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【第五章】君は僕の可愛い獣

【第五話】落とした果実⑤(ハデス・談)

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 村に一軒だけある古書店で何の気無しに手に取ってみた本の中に今の状況と似たようなシーンがあった気がするが、こういう状況を何て言っただろうか?

 …… あぁ、思い出した。“睡眠姦”だ。

 眠っている相手に対して一方的に陵辱する行為だと書かれていた。状況は酷似している気がするが、愛情があればそんなの関係ないはずだ。やっと心から抱きたいと思える相手と出逢えたんだ、ここから急に無垢なフリをして隣で眠るなんて到底出来そうにないし、そうする気にもなれない。アイデールの処置のおかげで十六夜が起きる心配も無いから、手足を縛らずとも抵抗される心配も無いのが有り難い。

 丹念に舌と唇で舐った乳嘴からちゅぽんっという音と共に口を離して体を起こし、胸元だけ晒した状態になっている十六夜の体を見下ろした。胸の先は僕の唾液で両方とも濡れていてルームランプの淡い灯りのせいで艶やかに光っている。ツンッと尖った胸先はいつまででもむしゃぶりつきたくなるくらいに丸く美味しそうに実っていて、いつまででも食んでいたい程に甘く、腹の奥を刺激する感触を備えていた。だがコレは十六夜の胸だからそう思えるんだ。別の人間の胸を——と思うと考えるだけで吐き気が込み上げ、色々萎える。だけど十六夜の胸の膨らみを両サイドから中央に手で寄せて谷間に顔を埋めるだけで、その匂いに酔いしれ下腹部は安易に滾ってくるんだから、僕にとって彼女の体は特別みたいだ。

「こんなふうに僕に触れられているなんて、君は夢にも思っていないんだよね」

 細い首、鎖骨のライン、胸の大きな膨らみとそこから流れるように続く細い腰。銀色という珍しい色をした長い髪と整った顔立ち。十六夜の全てが僕の心を容易く射止め、掴んで離さない。胸以外にはまだ幼さの残る美しい体を、今自分が汚しているのかと思うと御し難い感情で心の中がいっぱいになってきた。
 膝裏に手を回し、簡単に折ってしまえそうな細い脚を大きく開かせる。ピッタリと閉じている秘部と銀色の淡い下生えを前にして、ごくりと喉の鳴った。未開の箇所としか思えぬ秘部を指先でくぱっと開くと、熟れた膣内は少し濡れていた。秘部のすぐ側で赤く小さな肉芽がひっそりと花開いている。弄って欲しいと主張しているみたいですごく可愛い。紅梅色をした肉芽を指の腹でそっと撫でると、眠っている十六夜の腰が軽く跳ねた。意識はなくとも、大きな刺激に対して体はどうしたって反応してしまうみたいだ。

「あはは!…… やばっ、すっごく可愛いっ。あーもう…… 好き。好き好き——」

 何度も『好き』と口にしながら肉芽を指淫していると、秘部の奥からとろりと蜜が溢れてきた。肌にはじわりと汗が滲み、内腿が吸い付くような質感になっていく。
「めちゃくちゃ美味しそう…… 。もっと、君の全てを喰べたいな。全部、全部全部全部!」
 息が荒くなり、目の前がくらっと揺れる。気が付いた時にはもう穿いている下衣を下着ごと下げて勃起している剛直を空気に晒した。過去一の怒張っぷりで自分でも驚いてしまう。体調管理の延長でたまに触れるくらいだったからコレがココまで大きくなるモノだとは知らなかった。
 鈴口からは先走りの汁が溢れ出ていて竿まで垂れ落ちている。赤黒いソレは快楽を欲してひくつき、もう凶器にしか見えない。

「すぐに挿れたいけど…… 狭そうだから、このままだと切れちゃうかな」

 ちゃんと解さないと。そうは思うも焦ったくてしょうがない。これが他の相手なら制欲に任せて無理にでも突っ込んだだろうが、十六夜が相手なのだからとぐっと堪えた。
 自分の中指を舐めて唾液で濡らし、十六夜の秘部に添える。淫唇を何度もなぞって蜜と唾液をしっかり馴染ませ、ゆるりと指を中に沈めていく。指一本すらも押し返そうとする狭路は濡れていても奥に進むのを迷う。十六夜は処女で間違いないみたいだ。ココまで狭いんだ、相手が居るわけが無いと思いたい。
「どう?気持ちいいかな…… 。初めて、だよね?大鷲の姿だと、こんなふうにナカを指で弄られる事なんか無かっただろうから不思議な感じがするかな?」
 返事なんか無いってわかっているけど、興奮から勝手に言葉が口をついて出た。
「増やそうか、指」
 一本でも狭いのに、早く解したくって指を二本に増やしてナカを優しく撫でる。物欲しそうに膨れている肉芽を舌先で舐めたり吸ったりもしていると、十六夜の膣壁が、指をより奥に引き込もうとするみたいにきゅんきゅんと抱きしめてくれた。

「もっと欲しいのかな?ココ、グチュグチュになっていやらしい匂いがするよ」

 汗と蜜とでむわっとする濡れ襞をも舐め、ナカに指を挿れたまま舌先も押し込むと、十六夜の体がびくんっと軽く跳ねた。達したのかもしれないが、本人に訊けないのが残念だ。

「眠っていても感じちゃうなんて、イヤラシイ子なんだね。でも好きだよ。…… だから僕のも、たっぷりココで味わってね」

 濡れそぼる蜜口に剛直の切っ先を当てて肉芽を亀頭で何度も撫でる。互いの一番イヤラシイ部位が濡れ馴染んできた気がする。いや——馴染んだはずだ、と決めつけた次の瞬間にはもう、ずんっと最奥まで硬くて太い剛直を十六夜の膣内に押し挿れていた。

「あぁ…… んっ…… な、何、コレ…… 」

 ものすごく狭くって、熱くって、頭ん中が真っ白になる。ただ挿れただけなのに、いとも簡単に持っていかれそうになった。
「あ、んんっ!いぃ…… すごっ…… はぁはぁはぁ——」
 奥行がないせいで全ては入らないのは悔しいが、きっと彼女が成鳥になれば、僕の全てを喰い尽くしてくれるはずだ。そう楽しみにしつつ子宮口をトントンッと切っ先を突き、軽く引き抜くと、破瓜の血が絡んだ蜜と汁とが剛直から流れ落ちて白いシーツを赤く汚した。

「やった、やった…… ふ、ふふふっ——あはははははははは!」

 嬉し過ぎて笑い声が止まらない。初めて好きになった相手の『初めて』を僕が奪ってやったんだと思うと興奮して頭がおかしくなりそうだ。高揚から口元が弧を描き、剛直の質量が増す。
 抵抗出来ない相手から勝手に、無理矢理に処女を奪った。いいや違う——

 僕の『初めて』だって君に捧げたのだから、この行為は『贈り合ったのだ』と言うべきだ。

「嬉しいな、十六夜が僕の初めての相手だってだけで…… こうやって一つになったままなら死んでもいいくらい、嬉しくって堪らないよ」
 ぐっとまた最奥まで剛直を押し込み、上半身を倒して十六夜の唇に唇を重ね、舌を絡めながら小さな体を抱き締める。唇だけでなく、すっかり蜜壺と化した彼女の秘部をも貪り、抽挿を繰り返す。男を知らぬ秘部はひどく狭いままだけど次から次へと奥から蜜が溢れ出てくるおかげで滑りはいい。そのせいで腰が止まらず、欲が寸前の所まで迫り上がってきた。

「すっごく気持ち、いい…… 。ねぇ、ナカに、だ、出していいよね?一番奥にぜーんぶ出して、僕の子種で君を孕ませたいなぁ…… 。どっちが生まれるのかな?男か女かよりも僕は、人か卵かの方が気になるな」

 十六夜の下っ腹を指先でそっと撫で、細くて白い脚を抱え上げる。激しく腰を振って子宮口が壊れるくらいにガンガン彼女のナカを突くと卑猥な水音が寝室内に響き渡った。浅い呼吸を繰り返し、思い出したみたいに口付けも挟みつつ律動していると、十六夜が僕の剛直を急にぎゅぎゅぎゅっと強く喰い締めてきた。
「んあぁ!」
 早く精液が欲しいと強請られているみたいなナカの動きのせいで、一気に頂点に上り詰めてしまった。脈動する膣壁が気持ち良過ぎて腰を動かす事すらままならない。口を開けて何度もはくはくと空気を喰む。
 端からは唾液が溢れ出て、焦点の合わぬ目で十六夜を見下ろした。すると彼女は相変わらず意識がないままだが、体はちゃんと快楽を得ているのか頬は赤く染まり、眉間には皺が刻まれている。肌は汗が伝い落ち、脚がびくびくと震えて胸の先はぴんっと立ち上がったままだ。
 泥濘んだ秘部からずるんっと陰茎を引き抜くと、ごぽっと白濁液が溢れ出てきた。

「あー勿体無いなぁ。十六夜のナカはすっごく狭いから、留めておけないのかなぁ。まだ一回しか出してないけど、もう子宮ん中が苦しいの?」

 こんなに出したのは初めてだ。なのに、もう剛直は再び勃ち上がり下っ腹の奥に欲望がずんっと溜まっている感じがするんだから驚きだ。
 十六夜相手ならいくらでも抱けそうだ。もっともっと十六夜から得られる快楽が欲しいと性欲が振り切れている。

「…… このまま起きられないなら、もっと続けるよ?いいの?」

 白濁液で汚れた蜜口を剛直の切っ先で何度も撫でながら訊く。当然、深い眠りに落ちている十六夜からの返答なんかあるはずがなく、僕は欲望に背中を押されて無垢だった彼女の体を蹂躙し続けた。
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