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第21話
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《RDside》
シルヴェストル魔法学院開校記念祭が幕を下ろしてから数日後。おれは優雅に皇宮内を歩いていた。すれ違う使用人の人たちに挨拶をしながら、華麗にステップを踏んでいると、目の前から皇太子殿下が歩いてくるのが見えた。反射的にステップを止めて、皇太子殿下に挨拶をする。
「よう、リダ」
「御機嫌よう!!!」
「声が大きいな…」
イケメンに会えた喜びのせいで、気合いが入り過ぎてしまった。皇太子殿下は、ポンとおれの頭の上へと手を乗せる。
この人はおれの頭を撫でるのが趣味なのだろうか?
「今から空いてるか?」
「へ、?」
皇太子殿下のわけの分からない言葉に、思わず変な声を漏らしてしまった。皇太子殿下は、ニッと口角を上げて笑う。
「デートしようぜ」
でーと。デート。DATEEEEEEE~~~!?!?!?
おれがあたふたと挙動不審になっている間、皇太子殿下はおれの傍らに立っていたカタリナに準備をさせるよう声をかけた。
イケメンとデート!?デートできるの!?デートしちゃうの!?おれ!!!文化祭デートが叶ったと思ったら、次は街中デートできるの!?
これまでないほどに興奮してしまったおれは、皇太子殿下の申し出に首が取れるのではと思うほどに何度も頷いたのだった。
街に出るにあたって、一応の変装は必須だ。変装しずに皇都に出たということが知れれば、皇族にとっても民にとっても一大事。数代前の皇帝が街を愛するばかり、変装もせず皇都に出ていたところ平民の女性に刺されそうになったらしい。何があったのかは知らないが、平民の女性というところに闇を感じる。たぶん、女関係だろうな…。その事件を思い出して何だか嫌な予感がしたおれは、皇太子殿下へと問いかけた。
「あの、皇太子殿下。おれたちバレませんか?」
「おいおい、街中でそう呼ぶのはさすがにまずい」
「ご、ごめんなさい!」
咄嗟に謝る。皇太子殿下は周りをチラリと見渡して安堵したように息を吐く。
今のおれたちはただの容貌が良い男たちという目でしか見られないだろう。だけど、ただの容貌の良い男のことを「皇太子殿下」と呼ぶバカはいない。ここにいるけど。とにかく、平民風の格好をしているおれたちを誰も皇族とは思わない。他の平民に知られてしまえば、皇族を侮辱したとして面倒なことになってしまうだろう。
「おれのことはルウって呼べ。な?セヴェール」
「は、はい。ルウくん」
ニッと笑ってそう言った皇太子殿下。
セヴェールは、おれのミドルネーム。聞く人が聞けば違和感を抱くが、まず平民は分からないだろう。ルウって、皇太子殿下の愛称だろうか。
てか、ルウくんって…。くん付けしちゃった!!!皇帝陛下に続いて身分の高いイケメンをくん付けとか、おれの首が飛ぶんじゃない!?今はくん付けしちゃったっていう興奮の方が大きいけどね!?
「バレるも何もな~。俺たちの顔を知っている者はまずいないから」
おれの最初の問いかけに答えてくれた皇太子殿下。相変わらず横顔がお美しい。
平民が皇族の顔を直々に見ることは、禁じられている。皇都大好きな数代前の皇帝の事件が起こるまでは、暗黙のルールとして成り立っていたらしい。だけど、平民の女性に命を狙われるという失態が起きてからは、正式に掟として認められた。そのため、民の前に正式な場以外にて直接顔を出すことはない。おれたちの顔を知っている者は、街中にはいない。恐らくだけどね。おれたちのことをよく知っている巡回の騎士たちにバッタリ会ってしまったら終わりだけど…。
と、いろいろなことを考えているとき。皇太子殿下は、路地裏へと入り、やたらとオシャンティーなカフェへとおれを誘導した。
「よ、店主。いつもの頼むわ」
「あら~!ルウちゃん!久しぶり!今日も堪らなくかっこいいわね~!」
「はは、ありがとよ」
「ところで、その隣の可愛い子猫ちゃんは?」
可愛い子猫ちゃん…?
店主と呼ばれた女性は、おれを品定めするようにニヤニヤと全身を見つめる。
女性と言っていいのか分からないけど、男性のような女性のような…。とにかく、中間の方だ。オシャンティーなカフェの雰囲気に合ったエプロンに、やたらと大柄な体。アッシュブラウンの髪を控えめなツインテールにしており、瞳はスフェーン、深いオリーブグリーンの色合いの瞳だ。正直言えば、アンバランスな感じ…。
「こいつは俺の遠縁の従兄弟のセヴェールだ」
「あ~!なるほど。リダ殿下ね」
「え、」
店主は、パチンと両手を合わせて、可愛く(?)ウィンクをした。当たり前のように店主の口から出た言葉に、おれはピシリと固まる。
まだ街に出たばかりなのに、秒でバレるやん。もう帰るとか嫌だよ。まだイケメンルウくんとデートしてたいよ。
「大丈夫だ。彼女は知ってる」
「あ、あ~…。は、はじめまして」
「んも~!初々しくて可愛いわ!セヴェールはちょーっと可愛くないから、ヴェールちゃんって呼ぶわね♡」
本来の名はリダ。ミドルネームで呼ばれることはまずない。ヴェールちゃんと呼ばれるのは、新鮮で何だか照れ臭い。
「あたしはこの《夢のひととき》の店主のティアよ!呼び方は、ティーちゃんでもティーちゃんでもティーちゃんでもいいわ♡」
「……………」
どうやら店主は、ティーちゃんという呼び方しか認めてくれないらしい。何て横暴なんだ。
「本名はダリル・ティアだぜ」
「え!?」
「ちょっとルウちゃん?たとえルウちゃんでもあたしのことを名前で呼ぶのは許さないわよ」
スフェーンの瞳をギラつかせ、皇太子殿下を睨みつける。皇太子殿下にそんな顔ができるのは、たぶんだけどティーちゃんだけだ。
街中での皇太子殿下を知っている数少ない人物。ティーちゃんはお世辞にもイケメンと言える部類ではないけれど、スフェーンの瞳の奥に見える小さな光におれは違和感を抱いたのだった…。
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シルヴェストル魔法学院開校記念祭が幕を下ろしてから数日後。おれは優雅に皇宮内を歩いていた。すれ違う使用人の人たちに挨拶をしながら、華麗にステップを踏んでいると、目の前から皇太子殿下が歩いてくるのが見えた。反射的にステップを止めて、皇太子殿下に挨拶をする。
「よう、リダ」
「御機嫌よう!!!」
「声が大きいな…」
イケメンに会えた喜びのせいで、気合いが入り過ぎてしまった。皇太子殿下は、ポンとおれの頭の上へと手を乗せる。
この人はおれの頭を撫でるのが趣味なのだろうか?
「今から空いてるか?」
「へ、?」
皇太子殿下のわけの分からない言葉に、思わず変な声を漏らしてしまった。皇太子殿下は、ニッと口角を上げて笑う。
「デートしようぜ」
でーと。デート。DATEEEEEEE~~~!?!?!?
おれがあたふたと挙動不審になっている間、皇太子殿下はおれの傍らに立っていたカタリナに準備をさせるよう声をかけた。
イケメンとデート!?デートできるの!?デートしちゃうの!?おれ!!!文化祭デートが叶ったと思ったら、次は街中デートできるの!?
これまでないほどに興奮してしまったおれは、皇太子殿下の申し出に首が取れるのではと思うほどに何度も頷いたのだった。
街に出るにあたって、一応の変装は必須だ。変装しずに皇都に出たということが知れれば、皇族にとっても民にとっても一大事。数代前の皇帝が街を愛するばかり、変装もせず皇都に出ていたところ平民の女性に刺されそうになったらしい。何があったのかは知らないが、平民の女性というところに闇を感じる。たぶん、女関係だろうな…。その事件を思い出して何だか嫌な予感がしたおれは、皇太子殿下へと問いかけた。
「あの、皇太子殿下。おれたちバレませんか?」
「おいおい、街中でそう呼ぶのはさすがにまずい」
「ご、ごめんなさい!」
咄嗟に謝る。皇太子殿下は周りをチラリと見渡して安堵したように息を吐く。
今のおれたちはただの容貌が良い男たちという目でしか見られないだろう。だけど、ただの容貌の良い男のことを「皇太子殿下」と呼ぶバカはいない。ここにいるけど。とにかく、平民風の格好をしているおれたちを誰も皇族とは思わない。他の平民に知られてしまえば、皇族を侮辱したとして面倒なことになってしまうだろう。
「おれのことはルウって呼べ。な?セヴェール」
「は、はい。ルウくん」
ニッと笑ってそう言った皇太子殿下。
セヴェールは、おれのミドルネーム。聞く人が聞けば違和感を抱くが、まず平民は分からないだろう。ルウって、皇太子殿下の愛称だろうか。
てか、ルウくんって…。くん付けしちゃった!!!皇帝陛下に続いて身分の高いイケメンをくん付けとか、おれの首が飛ぶんじゃない!?今はくん付けしちゃったっていう興奮の方が大きいけどね!?
「バレるも何もな~。俺たちの顔を知っている者はまずいないから」
おれの最初の問いかけに答えてくれた皇太子殿下。相変わらず横顔がお美しい。
平民が皇族の顔を直々に見ることは、禁じられている。皇都大好きな数代前の皇帝の事件が起こるまでは、暗黙のルールとして成り立っていたらしい。だけど、平民の女性に命を狙われるという失態が起きてからは、正式に掟として認められた。そのため、民の前に正式な場以外にて直接顔を出すことはない。おれたちの顔を知っている者は、街中にはいない。恐らくだけどね。おれたちのことをよく知っている巡回の騎士たちにバッタリ会ってしまったら終わりだけど…。
と、いろいろなことを考えているとき。皇太子殿下は、路地裏へと入り、やたらとオシャンティーなカフェへとおれを誘導した。
「よ、店主。いつもの頼むわ」
「あら~!ルウちゃん!久しぶり!今日も堪らなくかっこいいわね~!」
「はは、ありがとよ」
「ところで、その隣の可愛い子猫ちゃんは?」
可愛い子猫ちゃん…?
店主と呼ばれた女性は、おれを品定めするようにニヤニヤと全身を見つめる。
女性と言っていいのか分からないけど、男性のような女性のような…。とにかく、中間の方だ。オシャンティーなカフェの雰囲気に合ったエプロンに、やたらと大柄な体。アッシュブラウンの髪を控えめなツインテールにしており、瞳はスフェーン、深いオリーブグリーンの色合いの瞳だ。正直言えば、アンバランスな感じ…。
「こいつは俺の遠縁の従兄弟のセヴェールだ」
「あ~!なるほど。リダ殿下ね」
「え、」
店主は、パチンと両手を合わせて、可愛く(?)ウィンクをした。当たり前のように店主の口から出た言葉に、おれはピシリと固まる。
まだ街に出たばかりなのに、秒でバレるやん。もう帰るとか嫌だよ。まだイケメンルウくんとデートしてたいよ。
「大丈夫だ。彼女は知ってる」
「あ、あ~…。は、はじめまして」
「んも~!初々しくて可愛いわ!セヴェールはちょーっと可愛くないから、ヴェールちゃんって呼ぶわね♡」
本来の名はリダ。ミドルネームで呼ばれることはまずない。ヴェールちゃんと呼ばれるのは、新鮮で何だか照れ臭い。
「あたしはこの《夢のひととき》の店主のティアよ!呼び方は、ティーちゃんでもティーちゃんでもティーちゃんでもいいわ♡」
「……………」
どうやら店主は、ティーちゃんという呼び方しか認めてくれないらしい。何て横暴なんだ。
「本名はダリル・ティアだぜ」
「え!?」
「ちょっとルウちゃん?たとえルウちゃんでもあたしのことを名前で呼ぶのは許さないわよ」
スフェーンの瞳をギラつかせ、皇太子殿下を睨みつける。皇太子殿下にそんな顔ができるのは、たぶんだけどティーちゃんだけだ。
街中での皇太子殿下を知っている数少ない人物。ティーちゃんはお世辞にもイケメンと言える部類ではないけれど、スフェーンの瞳の奥に見える小さな光におれは違和感を抱いたのだった…。
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