悪魔皇子達のイケニエ

re.《２００》シャツ

下を見下ろしたら、ヨハネスのシャツは愛液で濡れていた。


「にゃ·····♡♡」


(また汚しちゃった)

そして───もうひとつ、無視できない生物を盗み見る。


「はん·····♡」


彼のは、ズボン越しでもわかるほどハッキリ勃起している。
キュウンとへそ裏が痺れ、慌てて腕にしがみつく。

滴った愛液が彼の手を濡らし続けていた。


「·····指でなでなで、好き·····？」

「·····へ·····っ♡」


慌てて視線を逸らす。
彼の熱を、布越しから熱視していた。


「沢山濡れてきたから·····」

いつの間にか指を2本飲み込んで、ゆっくり動かされているのにチャプチャプと音が響き出す。

彼の昂りを見て興奮したなんて、言えない。
イキそうになってきて息が浅くなる。お尻を愛撫されながら情けなく舌を出して俯いていたら、今度こそ救うように唇を塞がれた。

入口のとても浅い辺りを撫でられること数分で達してしまった。

しばらく甘く舌を絡め取られる。
離れてゆく指にジンと奥が熱い。


「辛くない·····？」


ヨハネスが気遣うので、ミチルは物足りなさをひた隠すほか無かった。

再び近づいてきた口付けを受け入れる。
またへそ裏がムズムズする。
だからもう休みたいと嘘をついた。

彼にここにいられたら、この疼きを収めることが出来ない。

さっきから変なのだ。
ヨハネスがここに来るより前から。
きっと、あの人影を見た時からだ。


「じゃあ、うさぎちゃんが寝るまでここにいたい」


希望は中々通らない。
本当は一刻も早く出てって欲しい。なんて言えるはずもなくて、仕方なく許可する。


「寝たら、出ていって」

「·····ずっといたら、ダメ？」

「うん」

「分かった·····」


そんな顔をされても許せるのはここまでだ。
撫でてこようとした手を首を振って振り払う。

彼はニコニコしたままこちらを眺めているだけだった。

狸寝入りをしてから10数分。
やっと、彼が立ち上がる気配がする。

扉が静かに開く音がする。
そしてまた閉じられる音で、ミチルはパチッと目を開けた。

自慰はしない。
外に出るのだ。