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第2章 赤ずきん編
48話 謎の少女
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グリムは森の奥へと入っていった。地面を見るとつい先ほどまでグリムを襲っていたオオカミたちの新しい足跡が残っていた。
「ガラスの靴なんかオオカミには必要ないだろ……」
走りながらも愚痴をこぼしてしまう。しかし、それを言い出したら残った片方のガラスの靴こそグリムには必要がないはずだった。
そんなこと分かっているのに必死に追いかけるグリムも理由がない点でいえばオオカミと同じようなものだった。
「……足跡が」
森の中をしばらく走り続けていたが、ついに道から足跡が消えてしまう。
「……いや、道から外れただけか」
最後に残っている足跡を確認すると向きが大きく変わっている。道のない茂みの中に入ったのだ。
「……ぐるるるる!」
「!」
足跡が消えた茂みの近くから最初に聞いた獣たちと同じ声が聞こえてくる。
この先にガラスの靴を持っていったオオカミがいると分かったグリムは迷わず木々をかき分けて道のない森の中をかけだした。
草木を払いながらオオカミのうなり声のする方向へ走り続けるとすぐに開けた場所にたどり着く。先ほどまで走っていた整った道では日の光はほとんど見えなかったが、たどり着いた場所は上を見るとはっきりと空を見渡すことが出来た。
「ぐるるるる!」
声の主の方を見る。先ほど魔法によって姿を変えた2匹がいなくなり、3匹になったオオカミの群れが一か所に集まっていた。
「………人?!」
オオカミ達はグリムを襲った時と同じように再び誰かを囲んでいた。
こちら側からでははっきりと容姿を確認することは出来ないが、オオカミの中心に小さな少女を目撃する。
「……く」
魔女の姿のまま走っていたので「頁」を取り込む手間が省略されたのは幸いだったが、ここからではまだ魔法の届く範囲外であると悟ったグリムは急いで襲われそうになっている少女の方へと駆け出す。
「ぐぅおおおおお!」
オオカミのうち1匹が切り株の上に座っていた少女目掛けて大きく口を開いた。
「っ……うさぎになれ!」
グリムが放った魔法は少女目掛けてとびかかったオオカミにギリギリのところで直撃し、魔法にかかった獣は小さな小動物へと姿を変えた。
「ぐぅるお!?」
こちらにようやく気が付いたのか、残りのオオカミ達は少女から距離を取り、再び一目散にこの場から逃げ出した。
「ま、待て……」
肝心のガラスの靴を持っているオオカミがどれかわからないグリムは遠ざかっていくオオカミ達を慌てて追いかけようとする。
「あの……」
二匹を追うために通り過ぎようとした少女に声をかけられる。
「…………」
見ず知らずとはいえこんな危険な森の中に一人の少女を置いていくわけにもいかない。そう思ったグリムは足を止めて、切り株に座っている少女の方に向きを変える。
「けがはないか?」
「はい、大丈夫です」
青色の長い髪を揺らしながら少女はにこっと微笑んだ。
「あなたのおかげで私には傷一つございません」
「そうか、ならよかった」
見た目の幼さのわりにずいぶんと大人びた口調である少女に少し戸惑いながらもグリムはとりあえず一安心と息を吐く。それと同時に最悪のシナリオが頭に思い浮かび、背筋を冷やした。
「君は……この世界の中で重要な役割を与えられているか?」
地面を見ると蕾の状態の花が大量に存在している。深い森の中ではっきりと空全体を見上げられる、まるで意図的に整えられたような場所。
そこにたった一人で座っているまるで物語の主人公のような風格を持つ少女。
いま目の前にいる少女が物語を進めるうえでこの場所に来る事が与えられた役割の一つであり、もし仮に今この場所で彼女を助けるべきではなかったとしたら……
例えば、本当はこの世界の王子様が助ける役割を持っているとしたら……グリムの行為は物語を破綻させかねないものであった。
「いいえ、私はこの世界の中で役割を与えられていません」
そんな最悪の展開を予期していたグリムに反して彼女は淡白に否定する。
グリムは杞憂にすんだことでようやく「ふぅ」と疲労からため息がもれた。
「…………」
「……何か?」
少女は無言でまじまじとグリムを眺めていた。その純粋な視線に耐えられずグリムは少女に質問をする。
「珍しい恰好をしていますね」
「あぁ……」
彼女の視線はどうやらグリムの全身黒ずくめの衣装にひかれていたようだった。
「これは魔女の格好だからな」
「魔女?」
青髪の少女は首をかしげる。その様子からこの世界には少なくとも魔女の役割を持った人間が存在していないことが伺えた。
「俺はこの世界の住人じゃないんだ」
そう言いながらグリムは自身の胸に手を当てて魔女の「頁」を取りだしかけて慌てて止める。
いくら目の前にいる人間が少女とはいえ「頁」を取り出して姿が変われば不審に思われかねない。
「あら、そうなのですね。もしかしてあなた「白紙の頁」の旅人さんですか?」
少女は少しだけ声のトーンがあがった。その様子は初めて外からの人間を見た時のリオンによく似ていた。
「いや、そういうわけではないんだ」
そのせいか目の前にいる少女に対して自分の正体について「白紙の頁」持ちの人間であるとごまかそうとはしなかった。
「「白紙の頁」持ちでもないのに、この世界について何も知らない……?」
少女は手を顎に当てて考えるポーズをする。彼女が答えを出せないのは当たり前、そのはずだった。
「もしかして、あなたは「頁」を持っていませんか?」
「…………え?」
彼女の言葉にグリムは最初、反応をすることが出来なかった。
ありえない、まだ一度もグリムは自分が「頁」を持っていないとはいっていない。それなのに今目の前にいる少女はそれを見破った。
「その反応、当たりですね?」
少女は先ほどよりも声の跳躍が上がっていた。それは無邪気な子供のような様子であったが、正体を言い当てられたグリムには若干の不気味さを感じてしまう。
「ど、どうして「頁」がないと分かったんだ?」
答えを聞くのを怖くないと言えば嘘になる。しかし、少女からその回答は聞かなければいけない。なぜかそう思えた。
「それはですね……」
少女はふふっと笑いながらゆっくりとグリムの手を両手でつかむ。何をされるのかと警戒し、息をのむグリムに構いもせずに少女は掴んだ手をそのまま彼女の胸元にあてた。
「私も……同じだからです」
「……なに?」
少女の不可解な行動と言葉に思わず聞き返す。動転して自分の耳がおかしくなったのかと思ったが、すぐに少女ははっきりと彼女の正体について告げた。
「私も「頁」を持っていないのですよ」
「ガラスの靴なんかオオカミには必要ないだろ……」
走りながらも愚痴をこぼしてしまう。しかし、それを言い出したら残った片方のガラスの靴こそグリムには必要がないはずだった。
そんなこと分かっているのに必死に追いかけるグリムも理由がない点でいえばオオカミと同じようなものだった。
「……足跡が」
森の中をしばらく走り続けていたが、ついに道から足跡が消えてしまう。
「……いや、道から外れただけか」
最後に残っている足跡を確認すると向きが大きく変わっている。道のない茂みの中に入ったのだ。
「……ぐるるるる!」
「!」
足跡が消えた茂みの近くから最初に聞いた獣たちと同じ声が聞こえてくる。
この先にガラスの靴を持っていったオオカミがいると分かったグリムは迷わず木々をかき分けて道のない森の中をかけだした。
草木を払いながらオオカミのうなり声のする方向へ走り続けるとすぐに開けた場所にたどり着く。先ほどまで走っていた整った道では日の光はほとんど見えなかったが、たどり着いた場所は上を見るとはっきりと空を見渡すことが出来た。
「ぐるるるる!」
声の主の方を見る。先ほど魔法によって姿を変えた2匹がいなくなり、3匹になったオオカミの群れが一か所に集まっていた。
「………人?!」
オオカミ達はグリムを襲った時と同じように再び誰かを囲んでいた。
こちら側からでははっきりと容姿を確認することは出来ないが、オオカミの中心に小さな少女を目撃する。
「……く」
魔女の姿のまま走っていたので「頁」を取り込む手間が省略されたのは幸いだったが、ここからではまだ魔法の届く範囲外であると悟ったグリムは急いで襲われそうになっている少女の方へと駆け出す。
「ぐぅおおおおお!」
オオカミのうち1匹が切り株の上に座っていた少女目掛けて大きく口を開いた。
「っ……うさぎになれ!」
グリムが放った魔法は少女目掛けてとびかかったオオカミにギリギリのところで直撃し、魔法にかかった獣は小さな小動物へと姿を変えた。
「ぐぅるお!?」
こちらにようやく気が付いたのか、残りのオオカミ達は少女から距離を取り、再び一目散にこの場から逃げ出した。
「ま、待て……」
肝心のガラスの靴を持っているオオカミがどれかわからないグリムは遠ざかっていくオオカミ達を慌てて追いかけようとする。
「あの……」
二匹を追うために通り過ぎようとした少女に声をかけられる。
「…………」
見ず知らずとはいえこんな危険な森の中に一人の少女を置いていくわけにもいかない。そう思ったグリムは足を止めて、切り株に座っている少女の方に向きを変える。
「けがはないか?」
「はい、大丈夫です」
青色の長い髪を揺らしながら少女はにこっと微笑んだ。
「あなたのおかげで私には傷一つございません」
「そうか、ならよかった」
見た目の幼さのわりにずいぶんと大人びた口調である少女に少し戸惑いながらもグリムはとりあえず一安心と息を吐く。それと同時に最悪のシナリオが頭に思い浮かび、背筋を冷やした。
「君は……この世界の中で重要な役割を与えられているか?」
地面を見ると蕾の状態の花が大量に存在している。深い森の中ではっきりと空全体を見上げられる、まるで意図的に整えられたような場所。
そこにたった一人で座っているまるで物語の主人公のような風格を持つ少女。
いま目の前にいる少女が物語を進めるうえでこの場所に来る事が与えられた役割の一つであり、もし仮に今この場所で彼女を助けるべきではなかったとしたら……
例えば、本当はこの世界の王子様が助ける役割を持っているとしたら……グリムの行為は物語を破綻させかねないものであった。
「いいえ、私はこの世界の中で役割を与えられていません」
そんな最悪の展開を予期していたグリムに反して彼女は淡白に否定する。
グリムは杞憂にすんだことでようやく「ふぅ」と疲労からため息がもれた。
「…………」
「……何か?」
少女は無言でまじまじとグリムを眺めていた。その純粋な視線に耐えられずグリムは少女に質問をする。
「珍しい恰好をしていますね」
「あぁ……」
彼女の視線はどうやらグリムの全身黒ずくめの衣装にひかれていたようだった。
「これは魔女の格好だからな」
「魔女?」
青髪の少女は首をかしげる。その様子からこの世界には少なくとも魔女の役割を持った人間が存在していないことが伺えた。
「俺はこの世界の住人じゃないんだ」
そう言いながらグリムは自身の胸に手を当てて魔女の「頁」を取りだしかけて慌てて止める。
いくら目の前にいる人間が少女とはいえ「頁」を取り出して姿が変われば不審に思われかねない。
「あら、そうなのですね。もしかしてあなた「白紙の頁」の旅人さんですか?」
少女は少しだけ声のトーンがあがった。その様子は初めて外からの人間を見た時のリオンによく似ていた。
「いや、そういうわけではないんだ」
そのせいか目の前にいる少女に対して自分の正体について「白紙の頁」持ちの人間であるとごまかそうとはしなかった。
「「白紙の頁」持ちでもないのに、この世界について何も知らない……?」
少女は手を顎に当てて考えるポーズをする。彼女が答えを出せないのは当たり前、そのはずだった。
「もしかして、あなたは「頁」を持っていませんか?」
「…………え?」
彼女の言葉にグリムは最初、反応をすることが出来なかった。
ありえない、まだ一度もグリムは自分が「頁」を持っていないとはいっていない。それなのに今目の前にいる少女はそれを見破った。
「その反応、当たりですね?」
少女は先ほどよりも声の跳躍が上がっていた。それは無邪気な子供のような様子であったが、正体を言い当てられたグリムには若干の不気味さを感じてしまう。
「ど、どうして「頁」がないと分かったんだ?」
答えを聞くのを怖くないと言えば嘘になる。しかし、少女からその回答は聞かなければいけない。なぜかそう思えた。
「それはですね……」
少女はふふっと笑いながらゆっくりとグリムの手を両手でつかむ。何をされるのかと警戒し、息をのむグリムに構いもせずに少女は掴んだ手をそのまま彼女の胸元にあてた。
「私も……同じだからです」
「……なに?」
少女の不可解な行動と言葉に思わず聞き返す。動転して自分の耳がおかしくなったのかと思ったが、すぐに少女ははっきりと彼女の正体について告げた。
「私も「頁」を持っていないのですよ」
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