狼の 森の子

たかせまこと

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閨事

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 指で頬を撫でる。
 淡い胸の蕾は念入りにかわいがった。
 舐めて吸って、甘噛みした。

「ぅん……あ……ぐれい? あの、どこを……」
「わきの下。甘くていい香りがする」
「や、ん……くすぐったいです……あ、あ、ダメ……まって……」

 脇に鼻を突っ込んで匂いをかぐ。
 そのまま舌を伸ばして舐めた。
 気がそがれているうちに下着もはいで生まれたままの姿にして、リコのを手にした。
 かわいい。
 稚い姿は本人から連想されるままだ。
 ジワリとにじむぬめりを使って、全体をゆるゆるとかわいがる。

「あ、ああ、なに……? これなに……? まって、あン……や…グレイ、怖い…怖いです……」
「大丈夫、これは気持ちいい。ここから子種が出るんだけど、お前の場合はどうなのかな……」
「あああ、あ、グレイ……ぐれい……」
「お前かわいいな……ホントにかわいい。そのまま気持ちよくなっていろ……」

 口も指も、全部使って全身余すところなくかわいがってやる。
 俺の匂いで、他の獣人たちにも、俺に愛されていると知られるがいい。
 リコの果てがあるのかどうか確かめてみたい気もしたけれど、俺の方に余裕がない。
 やっと気が付いてやっと手に入れた番だ。
 早くつながりたい。
 中の中、一番奥まで、俺の匂いをつけてしまいたい。
 かわいいかわいい繋がるところも、たくさん舐めて、あやして柔らかくする。
 気が急いてどうしようもない。
 でも、リコを傷つけたいわけじゃない。

「ああああああ、や、あ……あ、ぐれ、い……ああ、ン、助けて……ぐれい、も、……あ、あああ……」

 ゼイゼイと荒い息をつきながらリコが喘ぐ。
 嬌声と悲鳴の間の声。
 ひくひくと俺を誘うところに、俺をあてがって、一気に入り込んだ。

「あああああっ……あ、あ……」
「りこ…リコ、愛してる……」

 出したい。
 匂いをつけたい。
 でも、今は。

「しばらく、このままでいてもいいか?」
「はい……グレイ……」
「ん?」
「これでグレイは、わたしのです……」

 ありとあらゆる体液で濡れた身体。
 顔だってぐしゃぐしゃで、どうしようもないのに、かわいくて。
 息も絶え絶えでそんなことを言って微笑まれたら、もう、ダメだろう。

「今のは、お前が悪い」
「……え? あああっ…あ、なに? あああっぐれい…グレイ…ああっ」

 まだ夜は長い。
 かわいいかわいい森の子は、俺の大事な番になった。
 誰にもさらわれないように、念入りに印をつけておこう。
 これは俺のだ。

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