ホントの気持ち

かんこ

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13、怖い

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空side



今日は無事授業を受けることができた。


「空くんさようなら」

神山先生はいつも優しいな、僕は多くの生徒の1人でしかないのに自分の事を見てくれていると感じる事ができる。
関係づくりに慣れてるんだな。
先生みたいに優しくなりたいな。


「さようなら」





昨日の父さんからの暴力が予想以上に恐怖となって脳裏に焼き付いていた。
重い足取りで家に向かった。


帰りたくないな…今日は何を言われるんだろう。
今日も痛いのあるかな…




「ただいま」
そっと音をなるべく立てないよう部屋に入った。

以前帰った際に音を立て、その音で父さんを起こしてしまい怒鳴られた事があるから、それから気を付けるようにしている。




ガタンッ!!   

「ひっ……」

バン!!



「まだ生きてんのかよ!」

父さんが玄関にいる僕のところまで寄ってきて僕の胸ぐらを掴み引っ張られた。

どこ行くの……?

ベランダ?


「早く死ね。」
バタン____



そう言い残しベランダの窓を閉められた。
急いで窓を開けようとしたが既に鍵が閉められていて入ることができなかった。



「寒い……」

隅でうずくまっていても寒くて体の震えが治まらない。


外を見ても4階の高さに足がすくみ降りる勇気が無かった。

いつまでここにいるんだろう。
ぼーっと床を見つめるしかなかった。





何時間たったんだろう。
体感的には3時間くらい、いや、もっとたったかな。


ガチャ___

「はぁ、まだ生きてんのかよ。」

寒さに耐える事ばかりで、父さんが近づいて来ていたことに気づかなかった。


「うわぁ……」

口にタオルを噛ませられ後ろで括られた。


体が急に浮いたかと思うと、上半身がベランダの外に出ていた。

怖いっ!!やだ、やだ、やだ、


恐怖で暴れることもできない。
気絶しそうになると、ベランダに戻されまた外に出されを繰り返される。


「自分で落ちろ」

自殺に見せかけたいのだろう。落ちないギリギリところで止めてくる。



もう嫌だぁぁ……ああ゛あ゛あああああ
誰か……助けて、
助けてくれる人なんていないのは分かってるけど誰でもいいから助けて……

声を出して叫びたいのに口にタオルを噛ませられているせいで涙だけがただ落ちるだけだった。
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