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第24章 娘の責任

伝えられない気持ち 3

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「あな、たは…」

 ミーラに泣きながら寄り添って居たラルトに、かつてミーラの過去を教えてくれた彼が居た。
 
「ゼーラル…さん…」

 ラルトは、袖口で涙の跡を拭いながら出来る限りの笑顔で返す。が、やっぱり上手くはいかない。言葉が途中でつっかえそうになる。
 そんなラルトを苦しそうに見つめたゼーラルは、スッとその場で膝を折り正座した。
 
「ちょっ!?え?ゼーラルさんっ!?」

 その姿に慌てたラルトは、ゼーラルに駆け寄り起き上がらせ様とするが、ゼーラルは、そのまま頭を下げた。

「勇者、いや、ラルト殿にお願いがございます!」

「いや、まず立って!ね?!」

 ゼーラルは、首を左右に振り拒否をする。そしてより強くはっきりとラルトに頼んだ。

「ミーラ様を、いやお嬢様を救って欲しいのですっ!!」

 その言葉に、ラルトの心が大きく揺り動かされた。

ーーまだ、間に合うのか!?と…
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