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第8章 勇者の覚悟 ラルトside
バルンと名乗る男
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彼らと出会ってから1日経ち、ようやく最後の仲間バルンが合流した。
朝食を済ませた直後勢いよく正面玄関をバンッと大きな音を立て俺達に向かって来た時は流石に驚いた。
アミラは、キョトンとした感じで固まって声も出せない。ザルは、そんなアミラの表情を見て腹を抱え大笑い。ダットは何事も無かったように空になったコップにミルクを注ぎ優雅に飲んでいる。
俺はそんな彼らを見たり突然登場したバルンを見たり、目も首も大忙しだ。
そして、バルンは何事も無かったように俺の左隣りに仁王立ち状態で言った。
「おはよう、勇者っ!元気かい?みなさんもおはよう!」
俺は色々な意味で動揺した…
まずバルンの姿だ。初めて見たあのフードはおろか、顔はまるで太陽を写した鏡くらいに眩しくあの暗い雰囲気は何処へやら状態だ。
次にテンションの高さだ。確かに会ったが話した事はない為これが彼の素だと言うのであれば納得しない事もない…しかし、高過ぎる。
そして服装も以前のフード姿を見て居たからか違和感しか感じられなかった。
「君のその服は…騎士団の服かい?しかも王直属の」
「お?さすが勇者様だなーー知ってるんだぁ。そう、この胸の銀の薔薇のブローチは、王直属の証。ま、他今着ている銀色のズボンとシャツは騎士団の私服みたいなもんだよ。本当は鎧にマントだけどねー堅苦しくてさー」
「そうかぁ!バルンは騎士なんだな!ラル、これは頼りになる奴じゃないか!」
「あぁ…そうだねザル」
バルンを見てザルは興奮状態。アミラとダットは無関心。むしろその目は”暑苦しい”と言わんばかりだ。しかし、ラルトは納得出来ない状態だった。
なぜ王直属の騎士が勇者パーティーに加わり魔王を倒しに行こうとしているのか?騎士団は騎士団で勝手に向かえばいいだろう。なぜ先遣隊のような俺たちと??
だが、ラルトはバルンと合流した日から全く彼の事を聞き出そうとはしなかった。
バルンが何かを隠してる、もしくは隠れて何かをしようとしている可能性がある現状では深く物事を詮索しない方が得策だと判断したからだ。
もちろん、ラルトだけでなくアミラとダットも同じだった。しかし、ザルだけはバルンと親しげに話して行動していた。彼は”仲間”という意識が高いのだろう。本当は俺もそうするべきだろう。しかし、魔界に向かう理由が魔族討伐では無い今のラルトには”仲良く”とは行けそうには無かった。
王直属という時点で”王には筒抜け”と認識した方が良いからだ。
「それじゃぁ、遅くなって申し訳なかったが。私はバルン。王直属の騎士団”護りの刃”所属だ。もちろん剣技も得意だけど魔術も得意訓練していた。だが、私は堅苦しくいのが嫌いでねー。ま、気軽に仲良くしてよっ。」
「あぁ、こちらこそよろしく。じゃあ、みんな揃った事だし作戦を練ろうか。」
挨拶を交わした俺たちは互いに握手をした。相変わらずザルは笑顔で相手の手をぶんぶんと振り回すくらいに熱い握手。そんなザルを横目に頰を少し赤くしながらアミラは軽く触れるだけの握手。ダットははなから握手は交わさず手を軽く振るだけ。そしてバルンは明らかに男女差があるんじゃ無いかと疑うくらいにアミラだけには熱く俺たちには軽く握手をした。
そしてそんな俺たちは、作戦を立案した。
”魔界潜入”を最優先事項とした作戦を考え共有した。そして次の日から俺たち盾使いザルハルート、魔術師アミラ、槍使いダット、騎士団所属のバルン、そして勇者ラルトの旅が始まった。
この時の俺たちの関係は、ただの書類上のつながりの様な関係だった。
朝食を済ませた直後勢いよく正面玄関をバンッと大きな音を立て俺達に向かって来た時は流石に驚いた。
アミラは、キョトンとした感じで固まって声も出せない。ザルは、そんなアミラの表情を見て腹を抱え大笑い。ダットは何事も無かったように空になったコップにミルクを注ぎ優雅に飲んでいる。
俺はそんな彼らを見たり突然登場したバルンを見たり、目も首も大忙しだ。
そして、バルンは何事も無かったように俺の左隣りに仁王立ち状態で言った。
「おはよう、勇者っ!元気かい?みなさんもおはよう!」
俺は色々な意味で動揺した…
まずバルンの姿だ。初めて見たあのフードはおろか、顔はまるで太陽を写した鏡くらいに眩しくあの暗い雰囲気は何処へやら状態だ。
次にテンションの高さだ。確かに会ったが話した事はない為これが彼の素だと言うのであれば納得しない事もない…しかし、高過ぎる。
そして服装も以前のフード姿を見て居たからか違和感しか感じられなかった。
「君のその服は…騎士団の服かい?しかも王直属の」
「お?さすが勇者様だなーー知ってるんだぁ。そう、この胸の銀の薔薇のブローチは、王直属の証。ま、他今着ている銀色のズボンとシャツは騎士団の私服みたいなもんだよ。本当は鎧にマントだけどねー堅苦しくてさー」
「そうかぁ!バルンは騎士なんだな!ラル、これは頼りになる奴じゃないか!」
「あぁ…そうだねザル」
バルンを見てザルは興奮状態。アミラとダットは無関心。むしろその目は”暑苦しい”と言わんばかりだ。しかし、ラルトは納得出来ない状態だった。
なぜ王直属の騎士が勇者パーティーに加わり魔王を倒しに行こうとしているのか?騎士団は騎士団で勝手に向かえばいいだろう。なぜ先遣隊のような俺たちと??
だが、ラルトはバルンと合流した日から全く彼の事を聞き出そうとはしなかった。
バルンが何かを隠してる、もしくは隠れて何かをしようとしている可能性がある現状では深く物事を詮索しない方が得策だと判断したからだ。
もちろん、ラルトだけでなくアミラとダットも同じだった。しかし、ザルだけはバルンと親しげに話して行動していた。彼は”仲間”という意識が高いのだろう。本当は俺もそうするべきだろう。しかし、魔界に向かう理由が魔族討伐では無い今のラルトには”仲良く”とは行けそうには無かった。
王直属という時点で”王には筒抜け”と認識した方が良いからだ。
「それじゃぁ、遅くなって申し訳なかったが。私はバルン。王直属の騎士団”護りの刃”所属だ。もちろん剣技も得意だけど魔術も得意訓練していた。だが、私は堅苦しくいのが嫌いでねー。ま、気軽に仲良くしてよっ。」
「あぁ、こちらこそよろしく。じゃあ、みんな揃った事だし作戦を練ろうか。」
挨拶を交わした俺たちは互いに握手をした。相変わらずザルは笑顔で相手の手をぶんぶんと振り回すくらいに熱い握手。そんなザルを横目に頰を少し赤くしながらアミラは軽く触れるだけの握手。ダットははなから握手は交わさず手を軽く振るだけ。そしてバルンは明らかに男女差があるんじゃ無いかと疑うくらいにアミラだけには熱く俺たちには軽く握手をした。
そしてそんな俺たちは、作戦を立案した。
”魔界潜入”を最優先事項とした作戦を考え共有した。そして次の日から俺たち盾使いザルハルート、魔術師アミラ、槍使いダット、騎士団所属のバルン、そして勇者ラルトの旅が始まった。
この時の俺たちの関係は、ただの書類上のつながりの様な関係だった。
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