ」
まるでピクニックでも行くような気楽な調子で、三人がおしゃべりしている。
俺はそんな三人に遅れがちになっていた。
無論、赤茶けた岩場が歩きづらいためではない。心理的な影響のためだ。
事件はそんな時に起きた。
アジトから低い背格好のボロをまとった者たちが幾人も現れたのだ。
「あんの野郎、死ぬ間際に嘘を吐きやがったのか? 護衛は四人だって言っただろうに……」
怒るアレクサンダーをエリーゼが宥めた。
「いえ。これは……たぶん人数にカウントしなかっただけなのではないでしょうか」
現れたのは、盗賊団の仲間ではなく、おそらく奴隷のような立場の者たちなのだろう。
薄汚れた格好といい、アジトが襲われたというのに武器1つ持っていない様子といい間違いない。
「なるほどね。そういうことか。んじゃ、邪魔だし、――死ね」
アレクサンダーが野盗たちに振り下ろしたのと同じように、剣を振り上げた。
まるで野菜を切るかのようななんの躊躇いもない動きだった。
「――ま、待ってくれ……!」
俺はとっさに岩場を飛び越えるように移動し、奴隷たちとアレクサンダーの間に入った。
両手を広げて立ち塞がる俺を見て、アレクサンダーは訝しげにした。
「なんの真似だ?」
「彼らは、野盗団の仲間じゃない。だったら殺す必要はないだろう」
「同じ雑用係同士、共感でもしたのか?」
「たぶん野盗団のために物資を運んだり、水汲みしたりしてたんでしょ? 仲間扱いでいいじゃん。それとも捕縛すんの? もう放置でいいじゃない?」
フェルノがうんざりしたようにしゃがみ込んだ。
杖の石突きで岩場をがりがりと引っかいている。
エリーゼが「どっちでもいいわ」と口にした。
アレクサンダーはそんなパーティーメンバーの様子を見て、面倒になったのか、「どけ」と短く言って、野盗団の奴隷たちを押しのけた。そしてアジトの中に消えた。
野盗団の奴隷の中で一番背の高い、おそらく少女が一歩前に出て、俺に頭を下げた。
顔はフードで見えなかったが、他の奴隷たちを引き連れている様子から、おそらく最年長なのだろうと窺えた。
少女のボソボソとしたお礼の言葉をかき消すように、アレクサンダーの声が響いてきた。
「自己満足だぜ。どうせこんな場所、こんな人生を歩んできた奴だ。……また似たような仕事に就くに決まってるぜ」
アジトの深い闇の中から反響するように響くアレクサンダーの声に俺は反論できなかった。
……そして自分のしたことが本当に正しかったのかどうか今でもわからない。
あの少女はまっとうに生きているのだろうか?
◇◇◇あとがき◇◇◇
「導きの光」を「導く灯火の合成獣」に変更しました。モンスターの名前っぽくなくて、わかりづらかったためです。
メモ程度の内容の予定ですが、これから登場人物紹介や年表、地図を投稿していくつもりです。
無心で。
それはまるで闇を恐れる幼子のような足取りだった。
(怖い……)
導く灯火の合成獣という頭部がライオン、尾が毒蛇、そして胴体に山羊の頭部が生えているキメラが襲いかかってきた。
ライオンが俺の頭に齧り付こうとし、毒蛇の尾が俺の喉に迫る。
だが、恐怖していても俺の手足は無意識のうちに動く。
ゴキッコキンッ、と。
ライオンの首が折れる硬そうな音と、毒蛇の首が折れる軽い音が連続した。
山羊の頭は目を見開いたが、そんなものを無視して俺は走る。ひた走る。
どれほど走っても、頭上にも、前方にも、ただ闇が広がる。
(怖い)
この闇は、まるでスクリーンのように様々な過去の出来事を映し出した。
アイリーン……。
アレクサンダー……。
フェルノ……。
エリーゼ……。
必死に誰にも悟られないようにしていたが、大混乱とそれに続く一連の事件の頃よりも、その後の方が酷かった。
それとなく癒しにも優れた手腕を発揮する青魔道士のセーレアに尋ねたら、
「ぴーてぃーえすでぃー……ってやつじゃない?」
と意味不明なことを言われた。
どうやら彼女の母が、心的外傷後ストレス障害というものについて語っていたそうだ。セーレアの母自身、親から聞いた話だったそうだが。
それは戦争や事件などに巻き込まれた者が陥る心の病だということだった。
「――いいか、テメエがクソなのは、本気が感じられないところだ」
いきなりアレクサンダーの言葉が、まるで現実の彼が目の前にいるかのようにリアルに響いてきた。
俺が残像を残すような速度で移動しているのに、腕を組んで仁王立ちして見つめてくるアレクサンダーの幻を振り切ることができない。
「アレクサンダー…………なんで?」
と幻の中にいる俺が呆然とつぶやいている。
いつのまにか風景もアレクサンダーのポーズも変わっていた。
「殺すべきだと、この俺様が判断したからだ? 文句あるか」
アレクサンダーの右手には、血塗れの剣がぶら下がっている。
王家から貸し出された伝説の英雄の剣だ。
赤茶けた大地には、野盗たちの亡骸がいくつも転がっている。
野盗たちだって武装くらいしている。革の鎧だけでなく、中には金属製の鎧を身に着けている者だっていた。
だが真っ二つだ。
伝説の英雄の剣は、大型のモンスターでさえ真っ二つにできるほどの切れ味を誇る。
その上、アレクサンダーは勇者としての能力補正により、速度や腕力なども通常の戦士を軽く上回っているのだ。
「なんで捕縛しなかったんだ? これだけの実力差があれば、襲ってきた野盗たちを捕らえることだってできたはずだ……」
「だって面倒だろ? どうせ再犯する」
アレクサンダーの言っていることはある意味正しい。
襲われた際に、馬車の御者と馬は射殺されているし、俺たち四人で十人以上の野盗を捕縛して歩くというのは、現実的じゃない。
もし野盗の逃亡を許せば、王都から宗教都市ロウに帰る時にも狙われるかもしれない。仲間をさらに引き連れた上で……。
再犯するという意見だって正しい。
この赤茶けた大地は見るからに、農作物を作るのに適していない。
宗教都市ロウと王都を繋ぐ近道があり、そこを通る者を襲うのが最も効率の良い収入源なのは間違いなかった。
正しさについて俺が考えている間に、アレクサンダーは死んだ野盗の上着で剣についた血を拭っていた。
「……でも……アイリーンが悪人であっても悔い改める機会を与えるべきだって……」
呆然とした俺の口は、そんなアレクサンダーを見つめながら、勝手に動いていた。
「俺はアイリーンなんて知らん」
アレクサンダーは近づいてきて耳元で囁いた。
「いいか? 一度しか言わねえぞ。……他人に判断を預けちまえば、そいつは脳味噌空っぽの骸骨以下だ」
びくん、と俺の全身が震えた。
なぜかはわからない。
だが、アレクサンダーの真剣な目と、バカにしたような表情を見つめて、俺は鳥肌が立った。
勇者パーティーに参加して日も浅い。
村を出てすぐに冒険者ギルドに行き、勇者パーティー加入依頼を受けた。
俺は外の世界で、予想したよりも大きな心理的な衝撃を受けていた。
「アレクー! こっち終わったよー!」
フェルノが長い杖を振っている。無邪気に。
その足元にはいくつもの焼死体。焼け爛れて死んだ野盗たちだ。
アレクサンダーとフェルノの様子を見て、俺は自分が間違っているのかと思った。
俺の瞳が戦闘能力を持たない癒し手のエリーゼを探してさまよう。
「ホントか? ……ホントに命だけは助けてくれるんだよな?」
「ええ、もちろんです」
聖女のような笑みを浮かべたエリーゼと、野盗団を指揮している男が少し遠くに見えた。
野盗団のボスと思しき男は、全身に火傷を負って仰向けに倒れている。
それでも生きているのは、エリーゼが癒しの奇跡を使って癒やしたためだろう。
エリーゼは男の顔の横にしゃがみ込んでいた。
「それで、アジトの場所はどちらですか? 溜め込んだ財宝や警備、罠などの状況もお願いしますね。皆さん、しゃべる前に亡くなられてしまったので困っていたんです」
微笑むエリーゼに野盗団のボスは早口でしゃべった。
おそらくさっさとしゃべって治癒してもらおうと思ったんだろう。
「なるほど。天然の岩場の陰に狭い入り口が……定番ですけど効果的ですよね。情報提供感謝いたします」
「お、おう……。それで約束の癒しの奇跡を……」
エリーゼは、野盗団のボスの腰から予備の短刀を抜き出すと、あっさりと男の首に突き立てた。
驚愕に目を見開いた野盗団のボスは、断末魔のか細い声を上げたが、エリーゼは気にした様子もなく立ち上がった。
俺とアレクサンダーのいる方に歩いてくる。
「約束……したのに……」
アレクサンダーとエリーゼがアジト襲撃について話し合っている中、俺はエリーゼに向かって呟いた。
エリーゼは何も答えず、肩をすくめてアレクサンダーを見た。
アレクサンダーもやれやれというように肩をすくめ首を振る。
近づいてきたフェルノが、4つの焼け焦げた財布をお手玉しながら言った。
「バッカじゃないの? さっさと行こう、アレク、エリー」
野盗団のアジトには、野盗団のボスが言っていた通り、罠はなく、ただ警備の人間が入り口の死角に4人隠れていただけだった。
入り口に向けて、〈炸裂小火弾〉をフェルノを叩き込んだので、四散した魔法の炎によって、野盗4人は死んでいた。
「楽勝楽勝ー!」
「だな」
「えぇ」
まるでピクニックでも行くような気楽な調子で、三人がおしゃべりしている。
俺はそんな三人に遅れがちになっていた。
無論、赤茶けた岩場が歩きづらいためではない。心理的な影響のためだ。
事件はそんな時に起きた。
アジトから低い背格好のボロをまとった者たちが幾人も現れたのだ。
「あんの野郎、死ぬ間際に嘘を吐きやがったのか? 護衛は四人だって言っただろうに……」
怒るアレクサンダーをエリーゼが宥めた。
「いえ。これは……たぶん人数にカウントしなかっただけなのではないでしょうか」
現れたのは、盗賊団の仲間ではなく、おそらく奴隷のような立場の者たちなのだろう。
薄汚れた格好といい、アジトが襲われたというのに武器1つ持っていない様子といい間違いない。
「なるほどね。そういうことか。んじゃ、邪魔だし、――死ね」
アレクサンダーが野盗たちに振り下ろしたのと同じように、剣を振り上げた。
まるで野菜を切るかのようななんの躊躇いもない動きだった。
「――ま、待ってくれ……!」
俺はとっさに岩場を飛び越えるように移動し、奴隷たちとアレクサンダーの間に入った。
両手を広げて立ち塞がる俺を見て、アレクサンダーは訝しげにした。
「なんの真似だ?」
「彼らは、野盗団の仲間じゃない。だったら殺す必要はないだろう」
「同じ雑用係同士、共感でもしたのか?」
「たぶん野盗団のために物資を運んだり、水汲みしたりしてたんでしょ? 仲間扱いでいいじゃん。それとも捕縛すんの? もう放置でいいじゃない?」
フェルノがうんざりしたようにしゃがみ込んだ。
杖の石突きで岩場をがりがりと引っかいている。
エリーゼが「どっちでもいいわ」と口にした。
アレクサンダーはそんなパーティーメンバーの様子を見て、面倒になったのか、「どけ」と短く言って、野盗団の奴隷たちを押しのけた。そしてアジトの中に消えた。
野盗団の奴隷の中で一番背の高い、おそらく少女が一歩前に出て、俺に頭を下げた。
顔はフードで見えなかったが、他の奴隷たちを引き連れている様子から、おそらく最年長なのだろうと窺えた。
少女のボソボソとしたお礼の言葉をかき消すように、アレクサンダーの声が響いてきた。
「自己満足だぜ。どうせこんな場所、こんな人生を歩んできた奴だ。……また似たような仕事に就くに決まってるぜ」
アジトの深い闇の中から反響するように響くアレクサンダーの声に俺は反論できなかった。
……そして自分のしたことが本当に正しかったのかどうか今でもわからない。
あの少女はまっとうに生きているのだろうか?
◇◇◇あとがき◇◇◇
「導きの光」を「導く灯火の合成獣」に変更しました。モンスターの名前っぽくなくて、わかりづらかったためです。
メモ程度の内容の予定ですが、これから登場人物紹介や年表、地図を投稿していくつもりです。
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