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後日談

あなたしか *

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《TBside》

 ティファニベル・クロニカル・オルドガルドは、義弟ランスロット・アルト・クロニカル・オルドガルドと正式に結婚し、オルドガルド大公夫人となった。
 おれたちの結婚の話は、瞬く間に世界中へと広がり、最強の軍人とやり手の起業家、投資家としてお似合いだと話題になっているらしい。
 そんな話題のおれたちは、今________。

「んぁっ、ぁっ…!」
「ティファニベルっ…」
「ランスっ…気持ちいいっ」

 絶賛、愛し合っている最中だ…。
 皇宮での結婚式を無事に終え、オルドガルド大公家邸宅へと戻って来るなりお風呂にも入らず、ランスとおれの夫婦の寝室のベッドに雪崩込んだ。
 床に無残に散らばる、ドレスとタキシード。今日おろしたばかりの新しいシーツは、互いの体液でぐちゃぐちゃになっていた。時間帯は既に、朝方。帰って来たのは日を跨ぐ前だった。ということは、かれこれ何時間も交わり続けている。

「こんなにシてるのに、まだ締め付けてくる…」
「やっ、ぁ、言わないで…!」
「それ、嘘ですよね…?俺が何か言う度にあなたのココ、もっともっとって締め付けてきますよ?」

 背後から好き勝手に攻められ、耳元で甘い声で囁かれる。腰をビクビクと震え、後孔はもっととランスの性器を強請る。ランスの遅漏さと絶倫さにもだけど、自分の淫乱さには、思わず頭を抱えてしまう。
 既に奥は突き破られ、結腸を直接攻められながら、下りてきている子宮に何回目かの訪問をされている状態。もうたっぷりと中に出されているのに、まだ足りないと子宮はキュンキュン声を上げている。ランスの性器をできる限り締め付けて、腰を掴んでいる手をするりと撫でる。

「ランスだって、お兄ちゃんのこんな姿見てすっごく大きくしてるくせに…」
「っ………!?」

 妖艶に誘うように笑えば、ランスは大きく息を呑んでグッと唇を噛み締めた。

「もうあなたは、兄さんではなくて…俺の奥さんなので仕方ないでしょう?」
「ふふ、そうだね…。奥さんの中で気持ちよくなっちゃうのは仕方のないことだもんね」
「あ~、もう…。本当に何処でそんな言葉覚えてくるんですかっ!」

 激しく腰を打ち付けられ、声にならない声が出てしまう。結合部からはグポグポといやらしい音が響き、それに合わせて互いの息遣いが聞こえる。
 ランスとセックスをするのは、もちろんこれが初めてではない。だけど、こんなに激しいのは初めてだし、何回も連続に体を繋げるのも初めてだ。

「あっ…んんっ、♡」
「また、中に出しても、いいですかっ?」
「聞かなくていいよっ、バカっ…ぁあっ!!」

 ビュルルッと音と共に、子宮に直接種付けをされる。中に出されるのとほぼ同時。おれの性器からも、既に透明になってしまっている液が溢れ出てシーツを汚した。
 もう、何も出ない。疲れた…。
 腰をゆっくりと離され、おれはベッドに項垂れるようにして倒れ込む。肩で息をして、呼吸を整えていると、突如腕を引っ張られ起き上がらされた。そのせいで、中に出されたばかりのランスの精液が、コポッと零れるのを感じる。
 あ、勿体ない…。

「ティファニベル。もう一回しましょう?」

 ランスの膝の上へと座らせられ、後孔に触れる熱い性器。下から可愛く見上げられ、おれは言葉に詰まる。炎の瞳が爛々と輝き、うるうると潤んでいる。汗で額に張り付いているランスの黒髪を、パサッと搔き上げた。可愛らしい額が露になり、そこへキスを落とす。

「ダメって言ってもするんでしょ?」
「どうしてもダメって言うなら、ティファニベルを見ながら自分で処理します」
「そ、そんなの何だかおれが恥ずかしいよ…」
「恥ずかしがってるティファニベルも可愛い…」

 お返しと言わんばかりに、胸に、首に、頬にキスをされる。
 カーテンの合間から差し込む朝日。外は、もうすっかり朝だ。そろそろ使用人の方々が起き始め、行動をする時間帯。おれたちもそろそろ切り上げて、遅い眠りにつかなければいけないのに。そんな思いと反して、ランスの息子は元気なままだ。絶対赤ちゃんできてるでしょ、と思うくらいにたっぷりと子宮に精液を出されたのに…。おれもまだ、これが欲しいみたい。
 バキバキに勃ち上がった性器の裏筋をするりと撫で上げれば、ビクッと分かりやすく体を震わすランス。待てを言い渡された子犬のように、餌を強請る子猫のように、愛らしくおれを見上げる。そんな姿があまりにも可愛くて、おれは御褒美をあげたくなってしまった。ランスの耳元にそっと唇を寄せる。

「挿れていいよ?」

 甘く高い声で囁けば、ランスはゴクリと生唾を飲み込んだ。挿れやすいように逞しい亀頭に後孔を擦り付けた途端、ランスにお尻を掴まれ一気に最奥まで貫かれた。

「ひっ、ぁ~っっっ…!!!」
「はぁっ…んっ、」
 
 昇天しそうなほどの快感。荒波に飲み込まれるように、意識を飛ばしそうになるが、バチンとお尻を叩かれ現実に戻される。
 弟のくせにっ!兄のお尻を叩くバカがいる!?もう兄じゃないけど…。
 内心文句を言いながら、ランスに揺さぶられるがままに感じる。

「あっ、はっ…おっきいっ、」
「またそうやってあなたは…。一体俺をどうしたいんですかっ?」
「ん~…、おれに夢中になって欲しいっ、!」

 素直にそう告げると、腰の動きが緩やかになる。頬に手を添えられ、その温もりが心地よくて思わずその手に擦り寄った。


「俺は、ずっと、生まれた頃からあなたしか見えてません」


 その言葉に、目元がカッと熱くなる。
 そんな口説き文句、今言わないでよ…。
 おれはランスの首に両腕を回して、ギュッと抱き締める。


「おれも、ランスしか見えてないよ」





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