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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー

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「凄い凄い!」
「背を真っ直ぐにしてリオラ」
 云われて背筋を伸ばすと、ロバートの胸に背中がくっ付く形になり、リオラはドキンとした。これでは景色を楽しむどころではない。
「この森は美しいな」
「…そうですね」
「……何故ガスバート殿は…」
 そこまで云って押し黙る。ロバートは泉の傍で馬を止めると、晴れやかな空を見上げた。
「……崖が在るんだな」
 前方に崖が在る。其処に大型のオオカミ犬が見えた。
 ーーージン。
 こちらをジッと見詰め、何処かへ去ってしまった。ツキンと胸が痛んだ。
「この泉はとても深いと聞きます」
「君は泳げるのかい?」
 問われてリオラは残念そうに顔を振る。
「泳げません。ばあやが水遊びは浅瀬の川でしか、許してくれなくて」
「はは、だろうな。過保護だから、ばあやさん」
 ロバートは崖を見詰めるリオラの横顔を見詰めて、その米神に口付けた。驚いたリオラがロバートを見る。
「紅いな」
 ーーー愛しく思う。男の子だと理解している筈なのに。
「なに、を」
 唇にロバートがチュッと吸い付いた。リオラは双眸を見開く。
「リオラ」
 口付けが深くなる。リオラは答えるように舌を絡め……。馬から下ろされたリオラは明るい日差しの中、服を脱がされて草むらに寝かされた。
「綺麗だ…」
 身体を這う舌の動きにリオラは熱い息を吐く。
「あぁっ!」
 蜜に濡れた陰茎を優しく扱かれ、早くも腹に白濁を飛び散らせ。口淫に噎び啼き、後孔を舌で撫でられ、リオラはロバートの硬い髪を指に絡めて啼いた。
 ーーー僕は何をしている?
「また、イッくっ!」
 ゾクっと背をしならせて、リオラはイッた。荒い息が胸を上下させる。ふと、硬く濡れた何かが後孔に充てられて、リオラはハッとした。
「力を抜いて。優しくするから」
 ロバートの汗が、リオラの胸に落ちる。それすらも快感になった。
「リオラ」
 熱い息がリオラの耳を擽る。リオラはジンを思い出した。
 ーーージン。
 刹那、荒らしくリオラの中をロバートが貪った。揺れる脚を眺めながら、リオラは快感に震えていた。
 それを遠くで馬車の中から見ていた者が居た。ルイーズは扇で唇を隠し、怒りで唇を噛み締めていた。
 ーーーあの悪魔めっ。ロバート様まで奪われてなるものかっ!
 ルイーズは馬車を出す様に云い、前方を見据えた。
 その日からジンは姿を見せなくなった。

「リオラ様っ!」
 館から馬車がやって来て、乳母が嬉しそうにリオラを庭から呼んだ。リオラは書物を読んでいたが、顔を上げて椅子から立ち上がり部屋を出る。
「どうしたのばあや」
 満面の笑顔で外から飛び込んで来た乳母の背後で、ルイーズが居る事に気付いた。
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