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本編

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「おーい!レン!ここに着替え置いとくからな!」

「わかったー!」

 私は今、レクターの親が経営している宿。『騎士韓亭きしかんてい』という宿に来ている。
 名前の通り、ここには騎士が泊まることが多く、料理は韓国料理(に似ているもの)を出しているらしい。
 私は韓国料理が苦手なので、無難にパンとスープだけを注文して食べている。
 騎士韓亭は、なかなか大きな宿で、1階は朝と昼は食堂となり、夜はバーと酒屋になるらしい。
 2階~4階は客室で、5階は夜空を眺める屋上。
 風呂は露天風呂があり、そこに入る。
 私にとって、ここは結構な金持ちが泊まる宿だと思うのに、それほど料金はかからなかった。
 あ、お金の説明してなかったよね。では説明を始めますよ?1回で覚えてね♪

 金は、大きくわけて4つの種類がある。
 小さい順に、銅貨・銀貨・金貨・白銀貨だ。
 そこから更に2つずつに分かれる。
 それぞれ日本円で言うと‥‥

 小銅貨 → 10円 銅貨 → 100円
 小銀貨 → 1,000円 銀貨 → 10,000円
 小金貨 → 100,000円 金貨 → 1,000,000円
 小白銀貨 → 10,000,000円 白銀貨 → 100,000,000円

 です。
 ちなみに模様にも意味があって、銅貨は国の紋様。銀貨は聖獣ユニコーン。金貨は聖獣ライオン。白銀貨は聖獣2頭が向かい合う模様らしい。
 『小』がつくかどうかは、普通に大きさで決まるらしい。
 ちなみに私がレクターに渡したのは、銀貨でした。

 皆様OK?わかったね?
 私がレクターに渡したのは、日本円で10,000円。
 私が『その額で何泊ここにできる?』と、レクターに聞いたら、レクター何て言ったと思う?

『この金で‥‥4泊5日朝昼晩の飯付き!!って具合だな』

 ‥‥‥OK?
 皆様に私の言いたいことは伝わりましたでしょうか。
 バカの私でも分かるこの事件を!!


「この宿安すぎだろ!!」ダンッ!


 私は思わず、風呂場の壁を叩いてしまった。
 あ、私が今いるのは、この宿のアルバイトさん用のシャワールームだ。
 流石に露天風呂は、見た目が男よりの私が入って行ったら、騒ぎになってしまう。
 ‥‥‥体はちゃんとまだ女なんだよ。
 私は風呂に入る時に全身を確認してみたから、そこは間違いない。
 そして、私は失ったものがあることを知った。
 それはね?









 胸がなくなってしまったんだよ!









 私はこの美貌と引き換えに、胸を無くしてしまった。
 いや、正確には完全になくなった訳では無い。
 ただ、Fあった胸が、AとBの間ぐらいまで小さくなってしまったのだ。
 あったらあったで邪魔だが、いざ無くなってみると、寂しいものを覚えてしまう。
 他にもいろいろ変わってそうだ‥‥。

「はぁー‥‥‥あがろ」

 私は、このまま風呂にいるとのぼせそうだったので、シャワールームを出ることにした。
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