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序幕 それは旅立ちの物語
3 チェリッシュ・マイヤーとフォルニス・クレアヴィス
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機関室が心臓だとすれば、コンピュータルームは脳ミソに当たる。その機能上、ブリッジに隣接しており、部屋の中は壁面から天井まですべてが最新鋭の精密機器とコードでびっしり埋め尽くされていた。本来であればとんでもない蒸し風呂になるところだろうが、どんな魔導を施しているのか室内温度は快適なまま保たれている。
――だが、そこにいると思われた人物の姿は、ない。
「ドクター、チェックは進んでいますか?……ドクター?」
狭い船内の一室だ。隠れる場所などそう多くはないはずだが、物影がないわけでもない。ひとつひとつそれを覗き込みながらレイレンは奥に進んでいく。
「……あれ、本当にどこだ。ドクター?猫じゃないんだから、隠れてないで出てきてくださいよー」
まさかこのデスクの下に……?と、身を屈めた、その瞬間。
「ドッ、ドーン!」
「おぅわ!?」
背後からの突然の衝撃につんのめる。危うくそのまま眼前のコントロールパネルに頭から突っ込みそうになって、咄嗟に片足を踏み込み自重を支えた。ほっと胸を撫でおろしてから振り返る――そこには、悪びれなく無邪気に笑う天才の姿があった。
「あはは~相変わらず反応いいねえ、レンレン♪遊び甲斐があって実に宜しい!」
「レンレンじゃなくてレイレンです。……もう、どこから出てきたんですかあなた。システムチェックは?」
「ここで問題です!ぼくはいったいどこから出てきたのでしょーか!カウントダウン。3、2、1……ぶっぶー、はーい時間切れ~♪確認進捗も教えてあ~げないっ」
「いやいやそれは困りますから」
思わず真面目にツッコミを入れてしまう。
あはは~とまた頭のネジの外れた笑い声を立てながら、ようやく体を離すと男はその場でくるくると踊った。無造作に伸ばされ顔の半分さえ覆う銀髪の向こう側に、ギラギラとぎらつく金の瞳が覗く。まるで子供のようなその所作とは裏腹、彼の長身痩躯から発散される空気感は幼気とはあまりに懸け離れていた。
彼こそがドクターこと機械工学会の誇る世紀の大天才にして大天災チェリッシュ・マイヤー博士。
この旅には<機械工学会>の代表として、そしてシステム管理者として参加している。実齢100を超えるというが、見た目は二十歳そこそこの若造だ。こんな道化た人物が大議会の中枢に位置するマザーコンピュータのメインシステムを構築したとは、レイレンならずも信じ難いことだろう。
だからついつい、こんな言葉が口をつく。
「あの、もしなにか手伝いが必要なら……」
「あ?」
その瞬間、明らかに男の表情が変わった。相変わらず笑ってはいるが、発する声の温度が一気に氷点下まで下がり、レイレンはぞくりと背筋を凍らせる。
「手伝い?ぼくに?このチェリッシュ・マイヤーに手伝いだって?それってきみなりのジョーク?だとしたら面白くないな~」
「え、あ……すみません、そういう、つもりじゃ……」
「こーんなよちよち歩きのベイビーに手伝えると思われちゃうなんて、可哀相なぼく……仕方ないね、この世界にぼくと同レベルの人間なんていないんだから。でもでも、いくらなんでもそんなに低俗な仕事をぼくがしてるって?……あーあ、傷付いちゃうな、悲しいな、ぐすんぐすん」
口で言いながらチェリッシュはその場にぐずぐずと座り込む。泣きまねだと解っていても、彼にへそを曲げられては出航に差し障るのも確かで、レイレンは頭を抱えた。
「え、あ、あの、ドクター」
「……チェリー♡って呼んで」
「は?え?なんて?」
「……レンレンがぼくの頭を撫でながら、よちよち良い子だねチェリー♡ってかわいーく言ってくれたら元気が出る気がする!」
「それ絶対言わせたいだけですよね。勘弁してくださいよ……大体あなた絶対童貞じゃないですし」
そう言いながらもそっと手を伸ばし、レイレンは俯いた男の頭に触れる。泣いている子供にするように恐る恐る撫でようと――した、次の瞬間。
『炎』
聞き慣れない言語が鼓膜を震わせる。と同時に、青白い炎がチェリッシュの背中から立ち上った。
「うわっ!?っち、っちちちちちっ!あつっ、熱い!!やめろやめろニース!!ぼくを焼き殺す気か!!?」
「邪気を感じました。滅菌消毒します」
「ぼくが邪だって!?ふざけるなよクソ人形が!レイレン助けて、この馬鹿を止めて!!」
熱いのは本当なのだろう。悲鳴じみた声を上げるチェリッシュにレイレンはたじろいだが、すぐに彼の背後に立つ人物へ静止の声を放った。
「ニース、そこまで!」
『消えろ』
その声と共に炎は空に掻き消えた。
容赦ない炎を纏っていたチェリッシュの背中にも髪にも焼け焦げた形跡はなく、それらがただの幻覚だったことが窺える。だからといって炎に巻かれる恐怖は相当のものだったのだろう、彼は自分の体から焦げ臭いにおいがしないかとしばらく鼻を鳴らしていたが、やがて興醒めて立ち上がり自分の髪を掻き毟った。
「あーーーーーーっ、やだやだ、魔導総会の生き人形風情が、ぼくの邪魔をするなんて!レイレン・ファーラ、チェックはすべて済んでる。ぼくは出航まで寝るよ。じゃあね!」
そしてビシリとレイレンの鼻先に指を突き付けた後、必要以上に大きな足音を立てながら部屋を出ていった。
残されたレイレンはしばし呆然とその背中を見送った後――もう一人の人物に視線を向ける。
「……今のはちょっとやり過ぎだよ、ニース」
「申し訳ございません、キャプテン・ファーラ。<総会>より御身を御守りするよう命じられております。お許しください」
サファイヤブルーの美しい目をゆっくりと瞬かせたのはォルニス・クレアヴィス。<魔導総会>で何百年もかけて魔力の強い魔導士を掛け合わせ続け、人工的に生み出されたというサラブレッド中のサラブレッドだ。
その強過ぎる魔力は本人にも制御できず、今は体中に制御用の魔導具を身に着けている。そこまでしても垂れ流される魔力は、今はこの船の機能の一部となっており、機内の空気清浄、適温の維持、水の供給などあらゆる部分で利用されている。言わば彼は船内において生きる元素といってもいい。
だが、彼には一つ問題があった。
「ニース、前にも言ったけど、俺達今日からいっしょに生活する仲間なんだし、もうちょっとフランクにいかない?」
「……それは御命令ですか?」
小首を傾げて、無垢な小鳥のように問いかけてくるフォルニス。レイレンは眉尻を落とし彼に笑いかけた。
「命令……ではないかな。俺はニースと、もっと仲良くなりたいってこと」
「御身が望むのであれば、そう在るように努めましょう。御身の心身の安寧を維持することも私の役割と心得ております」
「ううん……それは有り難いんだけどそうじゃなくて」
魔導総会の管理下で、自由意思を許されずに生きてきた魔導人形。命令されなければ指先一つも動かさず、命令されればどのような無理難題にも身を投じてしまう。
この旅の間、<魔導総会>の管理下を離れるにあたって、彼の所有権は一時的にレイレンに委譲されていた。しかし、善良なる一般市民的感覚を有するレイレンにとって、彼を物として扱うことは難易度が高い。せめて上司と部下、出来れば友人として接して欲しいと手を変え品を変え訴えてみるものの、今のところそれが実を結ぶ気配はない。
「フランクとは、遠慮をせず隠し事をしないこと。私は御身に隠し事はいたしません。それで御命令に添えますか?」
「添えてるような添えていないような……まあ、今はそれで良いとしようか」
諦め半分、複雑な表情を浮かべてレイレンが頷く。彼の心を知ってか知らずか、フォルニスの顔は相変わらず人形のように美しく、どこか満足げですらあった。
――だが、そこにいると思われた人物の姿は、ない。
「ドクター、チェックは進んでいますか?……ドクター?」
狭い船内の一室だ。隠れる場所などそう多くはないはずだが、物影がないわけでもない。ひとつひとつそれを覗き込みながらレイレンは奥に進んでいく。
「……あれ、本当にどこだ。ドクター?猫じゃないんだから、隠れてないで出てきてくださいよー」
まさかこのデスクの下に……?と、身を屈めた、その瞬間。
「ドッ、ドーン!」
「おぅわ!?」
背後からの突然の衝撃につんのめる。危うくそのまま眼前のコントロールパネルに頭から突っ込みそうになって、咄嗟に片足を踏み込み自重を支えた。ほっと胸を撫でおろしてから振り返る――そこには、悪びれなく無邪気に笑う天才の姿があった。
「あはは~相変わらず反応いいねえ、レンレン♪遊び甲斐があって実に宜しい!」
「レンレンじゃなくてレイレンです。……もう、どこから出てきたんですかあなた。システムチェックは?」
「ここで問題です!ぼくはいったいどこから出てきたのでしょーか!カウントダウン。3、2、1……ぶっぶー、はーい時間切れ~♪確認進捗も教えてあ~げないっ」
「いやいやそれは困りますから」
思わず真面目にツッコミを入れてしまう。
あはは~とまた頭のネジの外れた笑い声を立てながら、ようやく体を離すと男はその場でくるくると踊った。無造作に伸ばされ顔の半分さえ覆う銀髪の向こう側に、ギラギラとぎらつく金の瞳が覗く。まるで子供のようなその所作とは裏腹、彼の長身痩躯から発散される空気感は幼気とはあまりに懸け離れていた。
彼こそがドクターこと機械工学会の誇る世紀の大天才にして大天災チェリッシュ・マイヤー博士。
この旅には<機械工学会>の代表として、そしてシステム管理者として参加している。実齢100を超えるというが、見た目は二十歳そこそこの若造だ。こんな道化た人物が大議会の中枢に位置するマザーコンピュータのメインシステムを構築したとは、レイレンならずも信じ難いことだろう。
だからついつい、こんな言葉が口をつく。
「あの、もしなにか手伝いが必要なら……」
「あ?」
その瞬間、明らかに男の表情が変わった。相変わらず笑ってはいるが、発する声の温度が一気に氷点下まで下がり、レイレンはぞくりと背筋を凍らせる。
「手伝い?ぼくに?このチェリッシュ・マイヤーに手伝いだって?それってきみなりのジョーク?だとしたら面白くないな~」
「え、あ……すみません、そういう、つもりじゃ……」
「こーんなよちよち歩きのベイビーに手伝えると思われちゃうなんて、可哀相なぼく……仕方ないね、この世界にぼくと同レベルの人間なんていないんだから。でもでも、いくらなんでもそんなに低俗な仕事をぼくがしてるって?……あーあ、傷付いちゃうな、悲しいな、ぐすんぐすん」
口で言いながらチェリッシュはその場にぐずぐずと座り込む。泣きまねだと解っていても、彼にへそを曲げられては出航に差し障るのも確かで、レイレンは頭を抱えた。
「え、あ、あの、ドクター」
「……チェリー♡って呼んで」
「は?え?なんて?」
「……レンレンがぼくの頭を撫でながら、よちよち良い子だねチェリー♡ってかわいーく言ってくれたら元気が出る気がする!」
「それ絶対言わせたいだけですよね。勘弁してくださいよ……大体あなた絶対童貞じゃないですし」
そう言いながらもそっと手を伸ばし、レイレンは俯いた男の頭に触れる。泣いている子供にするように恐る恐る撫でようと――した、次の瞬間。
『炎』
聞き慣れない言語が鼓膜を震わせる。と同時に、青白い炎がチェリッシュの背中から立ち上った。
「うわっ!?っち、っちちちちちっ!あつっ、熱い!!やめろやめろニース!!ぼくを焼き殺す気か!!?」
「邪気を感じました。滅菌消毒します」
「ぼくが邪だって!?ふざけるなよクソ人形が!レイレン助けて、この馬鹿を止めて!!」
熱いのは本当なのだろう。悲鳴じみた声を上げるチェリッシュにレイレンはたじろいだが、すぐに彼の背後に立つ人物へ静止の声を放った。
「ニース、そこまで!」
『消えろ』
その声と共に炎は空に掻き消えた。
容赦ない炎を纏っていたチェリッシュの背中にも髪にも焼け焦げた形跡はなく、それらがただの幻覚だったことが窺える。だからといって炎に巻かれる恐怖は相当のものだったのだろう、彼は自分の体から焦げ臭いにおいがしないかとしばらく鼻を鳴らしていたが、やがて興醒めて立ち上がり自分の髪を掻き毟った。
「あーーーーーーっ、やだやだ、魔導総会の生き人形風情が、ぼくの邪魔をするなんて!レイレン・ファーラ、チェックはすべて済んでる。ぼくは出航まで寝るよ。じゃあね!」
そしてビシリとレイレンの鼻先に指を突き付けた後、必要以上に大きな足音を立てながら部屋を出ていった。
残されたレイレンはしばし呆然とその背中を見送った後――もう一人の人物に視線を向ける。
「……今のはちょっとやり過ぎだよ、ニース」
「申し訳ございません、キャプテン・ファーラ。<総会>より御身を御守りするよう命じられております。お許しください」
サファイヤブルーの美しい目をゆっくりと瞬かせたのはォルニス・クレアヴィス。<魔導総会>で何百年もかけて魔力の強い魔導士を掛け合わせ続け、人工的に生み出されたというサラブレッド中のサラブレッドだ。
その強過ぎる魔力は本人にも制御できず、今は体中に制御用の魔導具を身に着けている。そこまでしても垂れ流される魔力は、今はこの船の機能の一部となっており、機内の空気清浄、適温の維持、水の供給などあらゆる部分で利用されている。言わば彼は船内において生きる元素といってもいい。
だが、彼には一つ問題があった。
「ニース、前にも言ったけど、俺達今日からいっしょに生活する仲間なんだし、もうちょっとフランクにいかない?」
「……それは御命令ですか?」
小首を傾げて、無垢な小鳥のように問いかけてくるフォルニス。レイレンは眉尻を落とし彼に笑いかけた。
「命令……ではないかな。俺はニースと、もっと仲良くなりたいってこと」
「御身が望むのであれば、そう在るように努めましょう。御身の心身の安寧を維持することも私の役割と心得ております」
「ううん……それは有り難いんだけどそうじゃなくて」
魔導総会の管理下で、自由意思を許されずに生きてきた魔導人形。命令されなければ指先一つも動かさず、命令されればどのような無理難題にも身を投じてしまう。
この旅の間、<魔導総会>の管理下を離れるにあたって、彼の所有権は一時的にレイレンに委譲されていた。しかし、善良なる一般市民的感覚を有するレイレンにとって、彼を物として扱うことは難易度が高い。せめて上司と部下、出来れば友人として接して欲しいと手を変え品を変え訴えてみるものの、今のところそれが実を結ぶ気配はない。
「フランクとは、遠慮をせず隠し事をしないこと。私は御身に隠し事はいたしません。それで御命令に添えますか?」
「添えてるような添えていないような……まあ、今はそれで良いとしようか」
諦め半分、複雑な表情を浮かべてレイレンが頷く。彼の心を知ってか知らずか、フォルニスの顔は相変わらず人形のように美しく、どこか満足げですらあった。
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