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本編

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「次の試験は魔法試験だ!名前を呼ばれた順にテントの中へ入れ!」

 言ってなかったが、試験は全部で3つだけだ。だから、今からやる魔法試験で、試験は終わりだ。

「ふぬ~‥‥はぁー。あと1個で終わりか~」

 私は思いっきり背伸びして、やっと終わる試験に喜んでいた。
 魔法については何故か、使いたかが分かっていたから、こっそりと魔法を使ったが、難なくこの世界で使うことが出来た。でも、レクターに一応魔法のことについて聞いたことがある。
 聞いた結果は、『この世界は魔法水準が低い』ってことがわかった。
 魔法は、1人1つは適正を持っていて、希に2つ適正もちがいるらしい。
 そういう人は、何に対しても優遇された生活が約束され、3つの適正持ちとなると、平民でも構わずに、王族の養子になるらしい。
 《鑑定》を持っている人は、召喚された勇者(召喚勇者はいるにはいたらしい)か、千年に一度生まれてくるか来ないからしい。
 感想‥‥ヤベーよ。
 私がこっそりと使った魔法では、火・水・風・土・雷・氷・岩・光・闇・空間・etc.....。
 まぁー、何が言いたいかと言うと、「全部の魔法使えちゃった!テヘペロ☆」です。

「はぁー‥‥ちゃんと(手加減)できるかなー」

「大丈夫だって!魔法は誰でも魔力があれば使えるんだしさ!」

 私の言葉を、「ちゃんと(魔法を使うことが)できるかなー」と勘違いしたレクターは、そう言って私の肩に手を置いてきた。
 ‥‥ちくしょう~。
 私はレクターを、涙目&ジト目&下から目線で見た。この3コンボをくらったレクターは、少したじろいだぐらいで終わった。
 ‥‥‥‥お主。私への耐性がついてきたな?

「‥‥次!レムン!」

 名前が呼ばれたので、私はテントの中へと足を進めた。

「失礼します。レムン‥‥で‥‥‥す」

 テントの幕を開けると、試験管の席に先程森で会った騎士が座っていた。
 私は思わず、入口の前で固まってしまった。
 私は騎士を凝視しているが、当の相手は、候補生の資料に目を通していて、こちらを見ていない。

「‥‥どうしました?」

「あ、い、いえ」

 私は他の試験管の声で再起動して、試験管の前へと進んだ。
 そして、私は一応火・水・風・土の、前世で読んだ小説で、『基本魔法』と呼んでいたと思う4つの魔法で、球体をそれぞれ1つずつ作って、それを安定させた。
 それを見た試験管達の、息を飲んだ声が聞こえた。
 私は横目で森で会った騎士をチラッと見ると、こちらを見ていて、手を前に組んで何やら考えている様子だった。
 ‥‥‥‥コワイ。

「そ、それでは失礼します!」

 私はすぐに魔法を消して、テントから早足で出て行った。
 
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