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おまけエピソード4 女子LINEトーク

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〈 西高 女子会(5)






人妻輝子
【みんな、結婚式に来てくれてありがとー!!】


リンカ*
【ちょっと!ユーザーネーム見てコーヒー噴いたわ!!】


chi‐sa☆
【本当だ、人妻って付いてる!!笑うからやめれ】


mao
【いや、輝子らしいっちゃらしい。良い式だったよ!楽しかった!またこのメンバーで集まろう】


人妻輝子
【是非是非~!ところで凪ちゃん、まだ寝てるかな?漣くんが俺の後輩が迷惑掛けてゴメンと仰っておりました】


リンカ*
【それってつまり……?】


人妻輝子
【昨夜、カラオケ店前で解散後、更科容疑者を呼んで事情聴取が行われました】

人妻輝子
【容疑者は当初否認を続けていましたが、漣刑事の厳しい取り調べに観念し、容疑を認めました】

人妻輝子
【更科容疑者の手口は以下の通り……
→ソフトドリンクをアルコール飲料のスクリュードライバーとすり替え、ジュースと偽って被害者に飲ませていた。
被害者が酔い潰れて意識がない所を自宅マンションに連れ込み如何わしい行為に及ぼうとした模様】


mao
【何故ニュース調?分かり易いけど(笑)】


リンカ*
【やっぱり奴は黒だったか……あのゲス野郎。私達の可愛い凪を狙いやがって】


chi‐sa☆
【え、でもさぁ、さすがにお酒とジュースの違い分かるでしょ?】


リンカ*
【スクリュードライバーなんてほぼジュースだよ。ましてや既に酔ってる状態だし。ジュースだって差し出されたら疑いもせず飲んじゃうと思うわ、凪なら】


mao
【いずれにしても最悪だね、その男。新郎の後輩だっけ?マジクズだわ。虫も殺さないような顔して質悪すぎ】


人妻輝子
【だから漣くん激おこ!めちゃめちゃ怖かったんだからぁ!特に可愛がっていた後輩くんだっただけにショックが強かったみたい】


リンカ*
【あの穏やかな高瀬を激怒させるとは……ちょっと見てみたかった】


chi‐sa☆
【あの優しそうな旦那さんも怒るんだ?!】


人妻輝子
【滅多に怒らない人なんだけど、今回のは相当怒り心頭って感じでしたわ。怖や怖や】


人妻輝子
【本人はかなり反省してたみたいだけどねぇ】


リンカ*
【どうだか。追及すれば余罪出てくるかもよ?】


chi‐sa☆
【かもね】


人妻輝子
【何かね、彼女にフラれたばっかなんだって。クリスマスも近いし、彼女欲しいー!ってなってたみたい】


リンカ*
【だからって同情の余地なし。×××(←自主規制)切り落とせ】


mao
【凛香さん、過激発言は慎んで下さい】


chi‐sa☆
【それに引き替え、凪の彼氏のりょうくんだっけ?最高の彼氏じゃん】


mao
【同感。見た目だけじゃなくて中身もイケメン】


リンカ*
【あの状況下であの大人発言………凪が惚れるのも分かる】


mao
【普通の男だったら、考えなしに殴りかかってたろうね】



リンカ*
【というか、凪が可愛すぎた】


chi‐sa☆
【分かる。普段あの彼にあんな風に甘えてんのね。羨ましい】


mao
【ちょっと見てはいけないものを見たような感じ】


人妻輝子
【私なんか甘々な二人の絡みを見てドキドキし通しだったよ!】


リンカ*
【同じく。あの場で始まっちゃうかと思った】


mao
【だから凛香さん、いちいち発言が過激過ぎだって】


リンカ*
【そりゃ失礼】


人妻輝子
【凪ちゃんの彼、キミはシンデレラガ~ルふふんふふ~ん、とか歌ってるグループに混ざってても違和感ないよね 】


chi‐sa☆
【確かに!それ系だよね!てか、私らより結構歳上だって聞いてたけど若い!】


リンカ*
【ちょ……歌詞分かんねーなら書くなwふふんのトコ気になって歌詞検索してきちゃったじゃん!】


人妻輝子
【それはご苦労であったww】


mao
【あの更科くんて男の子、凪の彼氏の登場から静かになったよね】


chi‐sa☆
【敗北感に打ちひしがれてたんじゃない?】


人妻輝子
【と思うよ。その上、漣くんにこっぴどく叱られて散々だったろうね】


リンカ*
【圧倒的に凪の彼のがランクは上だからね。見た目と中身を磨いて出直せって感じ】


mao
【相変わらず凛香は厳しいね(笑)】


リンカ*
【当然】

リンカ*
【あんな男に凪が惚れる訳がない】


mao
【あの場で凪を無理矢理タクシーに乗せないで正解だったね】


chi‐sa☆
【だね】


リンカ*
【うっかり卑怯もんに手を貸す所だったわ】


人妻輝子
【凪ちゃんまだ寝てんの?】


リンカ*
【今頃まだ彼氏の腕の中だろ】


chi‐sa☆
【チッ、幸せ者め(#`皿´)】


mao
【幸せ者め(`へ´*)ノ】


人妻輝子
【以下同文】


リンカ*
【てか、↑アンタだって幸せの絶頂だろーが!!】


chi‐sa☆
【そーだそーだ!喧嘩売ってんの?!】


mao
【まぁまぁ、凛香、千紗落ち着け】


人妻輝子
【サーセン、幸せの絶頂の輝子、これからハワイに新婚旅行へ行って参ります。アデュー!!】


リンカ*
【お土産ヨロシク!気を付けて行ってこい!】


mao
【時差ボケに注意しな】


リンカ*
【しっかり子作りしてこい】


chi‐sa☆
【やめて、輝子で想像したくない…】






その日、起きたのはお昼近く。

目が覚めたと同時に激しい頭痛と胃のムカつきに苦しめられた。


「うぅ~………頭がガンガンする……胸がムカムカするぅ…」


完全なる二日酔いで、暫く起き上がれそうもない。


「んー………さっきからピコピコうるせーな…」


隣で寝ていた遼くんが鬱陶しそうに布団を頭から被った。


「………ごめん、私の携帯だ」


LINEの通知をオフにしようと携帯を手に取ったら、私が参加しない内に友達とのグループLINEが大いに盛り上がっていた。

疎外感を感じながらも内容を一つずつ確認していくと、何故だか皆の中で遼くんが絶賛されていた。


その反面、更科さんはボロクソに貶されていた。


「え………何これ……何があったの?」


昨晩の記憶が途中までしかない私は、グループLINEの中の内容がさっぱり理解出来ない。


「………どした?凪ちゃん」


遼くんが布団から顔を出す。


「あ、いや………何かね、グループLINEの中で遼くんフィーバーが起こってる…」

「………えぇ?何それ」


遼くんにグループLINEの内容を見せると、彼は「あぁ…」と興味無さそうに携帯の液晶から目を背けた。


「え……昨日何があったの?私の知らない間に一体何が…?」

「さぁねぇ…」

「さぁって……」


事の詳細を教えて欲しいと詰め寄っても、遼くんはのらりくらりと交わして教えてくれない。


「昨日の事、全然思い出せない……」


痛む頭を抱えて途方に暮れる。

記憶がないという事がこんなにも怖い事だなんて思わなかった。
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