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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー
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鈴は宿泊施設に戻ると、上がり框にしゃがむ美代を見付けた。不貞腐れた美代は、とても三十歳を前にした女性とは思えない。
「鈴ちゃん遅い! もう、何処行ってたのよ」
「ごめん…て、あれ? 美代ちゃんどうしたの?」
美代は悪戯を見付けたように、鈴の手を握り外へ促す。
「良い事思い付いたの。私の部屋来て!」
「え?」
無理やり手を引く美代の横顔は、キラキラしていて綺麗だ。
「そういえば、生徒会の人達合同で会議だって?」
美代に訊かれて、鈴は頷く。
「なんか三つの高校が、話し合いするみたい」
「ふ~ん。何だか浮かない顔ね。何か心配?」
美代は一瞥して訊く。
「う~ん、心配ってのはあるかな。ウチの王欄と鳳凰学園ってのが、凄く仲悪くて去年は大変だったんだ。でも、疾風先生が顧問になってから落ち着いたけど、ここに来て話し合いってなんだろう。兄ちゃんが纏めてくれると思うけど」
「お兄ちゃん? ああ、夜鈴ちゃんと居た子?」
「うん。聞いてると思うけど、昨日話してた長男の疾風先生。で、次男の隼人さん、三男の里桜兄ちゃん、で、末っ子の僕」
「いいな~美形兄弟! ね、次男坊素敵よねカッコよくて。うちのお兄ちゃんって美男ってより、美女っぽくて。でも、うちのお兄ちゃんと鈴ちゃんの次男のお兄さん、絵になるわよっ」
「…は?」
鈴達は宮根家の自宅に着くと、おじゃましますと声を掛け住宅に入った。日本家屋の大きな家だ。
「私ね~実は『腐女子』なの」
「ふ、ふじょし? なあにそれ?」
鈴は首を傾げて美代に訊く。
「知らない? 今流行りなのよ? 私こう見えて近くの中学で教師やってるけど、女子生徒達が嵌っててつい私も…ね」
鈴は眼を瞬かせて、美代の部屋の前で止まる。ドアに掛かったプレートが可愛い猫の顔で『MIYO』と書かれていた。
「あ、ごめん腐女子って男同士の恋愛に応援? みたいな~」
「お、男同士?」
ドキリとして、鈴は赤らむ。
「さ、入って?」
ドアを開けた先には、散乱した衣服と化粧品が存在をアピール。
「こ、これは?」
まさか、此処だけゴミ屋敷なんて事は…。
「今日だけよ。いつもは片付けてるわよ」
背中を押されて鈴は部屋の中へ押し込まれた。今更だが嫌な予感がする。
「あの~?」
「私思ったんだけど、鈴ちゃんってお肌綺麗よね?」
顎に手を充てられ上向かされた。
「えっと?」
「お姉さんと楽しい事しましょう? それで『男の娘』になろうね?」
ーーーひ~~~~~っ!?
指をポキポキ鳴らしながら、生まれて初めて女性に責められそうになる。
「わ、わ、駄目っやだ、服脱がせないで!!!」
部屋の外まで鈴の切羽詰まった声が響く。
「やあん、鈴ちゃん。肌、吸い付くみた~い。あら、キスマーク?」
「鈴ちゃん遅い! もう、何処行ってたのよ」
「ごめん…て、あれ? 美代ちゃんどうしたの?」
美代は悪戯を見付けたように、鈴の手を握り外へ促す。
「良い事思い付いたの。私の部屋来て!」
「え?」
無理やり手を引く美代の横顔は、キラキラしていて綺麗だ。
「そういえば、生徒会の人達合同で会議だって?」
美代に訊かれて、鈴は頷く。
「なんか三つの高校が、話し合いするみたい」
「ふ~ん。何だか浮かない顔ね。何か心配?」
美代は一瞥して訊く。
「う~ん、心配ってのはあるかな。ウチの王欄と鳳凰学園ってのが、凄く仲悪くて去年は大変だったんだ。でも、疾風先生が顧問になってから落ち着いたけど、ここに来て話し合いってなんだろう。兄ちゃんが纏めてくれると思うけど」
「お兄ちゃん? ああ、夜鈴ちゃんと居た子?」
「うん。聞いてると思うけど、昨日話してた長男の疾風先生。で、次男の隼人さん、三男の里桜兄ちゃん、で、末っ子の僕」
「いいな~美形兄弟! ね、次男坊素敵よねカッコよくて。うちのお兄ちゃんって美男ってより、美女っぽくて。でも、うちのお兄ちゃんと鈴ちゃんの次男のお兄さん、絵になるわよっ」
「…は?」
鈴達は宮根家の自宅に着くと、おじゃましますと声を掛け住宅に入った。日本家屋の大きな家だ。
「私ね~実は『腐女子』なの」
「ふ、ふじょし? なあにそれ?」
鈴は首を傾げて美代に訊く。
「知らない? 今流行りなのよ? 私こう見えて近くの中学で教師やってるけど、女子生徒達が嵌っててつい私も…ね」
鈴は眼を瞬かせて、美代の部屋の前で止まる。ドアに掛かったプレートが可愛い猫の顔で『MIYO』と書かれていた。
「あ、ごめん腐女子って男同士の恋愛に応援? みたいな~」
「お、男同士?」
ドキリとして、鈴は赤らむ。
「さ、入って?」
ドアを開けた先には、散乱した衣服と化粧品が存在をアピール。
「こ、これは?」
まさか、此処だけゴミ屋敷なんて事は…。
「今日だけよ。いつもは片付けてるわよ」
背中を押されて鈴は部屋の中へ押し込まれた。今更だが嫌な予感がする。
「あの~?」
「私思ったんだけど、鈴ちゃんってお肌綺麗よね?」
顎に手を充てられ上向かされた。
「えっと?」
「お姉さんと楽しい事しましょう? それで『男の娘』になろうね?」
ーーーひ~~~~~っ!?
指をポキポキ鳴らしながら、生まれて初めて女性に責められそうになる。
「わ、わ、駄目っやだ、服脱がせないで!!!」
部屋の外まで鈴の切羽詰まった声が響く。
「やあん、鈴ちゃん。肌、吸い付くみた~い。あら、キスマーク?」
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