52 / 123
2章
52話
しおりを挟む
報酬の件がひと段落したところで、どこからかともなく「エクスプロ」メンバー達が合流した。
構成はヒューマンと獣人とエルフとドワーフとリザードマンがバランス良く各二名である。
依頼の話し合いが終わったタイミングで現れたところから、監視されていたかもしれない。
お互いの自己紹介が終わった後、過去に受けた依頼について話して盛り上がった。
一郎はばれているオークの砦攻略の話、ジョーンズは古代遺跡の冒険譚を話した。
一郎の話は半分戦術の授業の様になっていた。
エクスプロのメンバーから
「旦那の作戦がえげつないですぜ…絶対に対峙したくないな…」
「まぁ敵に対してはいかなる手段を用いてでも倒すのが私の戦術です。戦争に勝利した者が正義ですから」
周りで聞いてた大人達には若干引かれたがこの心情を曲げるつもりはない。
次に、ジョーンズは楽しそうに心が踊る様な冒険の話をしてくれた。
周りで飲んでいた大人達も眼を輝かせて聞き入っていた。
そして冒険の話から、個々の能力が高く連携も優れていることがうかがえる。
実際鑑定をかけるとスキルは戦闘・索敵・探索がバランス良く持っており魔法が使える者が4人もいる。
そして練度は中級、正直探索どころか戦闘の最前線で戦う事も可能だろう。
なぜ私を向かい入れたのか謎である。
理由を聞くと同数のモンスターなら自分達だけならなんとでもなる。
ただし「守る」ことなると人数が足りないからだと……
あぁおそらくこの「エクスプロ」はただの傭兵団じゃない様な気がするが、今はあえて言うまい。
宴が終わり一郎は新居の2階ジョーンズとは明日の朝にまた傭兵ギルドで集合して出発の日取りを決めることにした。
宴が終わりリビングは酒の匂いと料理の匂いが立ち込める。
落ち着いて話し合う為二階の空き部屋に移動し一郎は話し始めようかと口を開いた時、
アルビーが俯きながら先に話し始める。
アルビー曰く引っ越し前の住処はすでに別の住人が住んでいるので戻れない。
あんなに盛大に祝ってもらって家を追い出されたら行くあてがない。
その気にさせる素振りを見せて捨てるほど私が嫌いなのかと目を潤ませてこちらを上目遣いで見てくる。
全ての道が塞がれた。
この状況で女性を追い出す男はいないだろう。
しかしこのままズルズルするのはお互いに良くない。
アルビーの行動力は賞賛に値するがその対象が自分になるとどうも調子が狂う。
嫌いではないが展開が突然すぎて困惑してしまう。
一郎は正直に自分の考えをアルビーに話した。
アルビーは納得した様で
「わかりました。プロポーズはまた改めてということにしておきます。
一緒に過ごして妾の事をよく知った上で改めてプロポーズしてください」
よし、とりあえずこれで今回の件は決着がついた。
自分に言い聞かせ明日に向けて眠る一郎であった。
構成はヒューマンと獣人とエルフとドワーフとリザードマンがバランス良く各二名である。
依頼の話し合いが終わったタイミングで現れたところから、監視されていたかもしれない。
お互いの自己紹介が終わった後、過去に受けた依頼について話して盛り上がった。
一郎はばれているオークの砦攻略の話、ジョーンズは古代遺跡の冒険譚を話した。
一郎の話は半分戦術の授業の様になっていた。
エクスプロのメンバーから
「旦那の作戦がえげつないですぜ…絶対に対峙したくないな…」
「まぁ敵に対してはいかなる手段を用いてでも倒すのが私の戦術です。戦争に勝利した者が正義ですから」
周りで聞いてた大人達には若干引かれたがこの心情を曲げるつもりはない。
次に、ジョーンズは楽しそうに心が踊る様な冒険の話をしてくれた。
周りで飲んでいた大人達も眼を輝かせて聞き入っていた。
そして冒険の話から、個々の能力が高く連携も優れていることがうかがえる。
実際鑑定をかけるとスキルは戦闘・索敵・探索がバランス良く持っており魔法が使える者が4人もいる。
そして練度は中級、正直探索どころか戦闘の最前線で戦う事も可能だろう。
なぜ私を向かい入れたのか謎である。
理由を聞くと同数のモンスターなら自分達だけならなんとでもなる。
ただし「守る」ことなると人数が足りないからだと……
あぁおそらくこの「エクスプロ」はただの傭兵団じゃない様な気がするが、今はあえて言うまい。
宴が終わり一郎は新居の2階ジョーンズとは明日の朝にまた傭兵ギルドで集合して出発の日取りを決めることにした。
宴が終わりリビングは酒の匂いと料理の匂いが立ち込める。
落ち着いて話し合う為二階の空き部屋に移動し一郎は話し始めようかと口を開いた時、
アルビーが俯きながら先に話し始める。
アルビー曰く引っ越し前の住処はすでに別の住人が住んでいるので戻れない。
あんなに盛大に祝ってもらって家を追い出されたら行くあてがない。
その気にさせる素振りを見せて捨てるほど私が嫌いなのかと目を潤ませてこちらを上目遣いで見てくる。
全ての道が塞がれた。
この状況で女性を追い出す男はいないだろう。
しかしこのままズルズルするのはお互いに良くない。
アルビーの行動力は賞賛に値するがその対象が自分になるとどうも調子が狂う。
嫌いではないが展開が突然すぎて困惑してしまう。
一郎は正直に自分の考えをアルビーに話した。
アルビーは納得した様で
「わかりました。プロポーズはまた改めてということにしておきます。
一緒に過ごして妾の事をよく知った上で改めてプロポーズしてください」
よし、とりあえずこれで今回の件は決着がついた。
自分に言い聞かせ明日に向けて眠る一郎であった。
0
お気に入りに追加
2,277
あなたにおすすめの小説
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
転生したら美醜逆転世界だったので、人生イージーモードです
狼蝶
恋愛
転生したらそこは、美醜が逆転していて顔が良ければ待遇最高の世界だった!?侯爵令嬢と婚約し人生イージーモードじゃんと思っていたら、人生はそれほど甘くはない・・・・?
学校に入ったら、ここはまさかの美醜逆転世界の乙女ゲームの中だということがわかり、さらに自分の婚約者はなんとそのゲームの悪役令嬢で!!!?
異世界転生したら悪役令嬢じゃなくイケメン達に囲まれちゃいましたっ!!
杏仁豆腐
恋愛
17歳の女子高生が交通事故で即死。その後女神に天国か地獄か、それとも異世界に転生するかの選択肢を与えられたので、異世界を選択したら……イケメンだらけの世界に来ちゃいました。それも私って悪役令嬢!? いやそれはバッドエンドになるから勘弁してほしいわっ! 逆ハーレム生活をエンジョイしたいのっ!!
※不定期更新で申し訳ないです。順調に進めばアップしていく予定です。設定めちゃめちゃかもしれません……本当に御免なさい。とにかく考え付いたお話を書いていくつもりです。宜しくお願い致します。
※タイトル変更しました。3/31
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる