前向き時々後ろ向き

江上蒼羽

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気管支鏡検査②

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気管支鏡検査の会計は、12000円程度の支払いで済んだ。

ネットで調べたら50000~60000円と書いてあったから、念の為多めに用意しておいたけど、意外と安く済んで拍子抜けした。

その後、午後の学校行事まで少し時間があったから、近場の回転寿司屋でお昼を食べた。

その時に少しだけ、今後についての話をした。

医師から難病だからと言われたと旦那が言ったのに対して、いくらかかってもいいからしっかり治療を受けてくれ、お金の面はどうにかする、心配するなと返した私。

実際には蓄えが僅かで、どう工面しようか悩んでいたのだけれど……

変にしんみりして、二人して好きなお寿司なのに箸が進まなかった。

驚いたのは、旦那がその後に仕事に行った事。

人手がないから1時間だけでも手伝ってくれと上司が家まで迎えに来たのだそう。

驚きというか、部分的とはいえ麻酔した人間に仕事させるのかって、旦那の会社にドン引きした。



間質性肺炎の診断が下ってから、ずっとメソメソしてた。

もしかしたら………いやいや、大丈夫……でも…

そんなマイナス思考のループに陥っては、ティッシュを無駄に消費してた。

特に1人になると辛い。

通勤時や買い出しの時の運転中とか、ご飯を作っている時とか。

子供がいる前では懸命に耐えた。

仕事中も必死に耐えた。

でもふとした瞬間にマイナス思考が邪魔して、作業する手を止めさせる。

今後待ち受ける恐らく辛いであろうステロイドでの治療や日々の生活、お金の面諸々。

もしも旦那が………となった時、自分はどうしたらいいのだろうか?とか、1人で子供2人をきちんと育て上げられるんだろうか?に始まり

義父はどうする?旦那がいるから我慢して一緒に住んでるけど、いないなら別に暮らしたい。

でもそうなったら住む家どうする?

実家の父に頼る(母は8年前に他界)にしても、子供の学校は変えたくない。何かいい手は?

もし旦那が寝たきりになったら、その後の生活は?

お金大丈夫?私だけの給料じゃ無理だよ。

働きながら介護しなきゃいけない?

でもヘルパーさん頼むにはお金かかるし……

等と、多方面から色んな心配をし、自分で自分を更に不安にさせた。



9月29日の日曜日の朝9時頃。

家族4人で買い物に出ようと準備していると、義父が下から叫んだ。


「病院から電話番号だぞ」


私と旦那だけでなく、子供達の表情まで強張った。
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