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第Ⅲ章 王国の争い

元勇者パーティーの後日談その16――瓦礫の玉座

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「アレクサンダーの兄貴! 武器、集まりましたぜ! ……しかし、いいんですかい? 銀貨や小粒とはいえ宝石なんかもあるのに、武器ばっか集めて……」

「はぁ……」

アレクサンダーは、瓦礫の玉座に腰かけて溜息を吐いた。

「……馬鹿野郎。必要なのは、今武力だ。金目のもんも、食料も、あとでいい」

「ですが、盗まれちまいますぜ? 他の連中に……」

「だからいいんじゃねぇか」

そう答えると目の前のバンダナをした隻眼の男は、不思議そうな顔をした。

ちっ。使えねぇな。

そう思いつつも、こいつがここらで「顔」なのは事実だ。

こいつ以外にも数人の手下がいる連中を複数組支配することで、30人ほどの規模にまで膨れ上がっていた。

アレクサンダーの指示により、刃が欠けていたり、錆びついていたりしても、全員が刃物で武装している。

刃物を人は恐れる。

モンスター以上に。

それは知能があり、想像力があるからだ。斬られたらどうしようと想像してしまう。だから体がすくむ。
また遠目から見ただけでも、刃物の鋭利な輪郭と輝きは、威圧効果があった。

「燃え盛る民家や倒壊しかかった家から、ご丁寧にまだ食べられる食料や貴重品なんかを取ってきてくれる。だったらよ……」

今もまさに倒壊した家から、一組の獣人の集団が飛び出してくるところだった。

相当頭の悪い連中らしく、酒瓶の入った木箱なんか運んでいた。

「ひゃっはー! 酒だー」

あまりの馬鹿さ加減に、アレクサンダーはうんざりした。
奪う価値もない。

……あまりにも馬鹿すぎたおかげで、アレクサンダー率いる武装集団からはスルーされてどこかへと走り去っていった。

「痛っ!」

小さな子供の声がした。

見ると小さな子供が母親に手を引かれて走っている。散乱する瓦礫の1つにでも躓いたのだろう。

「……ひっ」

母親は、この路地にアレクサンダー達武装集団がいることに気づき、震えた。
走ってきた道を戻ろうとしたが、アレクサンダーが動いた。

「ちょうど小腹が空いていた」

「しょ、食料なら差し上げ――」

アレクサンダーの剣が、袈裟懸けに女の肩から脇までを引き裂いた。血のりのついた剣はすべり、女は激痛に転がり回った。

母親の大怪我に小さな子供は、気を失いそうになったが、バタバタと激痛に暴れる母親の手足が当たって気を失うことはなかった。

アレクサンダーが数人の部隊を任せている顔役の1人が、その女の懐から食料を奪う。

「いやぁ! さっすが兄貴! 確かに、向こうから食料を運んできてくれますもんね!」

「ああ……」

黒いパンを頬張りながらも、アレクサンダーは嫌な感じを覚えていた。

誰かに、意図をもって移動させられているかのような感覚。

実際、アレクサンダーはあちこちに物見を立てたり、周囲を索敵させたりしたが、まるで宗教都市ロウに閉じ込めるかのように、地盤沈下が起きていた。

(……偶然? んなわけねぇよな……)

ギャアギャア痛みに喚く女がうるさく、アレクサンダーは足元にあった拳大の石を投げつけた。

「うるせえっ!」

ごっ、という短い音1つすると、女はしゃべらなくなった。額が割れて、何やら灰色の物が少量流れていた。

「ひぃっ」

子供が声を上げながら逃げ出したが、運悪く索敵から戻ってきた殺気立った連中に見つかり、斬り殺された。

「……アレクサンダーさん、まずいですよ」

子供を斬ったことなど忘れたかのように、表情を変えぬまま毛がまだらになった獣人が言った。彼の毛がまだらなのは、奴隷として買われた際に、勤め先となった一般家庭の平民の主婦が、夫や子供へのいら立ちを紛らわすために、煮えた油を毎日ひしゃくですくってはかけていたためだった。

白濁した片目は見えず、煮えた油を少量流し込まれたため、片耳が聞こえない。耳も高温の油によってちぢれるように縮んでいる。

「……こりゃ、誰かが仕組んでますよ。……このままだと、赤魔道士組合や衛兵の部隊と俺たちぶつかりますよ」

「ふぅん」

獣人なのに口調は丁寧。一般家庭で奴隷として使われていた際にある程度の言葉遣いを覚えたらしい。

「罪もない一般市民や貧民窟の住人を巻き添えにするなんて、ろくな人間じゃねぇな」

アレクサンダーのセリフを冗談か何かと思ったらしく、彼の手下達はガハガハと笑った。

「笑いごとじゃねぇぜ。……こりゃあ、ひょっとするとひょっとするか……?」

アレクサンダーとて考えたことはある。

もしエリーゼを使って〈治癒神の御手教会〉をある程度掌握できないようなら、第二王女の権力を使って、どうにかして〈教会〉の権威をそぎ落とすつもりだった。扱いにくい長すぎる武器を、適度にへし折るというのは、権力を持つ者として当然必要になる考え方だった。

「……地盤沈下……地下の下水道か……。下りるのはまずいが、このまま相手の策に乗るのもな。――よし! この腐った舞台から脱出する方法を考えるぞ!」

「だったら、貧民窟を出る方がいいですよ! もちろんここ以外の一般市街も、似たようなことになってますが、向こうのが足元が比較的しっかりしてます」

(……それが狙いか?)

そうも思うが仕方ない。

アレクサンダーは一般市街へと、30人ほどの武装集団を進めた。
常に、1人か2人斥候を出し、どこかの武装集団と接触しないように注意した。

武装集団以外であれば――

「おい! あの武器屋を襲え! あの様子だとまだ手つかずだ! もっと良い武器に持ち帰るんだ!」

アレクサンダーの声に反応したかのように、武器屋の親父が扉から現れた。その前を陣取る。全身を甲冑で固めている。両手持ちの斧を握りしめている。なかなかの巨体であり、力もありそうだった。

「家の裏口に回れ……おそらく妻か子供くらいいるはずだ」

「なっ!?」

武器屋に突撃してくると思っていたらしい武器屋の親父は、アレクサンダーの言葉に驚く。身軽なアレクサンダーの部下達が見事に、妻子を捕獲した。人攫いもお手の物だった。

「さて、その兜と鎧を脱ぎな」

アレクサンダーが刃を突きつける。「あなたー!」「父ちゃん!」と口々に男の家族が叫ぶと、観念したように男は兜を脱ごうとした。

「おせぇ!」

アレクサンダーの剣が、わずかにできた兜と鎧の隙間に滑り込み、男の喉を突き刺した。

「言われた通りにしなかったんだ、当然、家族も皆殺しだ。やれ!」

「へへっ! へいっ!」

嬉しそうに手下たちは妻子に襲い掛かった。
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