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しおりを挟む「ぁ·····んっ」
(感じちゃ、駄目なのに·····)
「おい·····?」
鋭い瞳に、肌がひりつく。
優介は吐息を零した。
「·····あいつじゃなくて悪かったな」
「·····え?」
司が、優介の首元に顔をうずめる。
「お前、中篠が好きなんだろ?·····付き合ってんのかよ」
数十秒間、沈黙の時間が流れた。
司が、返答を催促するように顔をのぞきこんでくる。
唇はゆっくりと近づいてきて、驚くほど優しく唇を奪われた。
上唇を撫でた舌が、歯の裏側をなぞる。
優介は司にしがみついた。
「んぅ·····ふっ·········ん、ん·····」
大きな手が身体をまさぐり、服を乱してゆく。
「はぁ·····っは·····」
キスだけでこんなに感じてしまうのは、ローターを入れているせいだ。
そう思いたいのに、燃えるような瞳と目が合えば、意に反して興奮度は高まっていった。
漏れ出た精液を絡めながら、湿った蕾に中指が押し込まれる。
微量の快感に焦れたそこは、新たに加わったものに悦んだ。
熱い襞が、甘えるように指へ絡みつく。
優介の様子を確認しながら、司はゆっくりと指を動かした。
「ひ、ぁ·····っ」
ふと、指の先に、固いものが触れた。
「········?」
「ひゃん·····っ」
無機質な球体が引き釣り出される。
司は目を見開き、やがて不愉快そうに眉根を寄せた。
優介は、弁解するすべも無かった。
「あいつに、こんなことまでさせんのか····?」
怒りに震える瞳孔は恐ろしく、しかし悔しさに耐えるような、哀しげな顔をしていた。
「·····へ?」
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