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第Ⅲ章 王国の争い
元勇者パーティーの後日談その3――アレクサンダーとフェルノとの再会
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「勇者の場所……わかるの?」
かつてのような訥々としたしゃべり方をするリノ。
それだけアレクサンダーのことが怖いのだろう。
そりゃそうか。
勇者は魔王を討伐するもの。魔王にとっては天敵だ。例えるなら、魚にとっての鱗獣人のようなもの。
近づかれれば意味もなく逃げたくなるような対象なのだ。
「アレクサンダーは……もう勇者じゃないよ」
〈最上位職〉フウマのみが使用できる〈風魔手裏剣〉は凶悪なスキルだ。相手のスキルや魔法を封じる力、武器破壊能力まで持っている。あげくに長時間接触すれば呪いとして職業の力を封じられるのだ。
(今の勇者アレクサンダーも赤魔導士フェルノも無力だ)
あの最後の決戦の時、アレクサンダーは〈上位職〉豪炎の勇者となり、フェルノは〈下位職〉赤魔導士となっていた。基本の身体能力も向上し、新たな強力なスキルや魔法も習得していた。
だがもうそんな力はないはずだった。
「……こっちだ」
俺はリノに貧民窟の入り口を示す。
貧民窟――。
かつては大通りと貧民窟の境には、目に見えない――だがはっきりと違いのわかる空気の違いがあった。
だが今はそれがない。
薄汚れた布で寒さをしのぎ、飢えに苦しんで道端でうずくまる者達は貧民窟だけでなく、宗教都市ロウの至るところにいるのだ。
中には声高に聖具を売る顔を隠した聖職者らしき者達さえ見えた。
貧民窟の通りを堂々と突き進む。
足音に顔を上げ、リノを値踏みし、俺の顔を見て、足元に視線を落とす――ここまででワンサイクルだ。
今の俺はかつての俺とは違う。
守るべき者――リノと、守るべきもの――シノビノサト村がある。
どのみちアレクサンダーとフェルノのその後は確認せざるを得ない。新王女となり、王位に就くために派閥争いを始めているアイリーンのためにも、俺や彼女、シノビノサト村の連中に恨みを持ちそうな存在についてはある程度調べる必要がある。
「……ここ……なのか?」
弱気な、かつての自分が顔をのぞかせる。
かつての仲間のうらぶれた様子に、思わず同情心をかき立てられたのだ。
「……ダメ」
短かったが、何がダメなのかわかる。
リノに手をつかまれて、彼女の顔を見下ろす。
俺に「リノを連れてけ」と助言した青魔道士セーレアの発言は正しかった。
俺はまだ、揺れ動いている。
たかが、ぼろぼろの納屋にアレクサンダーとフェルノが暮らしていると知っただけで、怒りも敵意も、消えそうになったのだ。
「……誰か」
いるのか、そう続けようとしたが、その前に姿を見せた者がいた。ぼさぼさの髪に無精髭、垢じみた粗末な服。
乞食のような男は、うつむきがちに水瓶を持って外に出てきたところだった。
小声になっていた俺の声を聞いて、外に出てきたのではないのだろう。事実、彼はうつむいたまま、水瓶を重そうに持ってふらふらと歩いていこうとした。
「ま、……待って……」
声が、かすれる。
その後ろ姿。
金髪はくすんでいる。
筋骨隆々とした肉体は、背中を丸めたせいで萎んだように見えるが、それでも、見覚えのある後ろ姿だった。
「……勇者」
子供の甲高い声は、さびれた貧民窟によく響いた。周囲に子供などいなかったせいもあるだろう。
そこで初めて男がこっちを向いた。
長すぎる前髪の下、青い双眸がリノを捉え目が丸くなる。
「魔王の……クソガキ」
そのセリフだけで十分だった。
水瓶を両手で抱えて突っ立つ男が、元勇者、アレクサンダーだと確信を抱く。
「あ、あれく……」
なんと呼べばいいのかわからない。
呼び捨てか、かつての職業か、さん付けか……。
(彼は少なくとも……俺の初めての同性で同年代の友人だった……)
同性でないということを除けば、アイリーンも同年代の友人と呼べるだろう。だが、シノビノサト村でも冒険者として活動していた時期でも、男の友達と呼べる者は彼しかいなかったのだ。
(……もっとも、彼は俺のことなど、友達などと思ってはいなかっただろうけど)
今の俺なら、そのことがわかった。
俺にちらと向けた目には熱意がない。
まったく、ない。
もしかしたら〈風魔手裏剣〉の効果によって、いまだに勇者としての力を封じられていることにさえ気づいていないのかもしれない。〈最上位職〉のスキルを受ける機会など他にあるはずもないだろうし、情報もないはずだから。
だがそれ以前に――
「へっ」
元勇者アレクサンダー――俺の所属した元パーティーのリーダーは、ただ鼻で笑い、暗い視線を向けただけだった。
そのまま水瓶をかかえたまま、よたよたとした老人のような足取りで去っていく。
「……もう、十分?」
リノが手を握ってくれる。優しい握り方だ。
うつむく俺は、今、いったいどんな顔をしているのだろう。
再会し、罵られることを望んでいたわけではない。一応、覚悟はしていた。
「だけど……まさか、こうも無視されるような対応をされるとはな……はは……」
俺にとって「過去だ」と思い込んでいた対象は、とっくの昔に俺のことなど過去の存在だと考えるようになっていたらしい。
「アレク! さっさと水、汲んできてよ!」
声には聞き覚えはあった。
だがその発言の内容のために、一瞬、発言者が誰かわからなかった。
口うるさい姑のような声で叫んだのは、貧民窟のボロ屋から顔をのぞかせたフェルノだった。
ツインテールだった赤い髪は、今は下ろしている。1度偶然水浴びを昔見たことがあり、どぎまぎしたことを思い出した。
色っぽかったのだ。
だが今の彼女は、ただズボラで汚らしいという印象しかわかない。
意図的に髪をほどいているのではなく、おそらく髪留めをなくしたか、留めるのを面倒くさがってやめたかのどっちかだろう。
「…………ん? ……まさか、……フウマ君?」
「え?」
フウマ君などとフェルノに呼ばれたのは、おそらく初対面の時以来だ。すぐに俺のことを「薄汚い盗賊野郎」だの「黒髪野郎」だのと呼ぶようになったためだ。
「やっだー! ひさしぶりー! 元気してたー!」
満面の笑顔で近づいてくる。
つんと臭いがした。
(…………臭い)
フェルノの着ている茶色くなった衣服や体から、獣のような臭いがした。
「ねぇ? あたしのこと、覚えてる? フェっルノっだよーっ!」
おどけるように両手を広げてアピールしてくる。
顔が近い。
体臭以上に口臭が臭かった。
(いったい何を食べたらこんな口臭になるんだ? 歯をまったく磨いてないのか?)
頭のてっぺんからつま先までフェルノを観察する。
「やっだー、もう!」
いきなり胸を叩かれた。
避けられなかったのは、唐突だったからだ。
まぁ、敵意もなかったから反応しにくかったというのもある。
「足、最近、洗ってないからあんま見ないでよぉー」
言われて気づく。
フェルノはかなりあられもない格好をしている。シャツともワンピースともつかない上着を一枚着ているだけらしい。下着をつけているのかどうかも怪しかった。
そんなことを思って剥き出しになった下半身を凝視していると、フェルノが俺の胸にしなだれかかってきた。足に足をからめてくる。
以前よくフェルノが勇者にやっていた行為だ。
「……ねぇ、ひさしぶりにさ、積もる話もあるし、ちょっと中でおしゃべりしよ。アレクのバカは水を汲みに行ってるからすぐには帰ってこないよ」
「水汲みってどこに?」
「え? 井戸だよ。っていっても貧民窟は不便でさー、井戸もすっくないんだー。だから超順番待ち。超待つ」
「そうなんだ」
「だから時間は結構あるよ」
リノが咳払いした。
「こほん」
「あ? お邪魔虫いるんだ。……あんたは、ちょっとどっかで遊んでなよ」
「リノはお邪魔虫なんかじゃないよ」
「えっ? ……あぁ、アンタってそういう趣味? ……ぇ、でもぉ、以前水浴びしてた時、あたしの足、ガン見してなかったっけ?」
ロリコンの足フェチ? というフェルノの声は聞かなかったことにして、俺は彼女の肩に両手を置き、突き放した。
両手を肩に置いた瞬間、フェルノが自信満々の勝ち誇った顔をしたが、突き放されたと知ると、一気に般若のような形相に変わった。
「ちっ。ヘタレが。……相変わらず女の抱き方も知らねぇし、場の空気も読めねぇのかよ」
一変したフェルノの様子に、俺は動じず答えた。
「アレクサンダーとは、少し話がしたい。……けど、フェルノ。アレクサンダーの恋人でもある君とそういう関係になるつもりはない」
「はぁ? セカンド彼氏作って何が悪いってのよ? 自由恋愛でしょ? 王国法でもそんなの禁止してないしー」
それからしばらく罵倒と、しなだれかかりながらの嬌声が投げかけられたが、俺は動じなかった。
水でいっぱいになった水瓶を持つアレクサンダーが現れるまで、ずっと納屋の前で待ち続けた。中に入ったら何をされるかわからなかったからだ。抵抗はできるが、リノに見せられないような展開になることが容易に想像がついた。
「……ちっ。まだいんのかよ、薄汚い黒髪野郎が」
アレクサンダーの悪態が、むしろ清々しく感じるほどフェルノの猛攻には辟易していた。
「ちょっと! ちょっと! アレク! フウマ君にそんな口の利き方ないんじゃない! かつてのパーティーメンバーじゃなぁい!」
白々しい空気が4人の間を流れた。
かつてのような訥々としたしゃべり方をするリノ。
それだけアレクサンダーのことが怖いのだろう。
そりゃそうか。
勇者は魔王を討伐するもの。魔王にとっては天敵だ。例えるなら、魚にとっての鱗獣人のようなもの。
近づかれれば意味もなく逃げたくなるような対象なのだ。
「アレクサンダーは……もう勇者じゃないよ」
〈最上位職〉フウマのみが使用できる〈風魔手裏剣〉は凶悪なスキルだ。相手のスキルや魔法を封じる力、武器破壊能力まで持っている。あげくに長時間接触すれば呪いとして職業の力を封じられるのだ。
(今の勇者アレクサンダーも赤魔導士フェルノも無力だ)
あの最後の決戦の時、アレクサンダーは〈上位職〉豪炎の勇者となり、フェルノは〈下位職〉赤魔導士となっていた。基本の身体能力も向上し、新たな強力なスキルや魔法も習得していた。
だがもうそんな力はないはずだった。
「……こっちだ」
俺はリノに貧民窟の入り口を示す。
貧民窟――。
かつては大通りと貧民窟の境には、目に見えない――だがはっきりと違いのわかる空気の違いがあった。
だが今はそれがない。
薄汚れた布で寒さをしのぎ、飢えに苦しんで道端でうずくまる者達は貧民窟だけでなく、宗教都市ロウの至るところにいるのだ。
中には声高に聖具を売る顔を隠した聖職者らしき者達さえ見えた。
貧民窟の通りを堂々と突き進む。
足音に顔を上げ、リノを値踏みし、俺の顔を見て、足元に視線を落とす――ここまででワンサイクルだ。
今の俺はかつての俺とは違う。
守るべき者――リノと、守るべきもの――シノビノサト村がある。
どのみちアレクサンダーとフェルノのその後は確認せざるを得ない。新王女となり、王位に就くために派閥争いを始めているアイリーンのためにも、俺や彼女、シノビノサト村の連中に恨みを持ちそうな存在についてはある程度調べる必要がある。
「……ここ……なのか?」
弱気な、かつての自分が顔をのぞかせる。
かつての仲間のうらぶれた様子に、思わず同情心をかき立てられたのだ。
「……ダメ」
短かったが、何がダメなのかわかる。
リノに手をつかまれて、彼女の顔を見下ろす。
俺に「リノを連れてけ」と助言した青魔道士セーレアの発言は正しかった。
俺はまだ、揺れ動いている。
たかが、ぼろぼろの納屋にアレクサンダーとフェルノが暮らしていると知っただけで、怒りも敵意も、消えそうになったのだ。
「……誰か」
いるのか、そう続けようとしたが、その前に姿を見せた者がいた。ぼさぼさの髪に無精髭、垢じみた粗末な服。
乞食のような男は、うつむきがちに水瓶を持って外に出てきたところだった。
小声になっていた俺の声を聞いて、外に出てきたのではないのだろう。事実、彼はうつむいたまま、水瓶を重そうに持ってふらふらと歩いていこうとした。
「ま、……待って……」
声が、かすれる。
その後ろ姿。
金髪はくすんでいる。
筋骨隆々とした肉体は、背中を丸めたせいで萎んだように見えるが、それでも、見覚えのある後ろ姿だった。
「……勇者」
子供の甲高い声は、さびれた貧民窟によく響いた。周囲に子供などいなかったせいもあるだろう。
そこで初めて男がこっちを向いた。
長すぎる前髪の下、青い双眸がリノを捉え目が丸くなる。
「魔王の……クソガキ」
そのセリフだけで十分だった。
水瓶を両手で抱えて突っ立つ男が、元勇者、アレクサンダーだと確信を抱く。
「あ、あれく……」
なんと呼べばいいのかわからない。
呼び捨てか、かつての職業か、さん付けか……。
(彼は少なくとも……俺の初めての同性で同年代の友人だった……)
同性でないということを除けば、アイリーンも同年代の友人と呼べるだろう。だが、シノビノサト村でも冒険者として活動していた時期でも、男の友達と呼べる者は彼しかいなかったのだ。
(……もっとも、彼は俺のことなど、友達などと思ってはいなかっただろうけど)
今の俺なら、そのことがわかった。
俺にちらと向けた目には熱意がない。
まったく、ない。
もしかしたら〈風魔手裏剣〉の効果によって、いまだに勇者としての力を封じられていることにさえ気づいていないのかもしれない。〈最上位職〉のスキルを受ける機会など他にあるはずもないだろうし、情報もないはずだから。
だがそれ以前に――
「へっ」
元勇者アレクサンダー――俺の所属した元パーティーのリーダーは、ただ鼻で笑い、暗い視線を向けただけだった。
そのまま水瓶をかかえたまま、よたよたとした老人のような足取りで去っていく。
「……もう、十分?」
リノが手を握ってくれる。優しい握り方だ。
うつむく俺は、今、いったいどんな顔をしているのだろう。
再会し、罵られることを望んでいたわけではない。一応、覚悟はしていた。
「だけど……まさか、こうも無視されるような対応をされるとはな……はは……」
俺にとって「過去だ」と思い込んでいた対象は、とっくの昔に俺のことなど過去の存在だと考えるようになっていたらしい。
「アレク! さっさと水、汲んできてよ!」
声には聞き覚えはあった。
だがその発言の内容のために、一瞬、発言者が誰かわからなかった。
口うるさい姑のような声で叫んだのは、貧民窟のボロ屋から顔をのぞかせたフェルノだった。
ツインテールだった赤い髪は、今は下ろしている。1度偶然水浴びを昔見たことがあり、どぎまぎしたことを思い出した。
色っぽかったのだ。
だが今の彼女は、ただズボラで汚らしいという印象しかわかない。
意図的に髪をほどいているのではなく、おそらく髪留めをなくしたか、留めるのを面倒くさがってやめたかのどっちかだろう。
「…………ん? ……まさか、……フウマ君?」
「え?」
フウマ君などとフェルノに呼ばれたのは、おそらく初対面の時以来だ。すぐに俺のことを「薄汚い盗賊野郎」だの「黒髪野郎」だのと呼ぶようになったためだ。
「やっだー! ひさしぶりー! 元気してたー!」
満面の笑顔で近づいてくる。
つんと臭いがした。
(…………臭い)
フェルノの着ている茶色くなった衣服や体から、獣のような臭いがした。
「ねぇ? あたしのこと、覚えてる? フェっルノっだよーっ!」
おどけるように両手を広げてアピールしてくる。
顔が近い。
体臭以上に口臭が臭かった。
(いったい何を食べたらこんな口臭になるんだ? 歯をまったく磨いてないのか?)
頭のてっぺんからつま先までフェルノを観察する。
「やっだー、もう!」
いきなり胸を叩かれた。
避けられなかったのは、唐突だったからだ。
まぁ、敵意もなかったから反応しにくかったというのもある。
「足、最近、洗ってないからあんま見ないでよぉー」
言われて気づく。
フェルノはかなりあられもない格好をしている。シャツともワンピースともつかない上着を一枚着ているだけらしい。下着をつけているのかどうかも怪しかった。
そんなことを思って剥き出しになった下半身を凝視していると、フェルノが俺の胸にしなだれかかってきた。足に足をからめてくる。
以前よくフェルノが勇者にやっていた行為だ。
「……ねぇ、ひさしぶりにさ、積もる話もあるし、ちょっと中でおしゃべりしよ。アレクのバカは水を汲みに行ってるからすぐには帰ってこないよ」
「水汲みってどこに?」
「え? 井戸だよ。っていっても貧民窟は不便でさー、井戸もすっくないんだー。だから超順番待ち。超待つ」
「そうなんだ」
「だから時間は結構あるよ」
リノが咳払いした。
「こほん」
「あ? お邪魔虫いるんだ。……あんたは、ちょっとどっかで遊んでなよ」
「リノはお邪魔虫なんかじゃないよ」
「えっ? ……あぁ、アンタってそういう趣味? ……ぇ、でもぉ、以前水浴びしてた時、あたしの足、ガン見してなかったっけ?」
ロリコンの足フェチ? というフェルノの声は聞かなかったことにして、俺は彼女の肩に両手を置き、突き放した。
両手を肩に置いた瞬間、フェルノが自信満々の勝ち誇った顔をしたが、突き放されたと知ると、一気に般若のような形相に変わった。
「ちっ。ヘタレが。……相変わらず女の抱き方も知らねぇし、場の空気も読めねぇのかよ」
一変したフェルノの様子に、俺は動じず答えた。
「アレクサンダーとは、少し話がしたい。……けど、フェルノ。アレクサンダーの恋人でもある君とそういう関係になるつもりはない」
「はぁ? セカンド彼氏作って何が悪いってのよ? 自由恋愛でしょ? 王国法でもそんなの禁止してないしー」
それからしばらく罵倒と、しなだれかかりながらの嬌声が投げかけられたが、俺は動じなかった。
水でいっぱいになった水瓶を持つアレクサンダーが現れるまで、ずっと納屋の前で待ち続けた。中に入ったら何をされるかわからなかったからだ。抵抗はできるが、リノに見せられないような展開になることが容易に想像がついた。
「……ちっ。まだいんのかよ、薄汚い黒髪野郎が」
アレクサンダーの悪態が、むしろ清々しく感じるほどフェルノの猛攻には辟易していた。
「ちょっと! ちょっと! アレク! フウマ君にそんな口の利き方ないんじゃない! かつてのパーティーメンバーじゃなぁい!」
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