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〖10〗シオンと海賊
しおりを挟むエドワードは誰にともなく吐き捨てた。
1つ目の計画は、至ってシンプルだ。
効果が出るまで、四人でシオンを輪姦する。
残虐な提案は、本人の拒否権なく続行されることが決まった。
リアムの舌打ちは、扉の閉まる音にかき消された。
──シオンと4人の海賊──
遠くから歌声が聞こえてくる。
不協和音だ。
不快な旋律はすぐ側まで近づいてきて、ピタリと止んだ。
「·····──い·····おーい」
誰かを呼んでいるようだが、夢なのか現実なのかは定かでない。
身体が、鉛のように重かった。
「あー、メンドくさいなぁ、早く起きろっつーの」
パシン、と、乾いた音が響き、シオンは驚いて目を覚ます。
左の頬にじんわり熱が集まった。
「ひっ!」
目の前に男がいた。
ここに来たばかりの頃、躊躇なく髪を鷲掴みしてきた男だ。
「おいおい、寝起きでこんな男前をみといて、その反応はなくね?」
彼は呆れたように首を振った。
酷いナルシスト発言だが、冗談に聞こえないのは整った容姿のせいだろう。
「·····にしても」
エドワードが、尻上がりな口笛を吹く。
狐のような瞳は細められ、それはこちらをじっとり観察した。
「リヒトには随分可愛がられたみたいだねぇ·····」
「!」
記憶が鮮明に蘇る。
縛り上げられ、禍々しい熱が身体をこじ開けた。
耐え難いほどの痛みと快感。
ずくりと、腹の奥が疼いた。
「い、や·····」
逃げなければ。
身じろぐと、鎖の擦れる音がした。
体が鈍く痛む。
手首には手錠を嵌められ、開脚する形でくるぶしと股を固定されていた。
「ひっ?」
蕾に指を差し込まれる。
「うわ、トロトロ」
2本の指は、躊躇なく孔を押し広げた。
「完全に出来上がってんな。ま○こかよ(笑)」
「·····!」
耳元がかっと熱くなる。
扱いは女性器と同じだ。シオンは、恥ずかしさと惨めさで、泣き出してしまいそうだった。
腫れた蕾は熱を持っていた。
触られれば、痛みと共にむず痒さが込み上げる。
「んっ·····」
「あれ」
思わずこぼれた声を、目の前の男は見逃さない。
一度動きを止めた指が、ゆっくりと押し込まれてゆく。
「はぁ·····っ·····あぅ·····」
シオンは唾液を飲み込んだ。
「あっはは」
エドワードの口元は意地悪くつり上がった。
「お前、ココきもちーんだ?ん?」
猫なで声が囁く。
シオンは首を振るのに精一杯だった。
「成程ねぇ·····こりゃ、リヒトも楽しかったワケだ」
「ひ、や·····あんっ♡」
曲げられた中指が、内側をくるりと混ぜる。
とうとう、隠しようもない甘声が零れた。
「エッチな声、もれちゃったねえ」
「あ·····っや、ぁ·····」
馬鹿にするようだった視線は、妖麗な光を灯してシオンを見下ろしている。
「お前みたいな貧相な餓鬼、さっさと突っ込んで終わらせようと思ったけど·····」
エドワードがベストを脱ぎ捨てる。
大きな体躯はこちらへのし上がった。
「意外と楽しめそうだ」
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