上 下
185 / 246
獣人国グエン

185.エルが・・・。

しおりを挟む
「ソ~ラ~、また事前に断りもなくヤッタな!」

「・・・・ごめんなさい。」

エルが耳まで赤くしながら手招きしている。

どうしたんだ?

不思議に思いつつもエルの側によると。

「ソラ、もう一度体をキレイにしてもらっても良いか?」

エルは小声で俺に頼んできた。

ん?

一回でキレイにならなかったのか?

「それは良いけど・・・・、!ゴメン。」

俺は思い出してしまった。

誰かが『ヒィ』って声を上げていたことを・・・。

そしてエルが顔を赤くしながら《クリーン》をかけてくれと言う。

「誤らなくて良いから、早くして!」

エルは俺が気がついたのが分かってますます顔を赤くしている。

俺は無言で《クリーン》をかけた。

いつまでも俺が側に居たら恥ずかしいだろうと思いさっさとその場を離れる。

「これで弱いワームが近づいて来ないと思うから移動に全力を注ごう。」

今まで感知していた魔力が全て俺達から離れていったのに確認できたのでセバスの案内に従って全力で駆け抜けていく。





この大地の迷宮は階段のような明確に階層を分けるものは無いらしい。

ただ地下へと伸びる穴が永遠と続いている。

ジンもエルもワーム系魔物と戦いたくないとのことなのでメアに重力魔法で足止めしてもらった後に俺が蹂躙している。

最初《機関銃》で攻撃したらワームの体液が通路中に飛び散って不評だったので今は属性魔法で霧を吹きかけると同時に≪プログラム・粒子操作≫で分子運動を低下させて凍らせる≪氷の世界アイスワールド≫の後に《機関銃》で倒している。

分子運動を停止させたらオーバーキルだし魔力の無駄だからそこまではしなかった。

≪殺気≫と≪呪詛≫を突破してくるワームはどれも特殊だった。

様々な毒を持つポイズンワーム、体表が紫色でいかにも毒を持っていますと物語っていた。

高温の体液を吹きかけてくるヒートワーム、体表の熱で回りの水分が蒸発しているのが分かった。

気配を消して襲い掛かるハイドワーム、体表が土色で発見し辛く気配遮断のスキルも持っていたが魔力はダダ漏れだったので全く脅威ではなかった。

ワーム同士が高度な連携を行うアーミーワーム、見た目は普通のワームと同じ、ワームと思って対処するとかなり危険だ。

普通に戦えば非常に厄介だがメアの重力魔法と俺の≪氷の世界≫≪機関銃≫で一瞬で片が付いた。

因みにこの特殊なワームの情報はセバスが俺に教えてくれた物だ。

なんで俺が現実逃避気味にこんな話をしているかと言うと目の前にこれまで以上に特殊なワームが現れたからだ。

セバスが言うにはこのワームが上層のボスに当たるらしい。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜

平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。 途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。 さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。 魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。 一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...