50 / 61
方針
しおりを挟む
「げっ、蒼太が言ってた変態!」
煌輔は、志穂見るなりそういった。
「ちょっとコウちゃん!それはいくらなんでも失礼だよ。」
志穂のいい面を知る優衣は、志穂を必死で庇った。しかし、そんなものをお構いなしに志穂は、煌輔の上半身を瞬く間に裸にしてしまった。
「フムフム、これはこれは。んーちょっとつけすぎかな。私は蒼太の方が好きだなぁ。うし、もういいよ。早く着な。」
筋肉定めを終えた志穂は、何事も無かったかのように本題に戻る。
「まあ、まず優衣ちゃんには私が何者かを説明しないといけないね。」
優衣は、あまりの出来事につっこむ暇もなく。ただ唖然としていた。
「まあ、簡単にいうと影のヒーローだね。政府とかが表沙汰に出来ない悪事を処理するとか、そんな感じ。主に魔法での裏社会の抑制者みたいなものだ。そこに蒼太もいた。入ったのは、君たちがキメラに襲われた時だね。あのとき蒼太は、キメラをやっつけたんだからホント驚きだよ。」
「あれを倒した!?」
優衣は、驚いた。煌輔はwriterSでの活動を目にしていたためたいして驚きはしなかった。
「あれ?蒼太それは言ってなかったんだ。でもそうかまあいいや。」
「それより、何でこいつにそんな事話すんだよ。俺たちは巻き込みたくなかったから言わなかったのに」
「それに関してはすまないと言うほかないね。けど、許してほしい。必ず君たちにいい結果を与えるから。」
「んでそれは何?」
「蒼太はまだ生きている。」
煌輔は、激怒しながら否定した。
「俺は、あいつが死ぬのを目の前で見たんだぞ!この目でだ。」
「落ち着け。あれは確かに死んだ。」
「だったら!」
「あれは、蒼太じゃない。そもそもあれが蒼太に見えたか?外見ではなく、態度とかが。」
煌輔は、言葉を喉に詰まらせた。思い当たる伏があったのだ。いや、むしろ違和感しかないとも言えるほどだった。口調、やり方、表情その他に至る外見以外全ての事が違和感であった。その場では、冷静さを失っていたため視覚でしか感じ取れていなかったことをわかるようになってきた。
「で、志穂さんはあの場にいなかったはず。何で分かったんだ?」
「私は、所有者である前に医者だ。病人のメディカルデータをチェックするのは当然だ。それに、蒼太からパスが切られるまで、私は蒼太に魔力を供給していた。」
しかし、それだけでは蒼太が存在しているとして、死んだ蒼太が別物だとしても蒼太を見つける手がかりになどならない。
「誰かに匿われているとか?ないかな」
優衣が新たな考えを導き出した。そうだ何も蒼太一人でいることが全てではない。しかし、その考えは新たな考えをも浮上させた。
「私たちの知らない組織がまだあるとしたら。蒼太が殺されている可能性もある。」
あの場で殺された蒼太が蒼太ではないにしろ、蒼太が生きているという保証は出来ないのだ。ただ、視野が広がったため操作を進めることはできそうだ。
「じゃあ俺が動く。裏組織のリストなら知ってる。そのどれかに蒼太がいるかもしれない。」
優衣はとても心配そうな顔をした。
「それは、許可できないな。君は強い。それは認める。ただ一人では対応出来ないイレギュラーを常に想定しておくべきだ。そうなると、君を失う可能性のあるところへはいかせられない。君がいなくなってしまっては唯一の戦闘員がいなくなってしまうからな。」
「いや、一人で行くわけではない。志穂さんも知ってるだろうけど、俺たちはチームで動いてる。そこに信頼出来る人がいる。それにその人は、裏組織への活動に対して積極的だからチームで行動を許可してくれると思う。」
「なるほどあの一条とか言うやつかなら大丈夫だろう。よほどの事でもない限り死なないだろう。それに私は、回復を専門とする本の所有者だ。心臓さえ動いていれば必ず助けてやる。」
こうして、3人の行動方針は決まった。煌輔は、一条と共に裏組織をしらみつぶしに調べてまわること。残った二人は、そこに残っている魔力の痕跡を見て鑑定する。これで蒼太に近づいていくのだ。
煌輔は、志穂見るなりそういった。
「ちょっとコウちゃん!それはいくらなんでも失礼だよ。」
志穂のいい面を知る優衣は、志穂を必死で庇った。しかし、そんなものをお構いなしに志穂は、煌輔の上半身を瞬く間に裸にしてしまった。
「フムフム、これはこれは。んーちょっとつけすぎかな。私は蒼太の方が好きだなぁ。うし、もういいよ。早く着な。」
筋肉定めを終えた志穂は、何事も無かったかのように本題に戻る。
「まあ、まず優衣ちゃんには私が何者かを説明しないといけないね。」
優衣は、あまりの出来事につっこむ暇もなく。ただ唖然としていた。
「まあ、簡単にいうと影のヒーローだね。政府とかが表沙汰に出来ない悪事を処理するとか、そんな感じ。主に魔法での裏社会の抑制者みたいなものだ。そこに蒼太もいた。入ったのは、君たちがキメラに襲われた時だね。あのとき蒼太は、キメラをやっつけたんだからホント驚きだよ。」
「あれを倒した!?」
優衣は、驚いた。煌輔はwriterSでの活動を目にしていたためたいして驚きはしなかった。
「あれ?蒼太それは言ってなかったんだ。でもそうかまあいいや。」
「それより、何でこいつにそんな事話すんだよ。俺たちは巻き込みたくなかったから言わなかったのに」
「それに関してはすまないと言うほかないね。けど、許してほしい。必ず君たちにいい結果を与えるから。」
「んでそれは何?」
「蒼太はまだ生きている。」
煌輔は、激怒しながら否定した。
「俺は、あいつが死ぬのを目の前で見たんだぞ!この目でだ。」
「落ち着け。あれは確かに死んだ。」
「だったら!」
「あれは、蒼太じゃない。そもそもあれが蒼太に見えたか?外見ではなく、態度とかが。」
煌輔は、言葉を喉に詰まらせた。思い当たる伏があったのだ。いや、むしろ違和感しかないとも言えるほどだった。口調、やり方、表情その他に至る外見以外全ての事が違和感であった。その場では、冷静さを失っていたため視覚でしか感じ取れていなかったことをわかるようになってきた。
「で、志穂さんはあの場にいなかったはず。何で分かったんだ?」
「私は、所有者である前に医者だ。病人のメディカルデータをチェックするのは当然だ。それに、蒼太からパスが切られるまで、私は蒼太に魔力を供給していた。」
しかし、それだけでは蒼太が存在しているとして、死んだ蒼太が別物だとしても蒼太を見つける手がかりになどならない。
「誰かに匿われているとか?ないかな」
優衣が新たな考えを導き出した。そうだ何も蒼太一人でいることが全てではない。しかし、その考えは新たな考えをも浮上させた。
「私たちの知らない組織がまだあるとしたら。蒼太が殺されている可能性もある。」
あの場で殺された蒼太が蒼太ではないにしろ、蒼太が生きているという保証は出来ないのだ。ただ、視野が広がったため操作を進めることはできそうだ。
「じゃあ俺が動く。裏組織のリストなら知ってる。そのどれかに蒼太がいるかもしれない。」
優衣はとても心配そうな顔をした。
「それは、許可できないな。君は強い。それは認める。ただ一人では対応出来ないイレギュラーを常に想定しておくべきだ。そうなると、君を失う可能性のあるところへはいかせられない。君がいなくなってしまっては唯一の戦闘員がいなくなってしまうからな。」
「いや、一人で行くわけではない。志穂さんも知ってるだろうけど、俺たちはチームで動いてる。そこに信頼出来る人がいる。それにその人は、裏組織への活動に対して積極的だからチームで行動を許可してくれると思う。」
「なるほどあの一条とか言うやつかなら大丈夫だろう。よほどの事でもない限り死なないだろう。それに私は、回復を専門とする本の所有者だ。心臓さえ動いていれば必ず助けてやる。」
こうして、3人の行動方針は決まった。煌輔は、一条と共に裏組織をしらみつぶしに調べてまわること。残った二人は、そこに残っている魔力の痕跡を見て鑑定する。これで蒼太に近づいていくのだ。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
婚約者の浮気を目撃した後、私は死にました。けれど戻ってこれたので、人生やり直します
Kouei
恋愛
夜の寝所で裸で抱き合う男女。
女性は従姉、男性は私の婚約者だった。
私は泣きながらその場を走り去った。
涙で歪んだ視界は、足元の階段に気づけなかった。
階段から転がり落ち、頭を強打した私は死んだ……はずだった。
けれど目が覚めた私は、過去に戻っていた!
※この作品は、他サイトにも投稿しています。
(完結)お姉様を選んだことを今更後悔しても遅いです!
青空一夏
恋愛
私はブロッサム・ビアス。ビアス候爵家の次女で、私の婚約者はフロイド・ターナー伯爵令息だった。結婚式を一ヶ月後に控え、私は仕上がってきたドレスをお父様達に見せていた。
すると、お母様達は思いがけない言葉を口にする。
「まぁ、素敵! そのドレスはお腹周りをカバーできて良いわね。コーデリアにぴったりよ」
「まだ、コーデリアのお腹は目立たないが、それなら大丈夫だろう」
なぜ、お姉様の名前がでてくるの?
なんと、お姉様は私の婚約者の子供を妊娠していると言い出して、フロイドは私に婚約破棄をつきつけたのだった。
※タグの追加や変更あるかもしれません。
※因果応報的ざまぁのはず。
※作者独自の世界のゆるふわ設定。
※過去作のリメイク版です。過去作品は非公開にしました。
※表紙は作者作成AIイラスト。ブロッサムのイメージイラストです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
(完)私の家を乗っ取る従兄弟と従姉妹に罰を与えましょう!
青空一夏
ファンタジー
婚約者(レミントン侯爵家嫡男レオン)は何者かに襲われ亡くなった。さらに両親(ランス伯爵夫妻)を病で次々に亡くした葬式の翌日、叔母エイナ・リック前男爵未亡人(母の妹)がいきなり荷物をランス伯爵家に持ち込み、従兄弟ラモント・リック男爵(叔母の息子)と住みだした。
私はその夜、ラモントに乱暴され身ごもり娘(ララ)を産んだが・・・・・・この夫となったラモントはさらに暴走しだすのだった。
ラモントがある日、私の従姉妹マーガレット(母の3番目の妹の娘)を連れてきて、
「お前は娘しか産めなかっただろう? この伯爵家の跡継ぎをマーガレットに産ませてあげるから一緒に住むぞ!」
と、言い出した。
さらには、マーガレットの両親(モーセ準男爵夫妻)もやってきて離れに住みだした。
怒りが頂点に到達した時に私は魔法の力に目覚めた。さて、こいつらはどうやって料理しましょうか?
さらには別の事実も判明して、いよいよ怒った私は・・・・・・壮絶な復讐(コメディ路線の復讐あり)をしようとするが・・・・・・(途中で路線変更するかもしれません。あくまで予定)
※ゆるふわ設定ご都合主義の素人作品。※魔法世界ですが、使える人は希でほとんどいない。(昔はそこそこいたが、どんどん廃れていったという設定です)
※残酷な意味でR15・途中R18になるかもです。
※具体的な性描写は含まれておりません。エッチ系R15ではないです。
五年目の浮気、七年目の破局。その後のわたし。
あとさん♪
恋愛
大恋愛での結婚後、まるまる七年経った某日。
夫は愛人を連れて帰宅した。(その愛人は妊娠中)
笑顔で愛人をわたしに紹介する夫。
え。この人、こんな人だったの(愕然)
やだやだ、気持ち悪い。離婚一択!
※全15話。完結保証。
※『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第四弾。
今回の夫婦は子無し。騎士爵(ほぼ平民)。
第一弾『妻の死を人伝てに聞きました。』
第二弾『そういうとこだぞ』
第三弾『妻の死で思い知らされました。』
それぞれ因果関係のない独立したお話です。合わせてお楽しみくださると一興かと。
※この話は小説家になろうにも投稿しています。
※2024.03.28 15話冒頭部分を加筆修正しました。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【短編完結】地味眼鏡令嬢はとっても普通にざまぁする。
鏑木 うりこ
恋愛
クリスティア・ノッカー!お前のようなブスは侯爵家に相応しくない!お前との婚約は破棄させてもらう!
茶色の長い髪をお下げに編んだ私、クリスティアは瓶底メガネをクイっと上げて了承致しました。
ええ、良いですよ。ただ、私の物は私の物。そこら辺はきちんとさせていただきますね?
(´・ω・`)普通……。
でも書いたから見てくれたらとても嬉しいです。次はもっと特徴だしたの書きたいです。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる