アルファポリス研究隊

書記係K君

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9.電脳浮遊都市の「アクセス数」に関する考察

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教授「ほほお、これは実に興味深いのう……」
助手「うわぁ教授、この壁には何が描かれているんでしょうか?」
教授「うむ。どうやらこの壁画は……電脳浮遊都市アルファポリスに暮らす市民ユーザーが遺した『24hポイント』に関する日々の記録のようじゃな!」
助手「へえ~。たしか『24hポイント』と言いますと、電脳浮遊都市アルファポリス市民ユーザー献上アップした「生産品コンテンツ」に対する評価指標でしたよね?」
教授「うむ。24時間以内にその「生産品コンテンツ」を閲覧した訪問者アクセス数や、更新頻度・お気に入り登録者数などから算出されたと考えられておるのう」
助手「たしか不正防止のために、算出方式は非公開なんですよね」
教授「そうじゃのう。ところで助手君……これを見て何か気づかんかね?」
助手「え? ……あ、この数字、何となく7の倍数になってますよ!?」
教授「その通りじゃ、まずはひと通り書き出してみるぞい!」

【24hポイントの推移】
0p、7p、14p、21p、28p、35p、42p、49p、56p、63p
71p、78p、85p、92p、99p、106p、113p、120p、127p、134p
142p、149p、156p、163p、170p、177p、184p、191p、198p、
205p、213p、220p・・・

助手「見て下さい教授。一番低い評価時は≪0p≫と表示され、そこから評価点が上がると、なぜか16、次の評点は≪7p≫になってます!」
教授「そして次点の評価には、やはり8p~13pが一切存在せずに≪14p≫が来るようじゃのう。後はその繰り返しじゃ!」
助手「すると、やっぱり『24hポイント』の評価点には7の倍数で上がっていく【7の倍数の法則】があるんでしょうかね!?」
教授「こりゃ慌てるでない助手君。7の倍数が【×1~×9】までは普通に算出されておるようじゃが――」
助手「あれ、【×10】の段階では70pではなく≪71p≫になってますよ!?」
教授「次の≪78p≫以降も同様じゃの。どうやら【×10~×19】の評価点には「+1p」が加点されているようじゃ!」
助手「なるほど、それなら71p→78p→85p…という推移も納得ですね」
教授「そして【×20~×29】の段階では加点が「+2p」に増えておるのう」
助手「142p→149p→156p…なるほど本当ですね!」
教授「さらに【×30~×39】の段階では加点が「+3p」に増えておるようじゃ」
助手「213p→220p…なるほど仰る通りですよ!」
教授「うむ。どうやら『24hポイント』の評価点は7の倍数で上がり、且つ「10桁の数字」分の加点が足されていく方式のようじゃな!」

助手「ちなみに、某日における電脳浮遊都市アルファポリスの閲覧ランキング1位の『24hポイント』評価点は≪286,081p≫ですよ!」
教授「ふむ。7×40293=282,051pに、10桁加点として4029.3の小数点を切り上げた4030pを足せば――ぴったり≪286,081p≫じゃわい!」
助手「↑この計算すごく大変でしたね!笑」


教授「さて、そうなると『24hポイント』の数字的意味が気になってくるのう!」
助手「24時間以内に閲覧した訪問者アクセス数をベースに算出していると聞けば「1p=閲覧1名」と換算したくなりますけど……」
教授「訪問者アクセス数が必ず7の倍数になるのは不自然じゃのう」
助手「となりますと――」
【仮説①】
教授「まずはシンプルに【訪問者アクセス数×7(+10桁加点)】にて『24hポイント』を算出している説じゃな!」
助手「この場合、実際の訪問者アクセス数より多く見える訳ですね」
教授「さらに捕捉するならば、都市サイト運営側が公言しておる【更新頻度・お気に入り登録者数など】による加算ないし係数の乗算も考えられるのう」
助手「これが有力説でしょうかね?」
【仮説②】
教授「次に、訪問者アクセス数が0名の場合は≪0p≫、1名~7名の場合は≪7p≫、8名~14名の場合は≪14p≫といった具合に【訪問者アクセス数の規模感・人数帯】を表現している説じゃな!」
助手「これなら訪問者アクセス数と『24hポイント』評点の乖離は少なそうですね」
教授「訪問者アクセス1名単位で評点=ランキング集計するのは大変じゃろうからな。ざっくり評点にすることで都市サイト運営側の集計負荷を軽減する策というわけじゃ!」

助手「いや~教授、またひとつ電脳浮遊都市アルファポリスの秘密に迫ることが出来ましたね」
教授「そうじゃな。投稿報酬インセンティブに直結する『24hポイント』の算出方法は極秘事項、その謎が明かされることは今後も無いじゃろうが……それに思考を巡らせるのもまたこの電脳浮遊都市アルファポリスの楽しみ方のひとつじゃろうて!」


教授と助手の冒険はまだまだ続きます。
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