96 / 136
95、怖くない…怖くない…
しおりを挟む
空side
ピンポーン
ビクッ!
「大丈夫だよ、宅配かな。」
「はい、」
「宅配便ですー、」
「ちょっと待ってください。」
宅配便…父さんじゃない…
頭では分かってる…分かってるけど知らない男の人の声が怖くて陽ちゃんから離れられない。
「すぐ戻って来るから、神山先生と一緒に待っててくれる?」
「先生…寝てる…」
「ちょっとだけ一緒にいてもらお。」
「ダメ…先生眠たいの…」
「じゃあ起こさないように横にいてもいいよ。」
「…そうする…」
起こさないように静かに扉を開けてベッドの横に座る。
陽ちゃんは荷物を受け取りに玄関に向かった。
怖くない…怖くない…
自分に言い聞かせるように何度も頭の中で繰り返す。
怖くない…怖くない…
っ!
頭に何かが乗った。
ゆっくりと振り向くと神山先生が眠たそうな目でこっちを見ている。
「どうしたの?何かあった?」
「ぁ…ごめんなさい…起こしちゃった…」
「うーうん、大丈夫だよ。ってか起こしてくれて良かったのに、」
「…先生…眠たいから…」
「そっか、気使ってくれたんだね。ありがとう、こっちおいで。」
布団を上げて手を引っ張られる。
布団に入るの?
「…あったかい…」
「温かいでしょ~、もう怖くないからね。」
「え?なんで…」
怖いなんて一言も言ってないのに…
「うーん、手が震えてたからかな。今は震え止まってる。」
震えてたんだ…
手を見つめてグーパーしてみる。
「そういえば昨日お家の探検したんだって?」
「うん、」
「すごいね、頑張ったね。」
「頑張った…?」
「うん、頑張ったよ。」
「…ぅ…ん…っ…」
先生に認めてもらって嬉しいのと自分でも自分を認めれたので色んな感情が溢れてきた。
「よしよし、いっぱい泣いていいよ。」
神山先生を寝かせてあげたいって思ってたのに、泣き疲れてそのまま眠ってしまった。
ピンポーン
ビクッ!
「大丈夫だよ、宅配かな。」
「はい、」
「宅配便ですー、」
「ちょっと待ってください。」
宅配便…父さんじゃない…
頭では分かってる…分かってるけど知らない男の人の声が怖くて陽ちゃんから離れられない。
「すぐ戻って来るから、神山先生と一緒に待っててくれる?」
「先生…寝てる…」
「ちょっとだけ一緒にいてもらお。」
「ダメ…先生眠たいの…」
「じゃあ起こさないように横にいてもいいよ。」
「…そうする…」
起こさないように静かに扉を開けてベッドの横に座る。
陽ちゃんは荷物を受け取りに玄関に向かった。
怖くない…怖くない…
自分に言い聞かせるように何度も頭の中で繰り返す。
怖くない…怖くない…
っ!
頭に何かが乗った。
ゆっくりと振り向くと神山先生が眠たそうな目でこっちを見ている。
「どうしたの?何かあった?」
「ぁ…ごめんなさい…起こしちゃった…」
「うーうん、大丈夫だよ。ってか起こしてくれて良かったのに、」
「…先生…眠たいから…」
「そっか、気使ってくれたんだね。ありがとう、こっちおいで。」
布団を上げて手を引っ張られる。
布団に入るの?
「…あったかい…」
「温かいでしょ~、もう怖くないからね。」
「え?なんで…」
怖いなんて一言も言ってないのに…
「うーん、手が震えてたからかな。今は震え止まってる。」
震えてたんだ…
手を見つめてグーパーしてみる。
「そういえば昨日お家の探検したんだって?」
「うん、」
「すごいね、頑張ったね。」
「頑張った…?」
「うん、頑張ったよ。」
「…ぅ…ん…っ…」
先生に認めてもらって嬉しいのと自分でも自分を認めれたので色んな感情が溢れてきた。
「よしよし、いっぱい泣いていいよ。」
神山先生を寝かせてあげたいって思ってたのに、泣き疲れてそのまま眠ってしまった。
10
お気に入りに追加
371
あなたにおすすめの小説
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる