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はじまり
説明会します!①
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小説によくある異世界転生!やったね、私と思ったのは2歳の頃。ボーッと歩きながら隣に歩いている子狼を見てふと思ったのだ。
『あれ?狼ってこんなんだっけ?』
テクテク歩く狼と呼ばれている獣は金色の毛皮をしているし、よく見れば犬歯が口から飛び出ていた。まるでサーベルタイガーのように。
しかし顔つきは犬の様だし、狼と言われれば狼にも見える。尻尾も犬の様にふさふさ系だし、違うことといえば牙が長いことだけ。
でもなぜ疑問に思ったのだろうと幼いながらにも思考した結果。
『あ、ここ違う世界じゃん?』
という結論に至ったのだ。よくある頭を打ち付けたとか、高熱にうなされてとかそんなキッカケはなかった。
2歳にして何かを悟った私は注意深く周りを観察することにした。
この世界に魔法使いはいなかった。その代わり魔術師がいた。
この世界での魔術師とは魔石を使って魔道具を作り出し、火を出したり水を出したり、何かを収納させたりと夢のような道具を編み出して使う人々のことだ。
魔術師達は日々何かを開発していて、便利道具を作ることを生きがいとしている。彼らが生み出した道具の中で驚いたのが、トイレやお風呂だ。今まで何も疑問に思わずにいたが、よくよく観察してみれば前世の世界と似通っているものが多かったからだ。
トイレは水栓ぽいし、お風呂にはバスタブとシャワーが完備。二つある蛇口どちらかを捻ればお湯か水が出る。構造もよく似ている。だがこの仕組みが開発されたのは随分前だというではないか。
あれれ?もしかして乙女ゲームの世界とか?ご都合主義的な?
なんて考えていたが、4歳になる頃にはそんな疑問は無くなっていた。
なぜ4歳?
理由は簡単だ。私たち公族の呪いが出現するのが4歳であり、幼いながらもなぜ自分達が呪われたのか簡単に教えてもらえたからだ。
結論から言えば、私たちの先祖がポカをしたの一言で終わる。
が、今までの説明含めて長々とこの世界について説明すれば以下の通りだ。
この世界は広大な【神秘の森】を中心にして多くの国々が存在している。森は神聖で、意思がある。神のような存在だ。
世界には魔法を使う魔獣、つまり魔物がいる。この世界で魔法を繰り出す生き物は全て魔獣と分類されているため以後は魔獣と説明する。
魔法を使う生き物はいるが、魔法を使える人間はいない。正直魔獣が使う魔法はチート級もあって厄介な存在だ。
魔法使いはいないが、魔術的な要素がある世界に唯一摩訶不思議な場所。
それが【神秘の森】だ。神秘の森は一度踏み入れると何が起きるかわからない。出入り口は【守り手】にしかわからず、摩訶不思議ファンタジーな場所。
神とも言える森は世界を循環させる役割があり、人間を愛し恩恵を与え続けている。
そして、人々は魔獣に対抗するために森が人間のために用意した魔石を利用した道具を作った。それが魔道具だ。
魔獣が倒れた後は、害のない獣と同じように毛皮や内臓などが防具や魔道具のために利用される。稀に魔法を宿した石(以後、こちらも魔石とする)を体内に内蔵していることがあり、その魔石の属性や効果はその魔獣が使っていた魔法に起因する。
雷をバンバン使ってた魔獣なら雷の属性。水をドバドバ使っていた魔獣なら水の属性。つまり、強い奴を倒せば珍しい魔石が取れる可能性があるのだ。
魔獣以外にも前の世界にいるような動物もいる。だが、前の世界の姿とは少し違う。牛は首が2つあるし、馬は立髪がないなどちょっと気持ちが悪い。そんな違いはあるが家畜の種類はほぼほぼ同じだ。
魔石鉱山からは色々な属性の魔石が採れる。ただ鉱山から採れる魔石は低レベルから中レベルぐらいだ。高レベルなものは魔獣排出が多い。もちろん、鉱山からは宝石や金属も採れる。それらは武器の材料や装飾品としてこの世界でも重宝されている。
魔石を使った魔道具は前世の科学技術のような発展を世界にもたらせている。
ではなぜ、前世の世界にあったものに似た魔道具が溢れているのか。その疑問に答えるためには、【守り手】について説明しなければならない。
守り手とは、この世界で一番重要な神秘の森を守る人間のことだ。選ばれるのは基本的に1人であり、性別や年齢に固定はない。選考基準は全くの不明だが、森はその時に1番必要な人材を選んでいるとこの世界では認識されている。
若い女性が選ばれたり、年配の男性が選ばれたりとこの世界で生きる人々の中で誰がなってもおかしくない役目。それが守り手。
守り手は森が選び、任期も森が決める。いつ守り手の任を解かれるかは、守り手にはわからない。事前に任期が分かるわけではないので、基本的に選ばれた者は死んだものとされることが多い。
ちなみに任期満了後に祖国に帰っても、故郷がなかったなんて事もある。悲しいかな、それが現実だ。
そして候補者の体のどこかに現れる模様を確認する事で、人々は守り手になったことを理解する。
任期満了を知らせるのは模様が徐々に薄くなった頃。逆に守り手の候補者は徐々に模様が濃くなるため、私とケイレブの模様も徐々に濃くなる予定だ。
守り手になり、仕事を始めると森を守るために彼らは力を得る。守り手を経験した人々が伝える話では、なんでも獣の姿になって戦うことがあるという。その姿は守り手によって変わり、何になるのかも守り手自身も変化するまでわからないそうだ。
守り手が長い間森を守ることで、森は守り手に褒美を与える。詳しい話は守り手同士で語り継がれているため、公にはなっていない。ただ、世界の認識では褒美は【伴侶】であることが多い事だけが知られている。
そして、伴侶と伴侶を得た守り手は森から離れても、森から愛され続けている事も有名だ。
さて、伴侶はどこからやってくるのか。それはズバリ、異世界からだ。
伴侶はこの世界とは別世界から来る。そのため、任期を終え伴侶を迎えた守り手が滞在する国は新しい文化の発展により栄える。とっても貴重な存在であり、永住してもらえればその国が繁栄すること間違いなしの特殊アイテム的な存在だ。
つまり、伴侶が別世界の人間だから水栓トイレ的な仕組みやバスタブにシャワー的なものができたのだ。ちなみに調べても誰が開発したのかは曖昧だった。
別世界の知識は発展につながるため過去に伴侶を巡って国同士で争いが起こった事もあった。恐ろしい。
しかし、森に愛された存在が害されれば鉄槌がくだる。簡単な話、森からの鉄槌で国が滅ぶこともある。
守り手の故郷があるかないかによって変わるが、彼らが滞在してくれる国は森からあまり離れていない国であることが多い。
だから森に近い国ほど発展しやすく栄えていく。森から離れるほど国としての力が弱いという現実がある。この世界での格差は皮肉にも恩恵を与えている森が要因となっている。
恩恵を得られにくい国は森に頼らず国同士での繋がりを重視することが多い。
人間同士の争いは時折起こるが、それでもこの世界の人々は森を侵すことはない。それだけ世界にとって神秘の森ほど大切なのだ。
そして私の祖国であるピデン公国は神秘の森から最も遠い位置に位置している。
『あれ?狼ってこんなんだっけ?』
テクテク歩く狼と呼ばれている獣は金色の毛皮をしているし、よく見れば犬歯が口から飛び出ていた。まるでサーベルタイガーのように。
しかし顔つきは犬の様だし、狼と言われれば狼にも見える。尻尾も犬の様にふさふさ系だし、違うことといえば牙が長いことだけ。
でもなぜ疑問に思ったのだろうと幼いながらにも思考した結果。
『あ、ここ違う世界じゃん?』
という結論に至ったのだ。よくある頭を打ち付けたとか、高熱にうなされてとかそんなキッカケはなかった。
2歳にして何かを悟った私は注意深く周りを観察することにした。
この世界に魔法使いはいなかった。その代わり魔術師がいた。
この世界での魔術師とは魔石を使って魔道具を作り出し、火を出したり水を出したり、何かを収納させたりと夢のような道具を編み出して使う人々のことだ。
魔術師達は日々何かを開発していて、便利道具を作ることを生きがいとしている。彼らが生み出した道具の中で驚いたのが、トイレやお風呂だ。今まで何も疑問に思わずにいたが、よくよく観察してみれば前世の世界と似通っているものが多かったからだ。
トイレは水栓ぽいし、お風呂にはバスタブとシャワーが完備。二つある蛇口どちらかを捻ればお湯か水が出る。構造もよく似ている。だがこの仕組みが開発されたのは随分前だというではないか。
あれれ?もしかして乙女ゲームの世界とか?ご都合主義的な?
なんて考えていたが、4歳になる頃にはそんな疑問は無くなっていた。
なぜ4歳?
理由は簡単だ。私たち公族の呪いが出現するのが4歳であり、幼いながらもなぜ自分達が呪われたのか簡単に教えてもらえたからだ。
結論から言えば、私たちの先祖がポカをしたの一言で終わる。
が、今までの説明含めて長々とこの世界について説明すれば以下の通りだ。
この世界は広大な【神秘の森】を中心にして多くの国々が存在している。森は神聖で、意思がある。神のような存在だ。
世界には魔法を使う魔獣、つまり魔物がいる。この世界で魔法を繰り出す生き物は全て魔獣と分類されているため以後は魔獣と説明する。
魔法を使う生き物はいるが、魔法を使える人間はいない。正直魔獣が使う魔法はチート級もあって厄介な存在だ。
魔法使いはいないが、魔術的な要素がある世界に唯一摩訶不思議な場所。
それが【神秘の森】だ。神秘の森は一度踏み入れると何が起きるかわからない。出入り口は【守り手】にしかわからず、摩訶不思議ファンタジーな場所。
神とも言える森は世界を循環させる役割があり、人間を愛し恩恵を与え続けている。
そして、人々は魔獣に対抗するために森が人間のために用意した魔石を利用した道具を作った。それが魔道具だ。
魔獣が倒れた後は、害のない獣と同じように毛皮や内臓などが防具や魔道具のために利用される。稀に魔法を宿した石(以後、こちらも魔石とする)を体内に内蔵していることがあり、その魔石の属性や効果はその魔獣が使っていた魔法に起因する。
雷をバンバン使ってた魔獣なら雷の属性。水をドバドバ使っていた魔獣なら水の属性。つまり、強い奴を倒せば珍しい魔石が取れる可能性があるのだ。
魔獣以外にも前の世界にいるような動物もいる。だが、前の世界の姿とは少し違う。牛は首が2つあるし、馬は立髪がないなどちょっと気持ちが悪い。そんな違いはあるが家畜の種類はほぼほぼ同じだ。
魔石鉱山からは色々な属性の魔石が採れる。ただ鉱山から採れる魔石は低レベルから中レベルぐらいだ。高レベルなものは魔獣排出が多い。もちろん、鉱山からは宝石や金属も採れる。それらは武器の材料や装飾品としてこの世界でも重宝されている。
魔石を使った魔道具は前世の科学技術のような発展を世界にもたらせている。
ではなぜ、前世の世界にあったものに似た魔道具が溢れているのか。その疑問に答えるためには、【守り手】について説明しなければならない。
守り手とは、この世界で一番重要な神秘の森を守る人間のことだ。選ばれるのは基本的に1人であり、性別や年齢に固定はない。選考基準は全くの不明だが、森はその時に1番必要な人材を選んでいるとこの世界では認識されている。
若い女性が選ばれたり、年配の男性が選ばれたりとこの世界で生きる人々の中で誰がなってもおかしくない役目。それが守り手。
守り手は森が選び、任期も森が決める。いつ守り手の任を解かれるかは、守り手にはわからない。事前に任期が分かるわけではないので、基本的に選ばれた者は死んだものとされることが多い。
ちなみに任期満了後に祖国に帰っても、故郷がなかったなんて事もある。悲しいかな、それが現実だ。
そして候補者の体のどこかに現れる模様を確認する事で、人々は守り手になったことを理解する。
任期満了を知らせるのは模様が徐々に薄くなった頃。逆に守り手の候補者は徐々に模様が濃くなるため、私とケイレブの模様も徐々に濃くなる予定だ。
守り手になり、仕事を始めると森を守るために彼らは力を得る。守り手を経験した人々が伝える話では、なんでも獣の姿になって戦うことがあるという。その姿は守り手によって変わり、何になるのかも守り手自身も変化するまでわからないそうだ。
守り手が長い間森を守ることで、森は守り手に褒美を与える。詳しい話は守り手同士で語り継がれているため、公にはなっていない。ただ、世界の認識では褒美は【伴侶】であることが多い事だけが知られている。
そして、伴侶と伴侶を得た守り手は森から離れても、森から愛され続けている事も有名だ。
さて、伴侶はどこからやってくるのか。それはズバリ、異世界からだ。
伴侶はこの世界とは別世界から来る。そのため、任期を終え伴侶を迎えた守り手が滞在する国は新しい文化の発展により栄える。とっても貴重な存在であり、永住してもらえればその国が繁栄すること間違いなしの特殊アイテム的な存在だ。
つまり、伴侶が別世界の人間だから水栓トイレ的な仕組みやバスタブにシャワー的なものができたのだ。ちなみに調べても誰が開発したのかは曖昧だった。
別世界の知識は発展につながるため過去に伴侶を巡って国同士で争いが起こった事もあった。恐ろしい。
しかし、森に愛された存在が害されれば鉄槌がくだる。簡単な話、森からの鉄槌で国が滅ぶこともある。
守り手の故郷があるかないかによって変わるが、彼らが滞在してくれる国は森からあまり離れていない国であることが多い。
だから森に近い国ほど発展しやすく栄えていく。森から離れるほど国としての力が弱いという現実がある。この世界での格差は皮肉にも恩恵を与えている森が要因となっている。
恩恵を得られにくい国は森に頼らず国同士での繋がりを重視することが多い。
人間同士の争いは時折起こるが、それでもこの世界の人々は森を侵すことはない。それだけ世界にとって神秘の森ほど大切なのだ。
そして私の祖国であるピデン公国は神秘の森から最も遠い位置に位置している。
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