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本編

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「ギャアァァア!!」

「グェエエェェェエ!」

「うわぁぁあぁぁぁ!」

 森の中から色々な人の声が聞こえてくる。
 それを聞いて、さっきまで私とレクターを馬鹿にしていた奴らは、震え上がっている。
 あ、ちなみにレクターは、横目この声が聞こえないようにしている。声が聞こえてやる前に自信喪失してもらっては困るからだ。

「次!レクターと!」

「「はい!」」

 あ、言い忘れてたけど、私は今回の試験に偽名?と言うほど偽名じゃない気がするが、偽名で参加している。

 『

 それが私のこの世界の名前だ。
 ただたんに、恋の名前のあいだにを入れただけだ。

「よし。レクター行くぞ?」

「あ、ああ!」

 レクターは、気合い十分な私と違って、少し自信なさげだが、私は気にせずに、レクターと一緒に森に入っていった。

ーーーー数分後ーーーー

「うわぁー!レ、レン!助けてくれ!」

「またかよレクター‥‥いい加減学ぼうぜ?」

 森に入ってからしばらくだったが、レクターは順調?に、全てと言っていいほどの数の罠を、作動させては引っかかっている。
 私は全て交わしているが、レクターは見事に引っかかり、私は走っている足を止めて、毎回レクターを助けていっている感じだ。
 どんだけ鈍臭いんだよ。レクター。

「ほら。さっさと来い」

「っ~。本当によくやるよな~試験官さん達」

 いや。その言葉は、そのままそっくりレクターに返したいと、試験官さん達は思っていると思うよ?
 実際、そこの草陰に隠れている騎士さんが、レクターを見てため息ついてるし。

「なぁーレクター?」

「ん?なんだ?」

「これも訓練ってことで‥‥‥試しにこれを交わしてみようか!」

「は?うわぁ!」

 私が近くにあった罠を作動させて、レクターに交わす訓練をさせてみることにした。
 私が作動させたのは、丸太が前から降ってくるもので、私が最初に罠を作動させたことを教えていたので、レクターは危ないながらも交わせていた。

「おぉー!交わせたじゃんか!おめでとう~」

「な、何するんだ!レン!下手したら死ぬぞこれ!」

 いや、人間こんくらいで死なれてたら、命が何個あっても足りないよ。
 私は心の中でツッコミを入れながらも、レクターに次の罠を仕向ける。

「レクター!次!」

「へ?うぎゃ!」

 次は弓矢が飛んでくるもので、レクターはそれをまた、危ないながらも交わせていた。

「‥‥‥もしかして、事前に罠が作動するのがしれたら、交わせるのか?」

 私はレクターの動きを分析しながらも、前に進む。
 すると、前方が急に開けた野原になり、そこにはボロボロな姿の人達が荒い息を整えていた。

「‥‥‥ゴール?」

「み、みたい‥だな‥‥ぶはぁー!!」

 レクターも地べたに四つん這いになり、荒い息を整え始めた。
 私が周りの様子を確認すると、何かが近づいてくる感覚がした。
 ‥‥‥嫌な予感がする。

「レクター‥‥もう少し野原の中央に行けたりする?」

「え?‥ハァ‥‥ハァ‥‥行ける‥ぞ?」

 レクターがそう返事したので、私はあごで「行け」とレクターに指示をして、嫌な予感がする方向へと足を向けた。


  キン!ガキン!

 嫌な気配がする場所に近づくほどに、何か戦っている音が近づいている。
 私は自分に防御魔法を張って、音のする方へと近づいていった。
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