83 / 87
ドラゴンの女王編
第七十九話 NPCの頑張り
しおりを挟む
「またきてくださいね」
「ばいばいです~」
両手に串焼きをいっぱい持って皆んなに渡す。
いろいろ気になる点はあったが、思えば朝はパン、昼は無しでお腹空いていたので一旦後回しにする。
今までお腹がぐーぐーなっていなかったのが不思議なくらいだ。
「どうぞ食べてください」
「ありがと」
「ありがとうございます」
やっぱりお腹空いていたのだろう。ミイナとリンリンは受け取ってすぐ食べてくれた。
「店員の反応はともかく、これ美味しいわね」
「はい、食べたことのない味ですがとても美味しいです」
親子? 揃ってほっこり顔で美味しさを噛み締めていた。
「貴様の買った串焼きなんていらないウサ」
「しょぼーん(◞‸◟)」
「そんな顔しても無駄ウサよ」
首を横にしてセイントちゃんは受け取ってくれなかった
落ち込んだけど、まあこれは想定内だ。切り替えよう。
「ジンくんありがとう」
「お前のぶんはないですよ!」
「しょぼーん(◞‸◟)」
「真似するなです!」
「いたっ」
幼い体で頑張って足を蹴るが、身長差で太ももしか当たらなかった。やはりTara chanボディはハンデがありすぎる。
「もういいです。はむ、もぐもぐ」
一発キックを決めたので満足した俺は、串焼きの肉を一つ食べる。
歯で噛んで舌の上で転がし、肉汁が溢れ出たかと思うと、すぐ口の中で消え……た!!!???
「うめええええええええええええええええええええです!!」
気がつけば、串焼き肉は全部口の中へと消えていた。
バカな、もう食べ終えた……だと。
物足りない。もっともっと食べたい。
それはミイナも同じ気持ちだったようで、
「串焼き100本追加お願い」
「ありがとうございます」
大量の注文を受け、NPCのお姉さんは忙しそうにせっせと動いて肉を焼き、
「また……きてくださいね」
「ありがとう、さあ食べるわよ」
「「「「おー!」」」」
汗だくのお姉さんから串焼きを受け取った俺達はこの後お腹いっぱいになるまで注文し続けて串焼きを食べ続けた。
ちなみにNPCのお姉さんは終始同じセリフに同じ動きだったが、最後の注文を終えると同時に、肉を焼く鉄板に頭からぶっ倒れて「また……きて……ください……ね」とぶつぶつ呟いていた。心配で声をかけたらゾンビのようにゆっくり顔を上げて「いらっしゃい……ませ、串焼き……お一つ……いかが……です……か」と喋りながらふらふらとした足取りでお店から真向かいにある小さな建物に入って行った。
ありがとうNPCのお姉さん、今日はゆっくり休んでくれ。
「ばいばいです~」
両手に串焼きをいっぱい持って皆んなに渡す。
いろいろ気になる点はあったが、思えば朝はパン、昼は無しでお腹空いていたので一旦後回しにする。
今までお腹がぐーぐーなっていなかったのが不思議なくらいだ。
「どうぞ食べてください」
「ありがと」
「ありがとうございます」
やっぱりお腹空いていたのだろう。ミイナとリンリンは受け取ってすぐ食べてくれた。
「店員の反応はともかく、これ美味しいわね」
「はい、食べたことのない味ですがとても美味しいです」
親子? 揃ってほっこり顔で美味しさを噛み締めていた。
「貴様の買った串焼きなんていらないウサ」
「しょぼーん(◞‸◟)」
「そんな顔しても無駄ウサよ」
首を横にしてセイントちゃんは受け取ってくれなかった
落ち込んだけど、まあこれは想定内だ。切り替えよう。
「ジンくんありがとう」
「お前のぶんはないですよ!」
「しょぼーん(◞‸◟)」
「真似するなです!」
「いたっ」
幼い体で頑張って足を蹴るが、身長差で太ももしか当たらなかった。やはりTara chanボディはハンデがありすぎる。
「もういいです。はむ、もぐもぐ」
一発キックを決めたので満足した俺は、串焼きの肉を一つ食べる。
歯で噛んで舌の上で転がし、肉汁が溢れ出たかと思うと、すぐ口の中で消え……た!!!???
「うめええええええええええええええええええええです!!」
気がつけば、串焼き肉は全部口の中へと消えていた。
バカな、もう食べ終えた……だと。
物足りない。もっともっと食べたい。
それはミイナも同じ気持ちだったようで、
「串焼き100本追加お願い」
「ありがとうございます」
大量の注文を受け、NPCのお姉さんは忙しそうにせっせと動いて肉を焼き、
「また……きてくださいね」
「ありがとう、さあ食べるわよ」
「「「「おー!」」」」
汗だくのお姉さんから串焼きを受け取った俺達はこの後お腹いっぱいになるまで注文し続けて串焼きを食べ続けた。
ちなみにNPCのお姉さんは終始同じセリフに同じ動きだったが、最後の注文を終えると同時に、肉を焼く鉄板に頭からぶっ倒れて「また……きて……ください……ね」とぶつぶつ呟いていた。心配で声をかけたらゾンビのようにゆっくり顔を上げて「いらっしゃい……ませ、串焼き……お一つ……いかが……です……か」と喋りながらふらふらとした足取りでお店から真向かいにある小さな建物に入って行った。
ありがとうNPCのお姉さん、今日はゆっくり休んでくれ。
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる