悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

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相手の舌先は目尻に溜まった涙を舐めとり、またこっちの舌へ濃厚に絡まり合う。


「んぅ·····っふ、·····っ··········ぅ·····っ、」


口内は好きなように弄ばれた。
ちゅぽ、と濡れた音が耳の奥で響いたのを最後に、唇が開放される。
視界はぼんやりとぼやけていた。


「ええ·····?何その顔」


(かお·····?)


宙に突き出していた舌に感覚がない。


「うーーん」


彼は考えるように呟いた。
吐息が耳にふきかかるほど近かった。


「チルチルもしかして、全部初めてって感じ」


悪魔に食われる経験なんてあるものか。
ミチルは弱く首を振った。


「は、じめて、ぜんぶ」


彼の言葉を反芻する。


「あはは!」


叫び声が耳をつんざく。ミチルはびっくりしてとびあがった。
脱ぎ捨てられたシャツから、凹凸のくっきりした身体が浮かびあがる。


「ぁ、」


片足を持ち上げられると、局部が全部丸見えになった。
カッと頬が熱くなる。


「ココからいちばん甘い匂いすんね」


指先が尻の窄みを叩く。
次にあったのは異物感だ。
そこは戸惑うことなく、長い中指に貫かれた。


「や·····っ·····へ·····、っ?」

「チルチル」


根元まで押し込まれた指が腹の方に折り曲げられる。


「奥、濡れてんじゃん」


じんと熱い圧迫感に満たされる。


「やらしいんだ」


次の瞬間、指は激しく前後運動を始めた。



「ぁ、あっ、あっ」


鳴き声とは違う、変な声が漏れる。

暴れる指は妙に滑りが良かった。
しばらくして、時折控えめな水音が聞こえ始めた。


「あ·····っ·····はぁ·····っ·····」


初めての現象だが、ミチルはこれを知っていた。

性的興奮を感じたり、行為中に気持ちがいいと溢れてくるもの。
獣族は性別に関係なく愛液が出る。雄が子を産む素質を持っているためだった。


「あ·····っんぅ·····♡」


恐ろしいのに、気持ちいい。確かに快楽を拾っていた。

(なんで)

頭の上で息を吸い込まれる気配がする。
耳に噛みつかれる。


「にゃぅ」

「·····ん?」


指が動きを止める。
安堵と共におかしい切なさが疼く。しかし彼はまた、今度は人差し指も追加してナカを擦り始めた。


「ミャ~·····」

「なに今の」


意味わかんねえと、馬鹿にするような声が耳にリップ音を落としてゆく。


「ひ·····っ·····ふ、·····♡」

「もっと鳴いてよ」

「~~~っ!」


グチュグチュと激しい水音が響く。
尻がヒクついて、変だ。何か、来る。

ミチルはハインツェの腕にしがみついた。
体はひとりでに仰け反る。
腹に熱いものが滴った。


「はぁ·····っあ·····♡ゃ、ぅ·····♡」


ビクビクする身体の内側をゆっくり撫でながら、指が引き抜かれてゆく。


「にゃあ」


緩んだ口元から、また情けない鳴き声が溶けだした。

彼の指は透明のねばつきに濡れていた。


「チルチル、両手で足押さえて、おねだりしてみてよ」


苦しい。


「あれ、全部入んないや」


彼はこっちに迫りながら、遊ぶように耳を舐めてきた。


「ひゃん♡」


身体の奥で、別の生命体がズリズリと動く。

両手で押さえた下半身を見下ろす。
突き刺さっているのはありえないほど太い肉棒だ。それが引き抜かれて、さっきより少し深く突き刺さる。


「ひぁあ♡にゃ、ぅ·····♡」

「あっは、かぁい~声」


いつの間にか弱く押さえていた両脚は、大きな手でベットに押さえつけられた。
上向きになった穴に、棍棒のシルエットが繋がっている。

まだ半分しか入ってないのに、最奥に届いてしまった。恐怖に震えるミチルを眺め、彼は恍惚と微笑んだ。


「弱いとこ、おかしくなるまで突いてあげるね」

「や············!」


狂気は容赦なく並行運動を始めた。
ゴリゴリした圧迫が襞を嬲る。逃げようにも身体に力が入らない。痛みより堪えがたい何かに脅かされながら、ミチルはまた絶頂した。


「ナカ、すっげうねってる」

「ひ·····っやぁ·····っ♡」


愉しそうな声が脳内で響いている。
痙攣する内肉は、構わず擦られ続ける。
ヂュプヂュプと濁音を響かせる穴が自分のものだとは、とても思えなかった。


「ナカに射精すね、奴隷ちゃん」

「あっ♡あっ、だめ·····♡!」

「だからさぁ」


"フェロモンの制御が思い通りに出来なければ、腹の中の子が君を餌にしてしまうかもしれない"

ダリアの言葉を思い出す。
内側から食い殺されるなんて。

















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