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本編
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「ぎゃぁぁあぁああぁぁあぁ!!!」
拝啓
お父さんお母さん。今、私は空を飛んでいます。
空は青くとても綺麗です。その中を舞う私の目から出る水は、天気雨を思わせるような風景へと空を変えていき、とても綺麗です。
でも、残念ながら私にはそれを楽しむ余裕がありません。
なぜなら‥‥‥。
「龍なんてきいてないよあぁぁぁぁあ!!!」
私は今、龍に乗っているからです。
ことは数時間前。
私がパピヨンさん達に稽古をつけてもらっている‥‥いえ、稽古をしているところから始まります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「は!や!」
「ほ。えいや」
私は、私担当のパピヨンさんと剣の稽古と称した、練習試合を行っていた。
理由は簡単。
私は、前の世界にいた時より格段に体が軽く、なおかつ思う通りに体が動いたのだ。そのおかげで早々にメニューをやり終えた私は、パピヨンさんと暇していた。
それを見たサレスが、私とパピヨンさんとの練習試合を提案してきたのだ。
私は断ろうとした。が、パピヨンさんが目を少年のような輝く目に変えて『了解しました!』と返事をしたので、断るに断れなくなってしまったのだ。
「っ!」
「ふぅー‥‥参りました。降参です」
私の剣先がパピヨンさんの首元へ。パピヨンさんの剣先が私の腕あたりを触った瞬間に、私達の時は止まったように固まり、私が先に『降参』と言って、試合を終わらせた。
私は一礼して、見物客として集まっていた人達の中からレクターを探し出し、タオルを持ってきてもらう。
「‥‥まさかここまでとは‥な」
「あ、サレス団長‥‥‥満足しました?」
私の剣を見て、周りの人達が私から距離を置くなか、サレスは私に近づいてきた。
サレスは、まだ先程まで私と打ち合っていた場所にいるパピヨンを横目で見て、こちらの質問に苦笑いで答えた。
「一応あいつは騎士の中でも上位に入る腕の持ち主なんだがな。ほら、飲め」
「‥‥‥ありがとうございます」
私はサレスが持ってきてくれた水を一気に飲んだ。
パピヨンさんとの練習試合は、なかなか難しかった。
私は前の世界で剣道をかじっただけだが、試合に出て所詮は中学生レベルと笑われるだろうが、一応全国大会に出場する学校としては有名な学校の剣道部にいた。
その中で、持ち前の運動神経を使って頑張って強くなった私。
技が少ないところは力で押し切り、それ以外は動体視力でどうにかしたに過ぎない。
パピヨンさんの技の量は多く、筋力もなかなか強かった。
「‥‥‥次は勝つ」[ボソッ]
私はそう呟いて持っていたコップを仰ぐが、全部飲んでしまったことを思い出し水魔法を唱えた。
「『湧き出る水』」
そう私が唱えると、コップは直ぐに水でいっぱいになった。私はそれを次は少しずつ飲んでいく。
それを見たサレスは一瞬目を見張り、興味深そうに見てきた。
あまりにじっと見てくるので気になってしまい、水を飲むことが出来ない。
「‥‥あの、何か「レ~ン!タオル持ってきたぞ~!」‥‥ありがとう」
サレスに何か聞こうとした瞬間に、レクターが戻ってきて言葉を遮ってしまった。
本当にタイミングが悪いやつ。
軽く睨んでやると、レクターは屈託のない笑顔で返してきた。
「‥‥成長したね~。レクター」
「ん!?今なんか褒められたのに褒められた気がしなかったぞ!?」
レクターが言ったのはある意味正解だ。癪だったので私は意地が悪い言い方をしたのだから。
「‥‥本当に仲がいいな」
そう言ったサレスは、とっても優しい笑顔をしていた。そう。まるで父親が我が子を見るような目だ。
少し引っかかりを覚えた気もしたが、そこはスルーすることにした。
「っ!レムン!!」
やっと石化が溶けたらしいパピヨンさんが、こちらへ近づいてきた。
その顔は、『仁王像』という表現がピッタリハマるような感じがして、とても怖かった。
私は思わず立って敬礼をした。
「は、はい!なんでしょうか!」
「っ~‥‥‥お前に決闘を申し込む!」
そう言ってパピヨンさんは、私に手袋を投げてきた。手袋は私の胸らへんにあたり、そのまま地面へと落ちていった。
‥‥‥え?
「これまた古典的な申し込みだな」
レクターが私の横から、地面に落ちた手袋を見ている。サレスも横から覗き込み、自身の剃り残されたあごひげを指でなぞった。
「どうした。拾え!」
「え、ちょ、待ってください!」
「待つはずがないだろ!日時と場所は明日、この時間帯に騎士鍛錬場!だ!」
そう言い残して、パピヨンさんは騎士が寝泊まりする寮の方へと行ってしまった。その後ろをレクターの指導係だったブランシュさんが追いかけていく。去り際に『ごめんね』と口パクで言っていた。
‥‥‥‥。
「‥‥手袋まだ拾ってないのに」
私は地面に落ちたままの手袋を見つめ、そう呟いた。
持ち主に捨てられた風(実際にそうなのだが)を醸し出す手袋は、どこか寂しそうに見えてしょうがなかったため、拾って土埃を払ってやる。
「大変な事になった」
「他人事みたいに言わないでください。これは、パピヨンさんに私の指導役を頼んだサレス団長にも非があると思います」
そう言ってサレスを見上げると、サレスは困った笑みで「そうだな」と言った。
謝るぐらいだったら、止めてくれればよかったのに。
そう悪態をつきつつ、私は近くの木陰で休むことにした。
私は、他の騎士見習いの人達より先にメニューを終わらせている。そのため暇だ。
他の人たちも、まだ半分いったかいってないぐらいなので、十分に時間がある。ちなみに、レクターも、私がパピヨンさんと練習試合をしている間に終わらせている。
「しかし参った。パピヨンが騎士鍛錬場と言ったということは、そういうことだろう」
サレスはそう言って、手を頭にやって考え込み始めた。私は意味がわからず、首をかしげてしまう。
「教えてあげよっか?」
「うわぁ!」
急に後ろから話しかけられて、私は飛び上がってしまった。
声をかけてきた人を若干恨みつつ、後ろを向くと、そこには私を馬に乗せてくれた騎士さんがいた。
「あ、こんにちは」
「こんにちは。レンは元気だね」
そう言って笑う騎士さんは、前とは少し違う服を着ていた。なんというか、どっかのお貴族様みたいな感じだ。
「今日は前と違う格好なんですね」
「ん?ああ。今から少し野暮用があってね。それよりも、騎士鍛錬場の意味。だったよね?」
「あ、はい」
少し眉をひそめた騎士さんは、話を戻すようにそう言うと、説明を始めてくれた。
「まぁ、文字道理の騎士が強くなるために鍛錬する場所だよ?普通決闘会場にここを選ぶ場合、ただの剣を交わすだけなんだけど‥ね。パピヨンの場合は少し違うんだ」
そこまで説明すると、騎士さんは方をすぼめて困った笑みを見せた。
さっきから騎士さんは説明の中で『普通』だの、気になる単語を使っている。
何か嫌な予感がしてきた。
私は一応心の準備と、1回深呼吸をして、騎士さんを真っ直ぐに見た。
私の行動を見て、騎士さんはひとつ頷くと、説明の続きを始めた。
「パピヨンは、普通の騎士とは少し違う役割の騎士なんだ。
騎士は、見習い期間を終えると、大きくわけて3つの部署に配属される。
1つは国のために戦う『戦隊軍隊』。これは戦争になった時に戦う部署だね。
2つ目は国の中の各領地に配属される『監領地所』。これは文字通り、各領地に配属された騎士達が、その領地で不正な事やおかしなことが無いか監視する部署。
で、最後の3つ目の部署。これがパピヨンの所属している部署でもあるんだけど‥‥一言でいえば、とても特殊な部署なんだ」
「‥‥‥特殊」
騎士さんの言葉はどこか重みがあり、私は思わずゴクリと唾を飲む。
「名前は『月龍陽華』」
「‥‥月龍‥陽華」
私は名前を確かめるように、何度か繰り返しその名前を声に出した。
『月龍陽華』。とても綺麗な名前だ。これなら、みんな入りたがると思う。そう正直に騎士さんに伝えると、それを聞いたサレスと騎士さんが困った笑みを見せた。
‥‥私は、今日だけでどれだけ困った笑みを見ればいいんだ。
私は内心でそう思いつつも、表面では首をかしげて分からないと言う顔を見せた。
「うん。まぁ、名前だけ聞いたらみんな憧れるよ?でも、ね?さっきも言ったとおり、この部署は特殊なんだ。
まず、この部署には限られた人しか入れない。まぁ、簡単に説明すれば、入るのに条件があるんだ。その条件をクリアすれば入れる」
「その条件とは?」
「‥‥龍を持つこと」
‥‥‥‥は?
「‥‥‥も、もう一度お願いします。」
私は自身の耳が壊れていることを願って、騎士さんにもう一度言って貰えるようにせがんだ。
「えっと‥‥認めたくないのは分かるけど、ちゃんと聞いてね?
条件は、龍を持つことだよ?」
不思議と2回目の言葉はすんなり理解ができてしまい、私は固まってしまった。
龍!?そんなのいるの!?てか、異世界と言ったらドラゴンだろ!なんで龍が出てくるんだよ!は!?
「ということだ‥‥‥行くぞ」
サレスが私の肩に手を置いて、親指を立てて自身の後ろを指さした。
「‥‥ど‥こへ?」
「‥‥お前が明日乗る龍を決めに行く」
「いーやぁぁぁぁあああ!」
私はそのままズルズルと連れていかれてしまった。それを騎士さんとレクターは、いい笑顔とは言えないが、笑顔で手を振って見送った。
拝啓
お父さんお母さん。今、私は空を飛んでいます。
空は青くとても綺麗です。その中を舞う私の目から出る水は、天気雨を思わせるような風景へと空を変えていき、とても綺麗です。
でも、残念ながら私にはそれを楽しむ余裕がありません。
なぜなら‥‥‥。
「龍なんてきいてないよあぁぁぁぁあ!!!」
私は今、龍に乗っているからです。
ことは数時間前。
私がパピヨンさん達に稽古をつけてもらっている‥‥いえ、稽古をしているところから始まります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「は!や!」
「ほ。えいや」
私は、私担当のパピヨンさんと剣の稽古と称した、練習試合を行っていた。
理由は簡単。
私は、前の世界にいた時より格段に体が軽く、なおかつ思う通りに体が動いたのだ。そのおかげで早々にメニューをやり終えた私は、パピヨンさんと暇していた。
それを見たサレスが、私とパピヨンさんとの練習試合を提案してきたのだ。
私は断ろうとした。が、パピヨンさんが目を少年のような輝く目に変えて『了解しました!』と返事をしたので、断るに断れなくなってしまったのだ。
「っ!」
「ふぅー‥‥参りました。降参です」
私の剣先がパピヨンさんの首元へ。パピヨンさんの剣先が私の腕あたりを触った瞬間に、私達の時は止まったように固まり、私が先に『降参』と言って、試合を終わらせた。
私は一礼して、見物客として集まっていた人達の中からレクターを探し出し、タオルを持ってきてもらう。
「‥‥まさかここまでとは‥な」
「あ、サレス団長‥‥‥満足しました?」
私の剣を見て、周りの人達が私から距離を置くなか、サレスは私に近づいてきた。
サレスは、まだ先程まで私と打ち合っていた場所にいるパピヨンを横目で見て、こちらの質問に苦笑いで答えた。
「一応あいつは騎士の中でも上位に入る腕の持ち主なんだがな。ほら、飲め」
「‥‥‥ありがとうございます」
私はサレスが持ってきてくれた水を一気に飲んだ。
パピヨンさんとの練習試合は、なかなか難しかった。
私は前の世界で剣道をかじっただけだが、試合に出て所詮は中学生レベルと笑われるだろうが、一応全国大会に出場する学校としては有名な学校の剣道部にいた。
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「‥‥‥次は勝つ」[ボソッ]
私はそう呟いて持っていたコップを仰ぐが、全部飲んでしまったことを思い出し水魔法を唱えた。
「『湧き出る水』」
そう私が唱えると、コップは直ぐに水でいっぱいになった。私はそれを次は少しずつ飲んでいく。
それを見たサレスは一瞬目を見張り、興味深そうに見てきた。
あまりにじっと見てくるので気になってしまい、水を飲むことが出来ない。
「‥‥あの、何か「レ~ン!タオル持ってきたぞ~!」‥‥ありがとう」
サレスに何か聞こうとした瞬間に、レクターが戻ってきて言葉を遮ってしまった。
本当にタイミングが悪いやつ。
軽く睨んでやると、レクターは屈託のない笑顔で返してきた。
「‥‥成長したね~。レクター」
「ん!?今なんか褒められたのに褒められた気がしなかったぞ!?」
レクターが言ったのはある意味正解だ。癪だったので私は意地が悪い言い方をしたのだから。
「‥‥本当に仲がいいな」
そう言ったサレスは、とっても優しい笑顔をしていた。そう。まるで父親が我が子を見るような目だ。
少し引っかかりを覚えた気もしたが、そこはスルーすることにした。
「っ!レムン!!」
やっと石化が溶けたらしいパピヨンさんが、こちらへ近づいてきた。
その顔は、『仁王像』という表現がピッタリハマるような感じがして、とても怖かった。
私は思わず立って敬礼をした。
「は、はい!なんでしょうか!」
「っ~‥‥‥お前に決闘を申し込む!」
そう言ってパピヨンさんは、私に手袋を投げてきた。手袋は私の胸らへんにあたり、そのまま地面へと落ちていった。
‥‥‥え?
「これまた古典的な申し込みだな」
レクターが私の横から、地面に落ちた手袋を見ている。サレスも横から覗き込み、自身の剃り残されたあごひげを指でなぞった。
「どうした。拾え!」
「え、ちょ、待ってください!」
「待つはずがないだろ!日時と場所は明日、この時間帯に騎士鍛錬場!だ!」
そう言い残して、パピヨンさんは騎士が寝泊まりする寮の方へと行ってしまった。その後ろをレクターの指導係だったブランシュさんが追いかけていく。去り際に『ごめんね』と口パクで言っていた。
‥‥‥‥。
「‥‥手袋まだ拾ってないのに」
私は地面に落ちたままの手袋を見つめ、そう呟いた。
持ち主に捨てられた風(実際にそうなのだが)を醸し出す手袋は、どこか寂しそうに見えてしょうがなかったため、拾って土埃を払ってやる。
「大変な事になった」
「他人事みたいに言わないでください。これは、パピヨンさんに私の指導役を頼んだサレス団長にも非があると思います」
そう言ってサレスを見上げると、サレスは困った笑みで「そうだな」と言った。
謝るぐらいだったら、止めてくれればよかったのに。
そう悪態をつきつつ、私は近くの木陰で休むことにした。
私は、他の騎士見習いの人達より先にメニューを終わらせている。そのため暇だ。
他の人たちも、まだ半分いったかいってないぐらいなので、十分に時間がある。ちなみに、レクターも、私がパピヨンさんと練習試合をしている間に終わらせている。
「しかし参った。パピヨンが騎士鍛錬場と言ったということは、そういうことだろう」
サレスはそう言って、手を頭にやって考え込み始めた。私は意味がわからず、首をかしげてしまう。
「教えてあげよっか?」
「うわぁ!」
急に後ろから話しかけられて、私は飛び上がってしまった。
声をかけてきた人を若干恨みつつ、後ろを向くと、そこには私を馬に乗せてくれた騎士さんがいた。
「あ、こんにちは」
「こんにちは。レンは元気だね」
そう言って笑う騎士さんは、前とは少し違う服を着ていた。なんというか、どっかのお貴族様みたいな感じだ。
「今日は前と違う格好なんですね」
「ん?ああ。今から少し野暮用があってね。それよりも、騎士鍛錬場の意味。だったよね?」
「あ、はい」
少し眉をひそめた騎士さんは、話を戻すようにそう言うと、説明を始めてくれた。
「まぁ、文字道理の騎士が強くなるために鍛錬する場所だよ?普通決闘会場にここを選ぶ場合、ただの剣を交わすだけなんだけど‥ね。パピヨンの場合は少し違うんだ」
そこまで説明すると、騎士さんは方をすぼめて困った笑みを見せた。
さっきから騎士さんは説明の中で『普通』だの、気になる単語を使っている。
何か嫌な予感がしてきた。
私は一応心の準備と、1回深呼吸をして、騎士さんを真っ直ぐに見た。
私の行動を見て、騎士さんはひとつ頷くと、説明の続きを始めた。
「パピヨンは、普通の騎士とは少し違う役割の騎士なんだ。
騎士は、見習い期間を終えると、大きくわけて3つの部署に配属される。
1つは国のために戦う『戦隊軍隊』。これは戦争になった時に戦う部署だね。
2つ目は国の中の各領地に配属される『監領地所』。これは文字通り、各領地に配属された騎士達が、その領地で不正な事やおかしなことが無いか監視する部署。
で、最後の3つ目の部署。これがパピヨンの所属している部署でもあるんだけど‥‥一言でいえば、とても特殊な部署なんだ」
「‥‥‥特殊」
騎士さんの言葉はどこか重みがあり、私は思わずゴクリと唾を飲む。
「名前は『月龍陽華』」
「‥‥月龍‥陽華」
私は名前を確かめるように、何度か繰り返しその名前を声に出した。
『月龍陽華』。とても綺麗な名前だ。これなら、みんな入りたがると思う。そう正直に騎士さんに伝えると、それを聞いたサレスと騎士さんが困った笑みを見せた。
‥‥私は、今日だけでどれだけ困った笑みを見ればいいんだ。
私は内心でそう思いつつも、表面では首をかしげて分からないと言う顔を見せた。
「うん。まぁ、名前だけ聞いたらみんな憧れるよ?でも、ね?さっきも言ったとおり、この部署は特殊なんだ。
まず、この部署には限られた人しか入れない。まぁ、簡単に説明すれば、入るのに条件があるんだ。その条件をクリアすれば入れる」
「その条件とは?」
「‥‥龍を持つこと」
‥‥‥‥は?
「‥‥‥も、もう一度お願いします。」
私は自身の耳が壊れていることを願って、騎士さんにもう一度言って貰えるようにせがんだ。
「えっと‥‥認めたくないのは分かるけど、ちゃんと聞いてね?
条件は、龍を持つことだよ?」
不思議と2回目の言葉はすんなり理解ができてしまい、私は固まってしまった。
龍!?そんなのいるの!?てか、異世界と言ったらドラゴンだろ!なんで龍が出てくるんだよ!は!?
「ということだ‥‥‥行くぞ」
サレスが私の肩に手を置いて、親指を立てて自身の後ろを指さした。
「‥‥ど‥こへ?」
「‥‥お前が明日乗る龍を決めに行く」
「いーやぁぁぁぁあああ!」
私はそのままズルズルと連れていかれてしまった。それを騎士さんとレクターは、いい笑顔とは言えないが、笑顔で手を振って見送った。
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